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2013年8月4日(日)・決勝 会場:アウトドローモ・テルマス・デ・リオオンド(4.806km) 天候:晴れ
気温:レース1/18℃、レース2/22℃ コースコンディション:ドライ
世界ツーリングカー選手権第8戦アルゼンチン大会は、決勝レースを迎えました。午後2時20分からのレース1は、Zengő Motorsportのノルベルト・ミケリス選手が予選3番手、ガブリエーレ・タルクィーニ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)が4番手からスタート。ティアゴ・モンテイロ選手(Castrol Honda World Touring Car Team)は7番手でしたが、エンジン交換を行ったためグリッドダウンを科せられ、22番手からのスタートとなりました。
レース1のスタートでは、セカンドローから好ダッシュをみせたHonda Civic WTCCの2台が、最初のコーナーまでにポジションを上げ、ミケリス選手が2番手、タルクィーニ選手が3番手となりました。しかし、混戦のポジション争いの中で、タルクィーニ選手は滑りやすい路面の影響で押し出され7番手に順位を落としました。また、2番手を走行していたミケリス選手は、5周目に前をいくマシンと接触し、フロントにダメージを受けて8番手に後退しました。6周目、タルクィーニ選手は混戦を抜け出し、7番手から4番手にポジションを上げました。レース後半、激しいポジション争いが展開されましたが、タルクィーニ選手は4番手、ミケリス選手は7番手でチェッカーフラッグを受けました。モンテイロ選手はスタート直後から追い上げをみせ、オープニングラップでは14番手にまでジャンプアップしました。モンテイロ選手は、その後も着実にポジションを上げて10番手でフィニッシュし、ポイントを獲得しました。
午後4時20分にスタートが切られたレース2は、モンテイロ選手が4番手、タルクィーニ選手が7番手、ミケリス選手が8番手からのスタートとなりました。スタートで好ダッシュを決めたモンテイロ選手は2番手に浮上し、トップを追います。タルクィーニ選手も好スタートをみせ、1周目に4番手にジャンプアップしました。5周目、2番手を走行していたモンテイロ選手は、後ろから迫るマシンと接触してスピンを喫し、9番手にポジションダウン。これにより、タルクィーニ選手は3番手に上がります。その後、前車のペナルティによりタルクィーニ選手は2番手となり、そのポジションを守りきり2位表彰台を獲得。8番手スタートから着実に順位を上げたミケリス選手が5位、9番手から追い上げたモンテイロ選手が6位でチェッカーフラッグを受け、Honda Civic WTCCはレース1、レース2ともに3台がポイント圏内でフィニッシュを果たしました。
シリーズポイントはタルクィーニ選手が166ポイントでランキング3位に浮上し、ミケリス選手は111ポイントで8位、モンテイロ選手は71ポイントで11位となっています。Hondaはマニュファクチャラーズポイントで661ポイントを獲得し、1位をキープしています。
ガブリエーレ・タルクィーニ選手(4位/2位)「レース1では、混戦から抜け出したかったのですが、非常に混み合った状況でした。その結果やむなく膨らんでしまい、ダストが積もっているラインに乗って、7番手に順位を落としてしまいました。うまくリカバリーしたのですが、元のポジションに戻るには4周かかりました。それからは、そのポジションを守る戦いとなりましたが、結果、より多くのポイントを獲得することができました。レース2ではスタートでポジションを上げ、いい結果となりました。マシンは絶好調でした。シャシーの変更を行い、マシンは格段によくなったと思います。タイヤ圧を少し変えるなど、レース1とレース2の間で行った小さな変更も、マシンを速くするために効果がありました。レース2の後半は必死にならなくても、順位を守るのに必要なスピードを得ることができ、2位でフィニッシュできました。これで、シリーズポイントで3位に上がることができて、とてもうれしく思っています」
ティアゴ・モンテイロ選手(10位/6位)「レース1では、できる限りのことはするけれども、マシンにダメージを与える危険を冒すことはしないと決めていました。マシンはハンドリングもバランスも非常によく、かなり信頼することができたので、安全に追い抜くことができました。10位はいい結果です。レース2については、もちろん、がっかりしています。絶対に表彰台のチャンスがあると思っていたましたので。ただ、今週末の結果を総合的に見てみれば、喜ぶべきだと思います。マシンについて多くを学びましたし、バランスは非常によかったと思います。マシンは高い競争力を発揮し、順位を落としたときでも他車との差を詰めることができることを証明しました。マシンが速くなってきているということを実感できたので、とてもいい週末だったと思います」
堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー「今回のレースには、ターボのブーストコントロールを少し抑え目にして臨みましたが、レース1終了後のデータ解析を見た上で、レース2ではよりアグレッシブな方向にセッティングを変えました。その結果、3台ともに非常にいい状態となり、マシンはより速さを増しました。非常に難しいコースレイアウトとコンディションの中で、いくつかのアクシデントはありましたが、ドライバーは皆がんばってくれたと思います。レース2では2位表彰台を獲得できましたし、レース1ではモンテイロ選手が22番手から10位にまで上がることができました。3台ともに両レースでポイントを獲得できたことは、すばらしい結果だと思います。これまでのトライで、ターボのブーストやALS(アンチラグシステム:アクセルオフのあとに発生するターボラグを解消するシステム)のコントロールに関して、大きな進歩を実感しています。これを生かして、シーズン後半はよりよい結果を残せるようにがんばりますので、応援よろしくお願いします」
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | Y.ミュラー | シボレー | 12 | 22:56.896 |
2 | 74 | P.オリオラ | シボレー | 12 | +4.924 |
3 | 23 | T.チルトン | シボレー | 12 | +7.813 |
4 | 3 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 12 | +7.989 |
5 | 72 | J.マリア・ロペス | BMW | 12 | +8.846 |
6 | 17 | M.ニュケア | シボレー | 12 | +10.214 |
7 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 12 | +12.833 |
10 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 12 | +14.870 |
順位 | No. | ドライバー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 72 | J.マリア・ロペス | BMW | 11 | 20:28.525 |
2 | 3 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 11 | +3.619 |
3 | 74 | P.オリオラ | シボレー | 11 | +3.989 |
4 | 17 | M.ニュケア | シボレー | 11 | +4.945 |
5 | 5 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 11 | +7.135 |
6 | 18 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 11 | +7.517 |
順位 | ドライバー | マシン | 総合ポイント |
---|---|---|---|
1 | Y.ミュラー | シボレー | 312 |
2 | M.ニュケア | シボレー | 180 |
3 | ガブリエーレ・タルクィーニ | Honda | 166 |
4 | J.ナッシュ | シボレー | 146 |
5 | R.ハフ | セアト | 139 |
6 | T.チルトン | シボレー | 130 |
8 | ノルベルト・ミケリス | Honda | 111 |
11 | ティアゴ・モンテイロ | Honda | 71 |
順位 | マニュファクチャラー | 総合ポイント |
---|---|---|
1 | Honda | 661 |
2 | ラーダ | 398 |