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October 5 2014, PRACTICE Race of China 2014
中国(北京)
2014年10月4日(土)・フリー走行 会場:ゴールデンポートパーク・サーキット(2.391km)
天候:曇り コースコンディション:ウエットのちドライ
FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)のチーム、マシン、ドライバーは、長いサマーブレイクを経て、中国(北京)ラウンドの舞台となるゴールデンポートパーク・サーキットに集結しました。北京でのレースは、中国2連戦の初戦です。サマーブレイク中に度重なる重要なテストや、開発を行ってきたHonda Civic WTCC勢は、テストと2度のフリープラクティス(FP)の合計3セッションで、ライバルに対抗する速さをみせました。シャシーとエンジンが向上し、3セッションでトップタイムを記録した「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のティアゴ・モンテイロ選手をはじめ、4台すべてのHonda Civic WTCCがセッション中にトップ10に入りました。
初走行となった午前のテストセッションにおいて、サーキットはかなりのウエットコンディションで、非常に滑りやすい状態でした。「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」のメディ・ベナーニ選手は、サーキットが乾くにつれてコンスタントにラップタイムを縮め、序盤に好タイムを出すと、セッションの大半でトップをキープ。20分間の赤旗中断により、サーキットの路面はさらに改善され、ベナーニ選手は6番手でセッションを終了しました。「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport」のノルベルト・ミケリス選手は、初めてのサーキットに慣れることに注力し、レースはドライコンディションとなることを予測してセッティング。セッションは13番手に終わりました。
ガブリエーレ・タルクィーニ選手は、ウエットコンディションのセッションではシャシーのセットアップに集中し、最終的に4番手。チームメートのモンテイロ選手は、セッションの最終ラップにおいて、乾いた理想的なラインを走ることができ、セクター1と2で最速タイムを出すと、1分17秒550のトップタイムを記録しました。
「セットアップを少し変更したところ、うまくいきました。マシンのバランスがよくなり、最速タイムを出せました。湿った場所はトリッキーでしたが、サーキットが乾くにつれて、Honda Civic WTCCの力を最大限に引き出せるようになりました」と、モンテイロ選手はセッション後に語りました。
FP1では、路面が大幅に改善。ラップタイムは、ウエットコンディションで行われた早朝のセッションよりも、約10秒縮まりました。今回も、Honda Civic WTCC勢はその競争力を発揮し、モンテイロ選手が再びトップに。ミケリス選手が4番手、タルクィーニ選手が5番手、ベナーニ選手が7番手となりました。
「FP1では、サーキットはほぼ完ぺきに乾いていました。Honda Civic WTCCはさらによくなり、どんなタイムが出せるのかを確認するために、セッションの最後はさらにプッシュしました。我々の進歩に満足しています」と、モンテイロ選手はコメントしています。
FP2では天候が曇りとなり、路面は再び湿った状態で夜の暗闇が迫っていました。このセッションではすべてのドライバーが、明日の重要な予選に備えてセットアップを試しました。途中、赤旗中断がありましたが、モンテイロ選手が最後のラップで1分05秒978のFP2最速タイムを記録しました。タルクィーニ選手は10番手、ミケリス選手は13番手、ベナーニ選手は14番手タイムとなりました。セッションが残り2分となったころ、辺りが暗くなり、ドライバーとマーシャルの視界が確保しにくくなったことを受け、このセッションは切り上げられました。モンテイロ選手のトップタイムは、赤旗が出された周のものであったために取り消しとなり、8番手となりました。
モンテイロ選手は結果に喜びながらも「乾いたところと湿ったところが混ざっていて、常にとても難しかったです。コースとマシンに自信が持てるかどうかの問題でした」と、コンディションは理想的な状態とはほど遠かったことを吐露しました。
ベナーニ選手もまた「自分の結果に満足しています。難しいコンディションとこのサーキットがすごく好きです。明日の目標は、10位以内でフィニッシュすることです」と、セッションの出来に満足の様子でした。
堀内大資、Civic WTCC開発プロジェクトリーダーは、夏のテストから、パフォーマンスが明らかに大きく向上したことで「フリープラクティスでのこの好結果は、マシンの開発において大きく前進した証拠です」と、満足の様子でした。
タルクィーニ選手はマシンの開発を継続。「モンテイロ選手と私は異なる選択をしました。私は3つのセッションで、タイムを伸ばすことよりもセットアップの調整に力を注ぎました。結果に満足しています。今日は全員が、ウエットとドライの混合コンディションの中を走りました。完全に乾いた路面を走ったドライバーはだれもいませんでした。しかし明日、完全にドライとなれば、予選のポジション争いが激しくなり、非常に厳しくなると思います」と、タルクィーニ選手は語りました。
Castrol Honda World Touring Car Teamのアレッサンドロ・マリアーニ代表は、今回の結果が夏の努力の成果だと考察。「確かに、マシンを向上させられました。我々には競争力があり、今日をトップで終われました。自信はありますが、明日はまた新たな一日です。我々はもう少しでトップに手が届くところにいると思います。私たちには、今やすばらしいパッケージがあります」と、語りました。
WTCC中国(北京)ラウンドは、10月5日(日)午前に予選が行われ、決勝は午後、レース1、レース2ともに26周で行われます。
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 1'06.621 | |
2 | 37 | J.ロペス | シトロエン | 1'06.791 | |
3 | 33 | M.キン・ハ | シトロエン | 1'06.937 | |
4 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 1'07.005 | |
5 | 2 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 1'07.229 | |
6 | 9 | S.ローブ | シトロエン | 1'07.269 | |
7 | 25 | メディ・ベナーニ | Honda | 1'07.310 |
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム | |
---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | M.キン・ハ | シトロエン | 1'06.127 | |
2 | 12 | R.ハフ | ラーダ | 1'06.208 | |
3 | 10 | G.モルビデッリ | シボレー | 1'06.231 | |
4 | 1 | Y.ミュラー | シトロエン | 1'06.263 | |
5 | 9 | S.ローブ | シトロエン | 1'06.320 | |
6 | 11 | J.トンプソン | ラーダ | 1'06.330 | |
8 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 1'06.404 | |
10 | 2 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 1'06.765 | |
13 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 1'07.155 | |
14 | 25 | メディ・ベナーニ | Honda | 1'07.505 |