round 18

November 10 2012 MotoGP Gran Premio Generali de la Comunitat Valenciana 第18戦 バレンシアGP
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ペドロサ、今季5度目のポールポジション獲得。ストーナーは3番手。Repsol Honda Teamの両選手がフロントローから最終戦に挑む

2012年11月10日(土)・予選  会場:バレンシア・サーキット  天候:晴れ
気温:20℃  コースコンディション:ウエットのちドライ

2012年シーズンの最終戦となる第18戦バレンシアGPの予選は、午前のフリー走行でトップタイムをマークしたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、今季5度目のポールポジション(PP)を獲得しました。今大会は、金曜日に行われた2回のフリー走行がウエットコンディション。この日の午前中に行われた3回目のフリー走行は、ウエットコンディションで始まり、セッション終盤にドライコンディションとなりました。スリックタイヤを装着して走ることができたのは、わずか10分。この貴重な時間を有効に利用したペドロサが、予選でもすばらしい走りをみせて、PPを獲得しました。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサ(左)、ケーシー・ストーナー(右)ダニ・ペドロサ(左)、ケーシー・ストーナー(右)
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

完ぺきなドライコンディションで走れたのは、予選セッションだけとなり、この厳しい条件の中でペドロサは、予選タイヤでアタックしていた2006年のバレンティーノ・ロッシ(当時ヤマハ)がマークした1分31秒002のサーキットベストラップを更新する1分30秒844を記録。RC213Vのパフォーマンスを存分に引き出しました。

ペドロサは前戦オーストラリアGPで、痛恨の転倒を喫して逆転チャンピオンとなるチャンスを逃しました。しかし、シーズン最多記録となる7勝と、3年ぶり3度目のバレンシアGP制覇に大きく前進しました。

バレンシア・サーキットでは過去4年連続でPPを獲得し、さらに今大会が引退レースとなるケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)は、5年連続PPの期待が寄せられましたが、不安定な天候に翻ろうされて3番手に終わりました。

右足のケガから復帰3戦目となった前戦オーストラリアGPでは、地元ファンの期待に応えて見事に優勝しました。今大会は、オーストラリアGPからの2連勝と、バレンシアGP2連覇、そして、シーズン6勝目が期待されています。ただ、右足の状態はあまりよくなく、それに加え、不安定な天候のために、フリー走行、予選では、フラストレーションをためることになりました。しかし、決勝ではそのうっぷんを晴らす意気込みです。ペドロサとの優勝争いに期待が膨らみます。

バレンシアでは、これまで一度も完走したことがないステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は5番手につけました。セッション中盤までは、順調にタイムを刻んで、初のフロントローが期待されました。最終的には5番手に終わりましたが、念願の初表彰台の期待が膨らんでいます。アルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、不安定な天候の中でセッティングを詰めきれず苦戦。8番グリッドから追い上げのレースに挑みます。

CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は15番手でした。

Moto2クラスは、ポル・エスパルガロ(Tuenti Movil HP 40)が4戦連続今季8度目のPPを獲得。2番手にマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)、3番手にトーマス・ルティ(Interwetten-Paddock)、4番手に中上貴晶(Italtrans Racing Team)と続きました。

この日は、セッション終盤にエスパルガロとマルケスが転倒するという厳しい予選となりました。今大会は、1分35秒台に9台、1分36秒台に16台という大接戦。決勝も厳しい戦いが予想されます。また、予選2番手のマルケスは、1日目フリー走行の接触のペナルティーで最後尾に降格するため、中上が第2戦スペインGP以来のフロントロー獲得となりました。

高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)は18番手、小山知良(Technomag-CIP)は28番手から決勝に挑みます。

Moto3クラスは、前戦オーストラリアGPで今季2度目の表彰台に立ったミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が2番手。総合2位を狙うマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が5番手、エフレン・バスケス(JHK t-shirt Laglisse)が6番手と、まずまずの走りをみせました。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は33番手から決勝に挑みます。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション)「ベストタイムをマークしたときは、ほとんど完ぺきな走りでした。タイヤのグリップは落ち方がかなり激しいので、早い段階からプッシュしていきました。これまでのサーキットベストタイムは、バレンティーノがマークした記録でしたが、このタイムは予選タイヤで出したものです。今日はレース用タイヤでその記録を破ることができましたので、とてもうれしいです。新しいアスファルトで完全なドライコンディションで走れたのは、予選だけでした。今日はソフトコンパウンドしか使えませんでしたので、決勝に向けて、タイヤを決めなければなりません。もし雨が降れば、昨日のデータをもとにタイヤを選ぶことになります。今回はとても勝ちたいです。そして、いいレースをしてシーズンを終えたいと思っています」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 3番手)「予選は思ったようにはいきませんでした。そのため、かなりフラストレーションがたまりました。昨日、今日と不安定な天候になり、ドライコンディションになった予選では、短い時間で多くの仕事をしなければなりませんでした。いくつか進展はありましたが、十分ではありません。今年は路面が新しくなり、スムーズに走れることを期待していました。しかし、たくさんのバンプがあり、思ったほどではありませんでした。今はどうやってマシンを改善すればいいのかを考えています。スムーズに走るために、電子制御を調整しなければなりません。明日はドライコンディションになることを願っています。そして、ウオームアップで一歩前進したいと思っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 5番手)「今日はいい予選になりました。最初からいいフィーリングで、攻めの走りができました。ただ、コースの状況は少しトリッキーで、ソフトタイヤでは数周後にリアのグリップが落ち始めてしまいます。今、一番の問題はリアタイヤのグリップで、コーナーで安定しません。決勝に向けてこの問題を解決するために、電子制御に取り組まなければなりません。明日の決勝が、今日のようなコンディションなら、いいレースができると思います。しかし、ウエットになったら、大きなかけになると思います」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手)「予選は、この2日間で初めてのドライセッションになりましたが、フロントはいい感触がなく、思ったように攻めることができませんでした。コーナーでプッシュしようとするとはらんでしまい、本当に苦戦しました。別のフロントフォークも試しましたが、いい状態にはなりませんでした。ギアボックスのセッティングにも満足していませんので、それにも取り組まなければなりません。明日のウオームアップで、いい状態にできることを願っていますし、気持ちよく乗れることを期待しています」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 15番手)「昨日はいい走りができましたので、今日はもっといい走りができるだろうと期待していました。でも、グリップがよくなればなるほど、チャタリングの問題に苦しみました。そのため、思うようにプッシュすることができませんでした。しかし、明日はいいレースをする自信があります。今年はどのレースもそうでしたが、決勝までに問題を解決してくれることを期待しています」

中本修平|HRCチーム代表「ドライコンディションで走れる時間は短かったのですが、ダニはまずまずの状態に仕上げることができました。セットアップもこれまでの延長線上で問題はなく、明日のウオームアップでタイヤの確認をして決勝に挑みます。一方、ケーシーは不安定なコンディションの中で思うようにセットアップを進めることができませんでした。フリー走行までは問題ありませんでしたが、予選はいろいろ問題が出たようで、明日のウオームアップで最後の調整に挑みます。シーズン最後のレースです。Repsol Honda Teamの1-2で締めくくれるように全力を尽くします」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション)「Moto2の予選は、いつも簡単ではありません。常に100%でプッシュしなければなりません。今日はアタックしているときに少しラインを外してしまい、そのあと、グリップの悪いところでブレーキをかけてしまい、転んでしまいました。幸いケガはありませんでしたが、マシンのダメージが大きく、走り続けることができませんでした。セッション終盤は、自分のピットでテレビで見ることになってしまい、とても残念でした。それでも、今年8度目のポールポジションを獲得できたのでとてもうれしいです。2013年に向けて、最高のマシンを準備するために、このレースから全力を尽くしています」

マルク・マルケス(Moto2 2番手)「今日の予選はいいセッションになりました。しかし、最後に転倒してしまい、とても残念でした。午前も午後も、プッシュしようとペースを上げたときに転倒しました。転倒の原因は分かっていますので、その問題を解消しなければなりません。明日はペナルティーのため、最後尾からスタートします。みんなが僕の追い上げのことを話していますが、チャンピオンシップはすでに決まっていますので、クレイジーな走りをするつもりはありません。もちろん、サーキットをクルージングするつもりもないですし、できる限りベストを尽くしたいと思っています」

トーマス・ルティ(Moto2 3番手)「不安定な天候が続きましたが、最終的にフロントローに並べてとてもうれしいです。決勝は、天気がどうなるか分かりませんが、今日の結果には満足しています。ウエットでもドライでも、いいパフォーマンスができると思います。チャンピオンシップで3位になれる可能性がまだありますので、その目標を達成できるように全力を尽くします」

中上貴晶(Moto2 4番手)「もう少しで上位3番手までに入れたので、残念でした。ただ、2番手のマルケスが最後尾グリッドになりますので、スペインGP以来のフロントローからのスタートになります。明日は序盤からペースが速いと思いますので、いいスタートを切ってトップグループについていこうと思っています。バレンシアの27周のレースはとても長いので、タイヤのマネジメントがすごく大事になると思います。とにかく、シーズン最後のレースですので、笑顔で終われるようにしたいです。思う存分、力を出しきって、レースを楽しみたいです」

高橋裕紀(Moto2 18番手)「セッション中盤までは11〜12番手くらいにいました。フィーリングもよくて、気持ちよく乗れていました。そして、最後に新品タイヤを入れてアタックしたのですが、タイヤのバイブレーションがひどくて、ペースを上げられませんでした。ピットに戻ってタイヤを交換する時間もなく、残念でした。明日は追い上げのレースになりますが、シーズン最後のレースをいい形で締めくくりたいと思います」

小山知良(Moto2 28番手)「午前中のセッションは、まずまずだったのですが、午後はフィーリングが変わって、思うように攻めることができませんでした。新品のタイヤを入れてもすぐに終わってしまうので、タイムを上げられませんでした。特に右コーナーでグリップせず、リズムよく乗れませんでした。気温が下がり、路面コンディションが変わったせいかもしれません。フロントとリアのバランスを取るのが難しく、決勝がドライなら厳しいレースになると思います。しかし、ウエットコンディションではまずまずでしたので、もし雨になれば、チャンスはあるかもしれません」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 2番手)「予選はドライになることが分かっていましたが、こんなにいいコンディションになるとは思いませんでした。セッション序盤は、セットアップに苦しみましたが、そのあとは徐々にいい状態になりました。そしてセッション終盤は、タイミングよく(ジョナス)フォルガー(KALEX KTM)の後ろにつくことができて、ファステストラップを刻むことができました。今日はいい仕事ができたと思います。明日はいいポジションからスタートできるので、いいレースにしたいと思います」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 5番手)「ウエットでもドライでもファステストライダーたちの中に入ることができましたので、とてもうれしいです。チームは全力を尽くしてくれています。完ぺきな状態にするためにできる限りのことはしました。しかし、セッション終盤にテクニカルな問題が出て、ポールポジション争いができませんでした。それでも、決勝までに問題は解決できると思いますし、明日は優勝を目標に全力を尽くします」

エフレン・バスケス(Moto3 6番手)「予選は順調でした。2日間ともにコンディションは不安定でしたが、予選はドライコンディションで走れましたので、とても有意義なセッションになりました。フロントローには並べませんでしたが、それでも、とてもうまくいったと思います。明日の天気がどうなるか分かりませんが、いいペースをキープできることを願っています」

藤井謙汰(Moto3 33番手)「思うようにいかない一日でした。予選では、セッション終盤にタイムを上げたかったのですが、ペースを上げていくとフロントが切れ込んで、それ以上攻められませんでした。目標タイムは1分42秒台だったのですが、44秒台しか出せなくて残念でした。明日はシーズン最後のレースなので、悔いのないようにベストを尽くします」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:30.844
299J.ロレンソヤマハ+0.351
31ケーシー・ストーナーHonda+0.584
435C.クラッチローヤマハ+0.668
56ステファン・ブラドルHonda+0.913
64A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.951
769N.ヘイデンドゥカティ+1.659
819アルバロ・バウティスタHonda+1.741
98H.バルベラドゥカティ+1.761
1041A.エスパルガロART+1.990
1146V.ロッシドゥカティ+2.033
1214R.デ・ピュニエART+2.502
1317K.アブラハムドゥカティ+2.598
145C.エドワーズSUTER+2.609
1551M.ピロFTR+3.127
1621中須賀克行ヤマハ+3.135
179D.ペトルッチIODA-SUTER+3.136
1822I.シルバBQR+3.563
1984R.ロルフォART+4.022
2077J.エリソンART+4.074
2173青山博一BQR+4.519
2271 C.コルティINMOTEC+5.687

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:35.191
293マルク・マルケスSUTER+0.406
312トーマス・ルティSUTER+0.565
430中上貴晶KALEX+0.610
518ニコラス・テロールSUTER+0.667
681ジョルディ・トレースSUTER+0.724
777ドミニク・エージャーターSUTER+0.758
845スコット・レディングKALEX+0.775
93シモーネ・コルシFTR+0.792
1029アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.825
115ヨハン・ザルコMOTOBI+0.917
1260フリアン・シモンSUTER+0.938
1319ザビエル・シメオンTECH 3+1.045
1480エステベ・ラバトKALEX+1.087
1524トニ・エリアスKALEX+1.292
1636ミカ・カリオKALEX+1.298
1763マイク・ディ・ミリオKALEX+1.320
1872高橋裕紀FTR+1.392
194ランディ・クルメンナッハKALEX+1.438
208ジノ・レイSUTER+1.496
2128ローマン・ラモスFTR+1.510
2238ブラッドリー・スミスTECH 3+1.580
2354マティア・パシーニFTR+1.677
2414ラタパーク・ウィライローSUTER+1.682
2523マルセル・シュローターBIMOTA+1.799
2649アクセル・ポンスKALEX+1.905
2717ダニ・リバスKALEX+2.037
2875小山知良SUTER+2.166
2988リカルド・カルダスAJR+2.193
3022アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+2.272
3197ラフィド・トパン・スキプトSPEED UP+3.791
3257エリック・グラナドMOTOBI+4.411
3382エレナ・ロセールSPEED UP+4.872

※マルク・マルケスは1日目フリー走行時のペナルティーのため、決勝は最後尾グリッドに降格となります

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
194J.フォルガーKALEX KTM1:41.263
244ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.053
339L.サロンKALEX KTM+0.178
411S.コルテセKTM+0.243
525マーベリック・ビニャーレスFTR Honda+0.511
67エフレン・バスケスFTR Honda+0.565
752D.ケントKTM+0.689
827ニッコロ・アントネッリFTR Honda+0.782
996ルイス・ロッシFTR Honda+0.815
1019アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+0.931
115ロマノ・フェナティFTR Honda+0.978
1212アレックス・マルケスSUTER Honda+1.117
1326エイドリアン・マーティンFTR Honda+1.198
1484ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.213
1541B.バインダーKALEX KTM+1.234
1655ヘクトル・ファウベルFTR Honda+1.297
1763Z.カイルディンKTM+1.435
1842アレックス・リンスSUTER Honda+1.536
1961A.シシスKTM+1.541
2029L.アマートKALEX KTM+1.711
2158 ファン・フランシスコ・ゲバラFTR Honda+1.740
2231N.アジョKTM+1.748
2332アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.912
2489アラン・ティーチャーTSR Honda+2.156
258ジャック・ミラーHonda+2.167
2665P.エッテルKALEX KTM+2.429
279トニ・フィンスターブッシュHonda+2.459
2830ジュリアン・ペドネSUTER Honda+2.708
2917ジョン・マクフィーKRP Honda+3.215
3028ジョセップ・ロドリゲスFGR Honda+3.239
3180A.ポントーンIODA+3.430
323L.モルチャーノIODA+3.515
3351藤井謙汰TSR Honda+3.630
3499D.ウェッブMAHINDRA+3.670
3595M.ポポフMAHINDRA+3.819