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June 21 2014, QUALIFYING Race of Belgium 2014
ベルギー
2014年6月21日(土)・予選 会場:スパ・フランコルシャン(7.004km) 天候:晴れ 気温:16℃ コースコンディション:ドライ
世界ツーリングカー選手権(WTCC)第7ラウンドの舞台は、2005年以来の開催となるスパ・フランコルシャンです。世界で一番美しいといわれるこのサーキットは、F1が開催されることでも有名で、長いストレートとテクニカルな中速コーナーが特徴です。なお、この大会が開催されるにあたって性能調整の見直しが行われ、Honda Civic WTCCには前戦と同じく、20kgのハンディウエイトが課せられています。
午後3時から行われた20分間のQ1では、まず最初のアタックに入った「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリス選手が2分26秒190。続いて、「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」のメディ・ベナーニ選手が、2分26秒785をマークしました。セッション中盤になると、「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」のガブリエーレ・タルクィーニ選手とティアゴ・モンテイロ選手がアタックに入りました。そして、タルクィーニ選手は2分25秒162、モンテイロ選手は2分25秒803を出し、その時点でそれぞれ3番手と6番手となり、アタックを終了しました。セッション終盤、2度目のアタックに入ったミケリス選手が2分25秒839、ベナーニ選手が2分25秒957と、ともにタイムを更新。最終的にタルクィーニ選手が5番手、モンテイロ選手が8番手、ミケリス選手が11番手、ベナーニ選手が12番手となり、Honda Civic WTCCは4台そろってQ2への進出を決めました。
今大会のコース1周が7kmと長いため、上位12台による10分間のQ2では、1度のアタックしかできませんでした。真っ先にコースインしたミケリス選手が2分25秒333をマーク。続いてタルクィーニ選手が2分25秒147、モンテイロ選手が2分25秒165、ベナーニ選手が2分25秒549のタイムで、Q2のアタックを終えました。タルクィーニ選手は5番手となり、前戦に続いてQ3進出を果たしました。その一方で、モンテイロ選手は6番手、ミケリス選手は7番手、ベナーニ選手は9番手となり、Q3に進出できませんでした。
上位5台によるQ3では、タイムアタックを1台ずつ行いました。ここでタルクィーニ選手は2分25秒035をマークし、5番手となりました。
この結果、6月22日(日)に行われる決勝レースにおいて、レース1ではタルクィーニ選手が5番グリッド、ミケリス選手が6番グリッド、ベナーニ選手が8番グリッドからスタートすることになりました。モンテイロ選手は予選6番手でしたが、前戦でのペナルティーにより5グリッドダウンが科せられており、11番グリッドからのスタートとなります。
また、リバースグリッドで行われるレース2では、ベナーニ選手が2番手、ミケリス選手が4番手、モンテイロ選手が5番手、タルクィーニ選手が6番手からスタート。Honda Civic WTCCは1列目、2列目、3列目から、今シーズン初優勝を狙います。
ガブリエーレ・タルクィーニ選手(5番手)
「モスクワ戦ではとても自信がつきました。このサーキットでは、ストレートでのトップスピードが必要です。テストとフリープラクティスでは、セッティングとパフォーマンスの作業に取り組み、Q3に進出できてうれしく思います。予選での5番手は、精一杯の結果だったと思います。レース1で好スタートを決めることができれば、攻め続けられます」
ティアゴ・モンテイロ選手(6番手)
「モスクワでのペナルティーを取り消してもらえるよう、交渉してきましたが、それはかなわず、レース1は11番手からのスタートとなります。ですが、レース2ではタルクィーニ選手とともに3列目の好位置からのスタートとなります。選手権争いのために、ポイント獲得を目指します」
ノルベルト・ミケリス選手(7番手)
「スパ・フランコルシャンでドライブできることはすばらしい経験です。エキサイティングであると同時に、このような長いラップでは、すべてを正しい方向に向かわせることが大変難しいです。シミュレーターでは、この場所を何ラップもドライブしましたが、実際のコースでの高低差はそれとは全く違います。目標はトップ10に入ることですので、初めてのレースで7番手はまずまずです。レース2はセカンドローからのスタートとなるので、ポイント獲得を狙います」
メディ・ベナーニ選手(9番手)
「レース2のいいスタートポジションが得られましたし、Honda Civic WTCCはスタートがいいので、第1コーナーをトップで入れれば、ポジションのキープを目指します。まだFFマシンのテクニックを学んでいる途中のため、レースのたびに経験が積めています」
アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「WTCCのシーズン前半は、だれにとっても忙しい日々でした。ここは私たちにはあまり向いていないコースですが、Honda Civic WTCCの多くの要素を、改善するよう取り組んできました。ヨーロッパを離れて行われるシーズン後半戦を前に、夏には多くのコンポーネントを評価する大規模なテストを行います。それによって、パフォーマンスをさらに引き出せる自信があります」
堀内大資 | Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「スパ・フランコルシャンは比較的高地にあるので、エンジンのセッティングを高地に対応させるとともに、ブーストを最大限に上げる、よりアグレッシブなマッピングにして臨んでいます。セクター1で後れをとっていることはラップタイムからも分かりますが、それ以外のところでは負けていませんので、レースではドライバーのがんばりに期待します。特に、好ポジションからスタートできるレース2では、好結果が残せるようがんばります」
順位 | No. | ドライバー | マシン | タイム | |
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1 | 1 | Y.ミュラー | シトロエン | 2'23.497 | |
2 | 9 | S.ローブ | シトロエン | 2'23.643 | |
3 | 37 | J.ロペス | シトロエン | 2'23.688 | |
4 | 7 | H.ヴァレンテ | シボレー | 2'24.646 | |
5 | 2 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 2'25.035 | |
6 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 2'25.165 | |
7 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 2'25.333 | |
9 | 25 | メディ・ベナーニ | Honda | 2'25.549 |