round 17

October 27 2012 MotoGP AirAsia Australian Grand Prix 第17戦 オーストラリアGP
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  • 決勝

ストーナー、ホームGPで5年連続ポールポジションに。ペドロサは3番手。Repsol Honda Teamの2人が好グリッドを獲得する

2012年10月27日(土)・予選  会場:フィリップアイランド・サーキット  天候:曇りのち雨
気温:12℃  コースコンディション:ドライのちウエット

第17戦オーストラリアGPの予選は、2日連続で雲の多い天候となり、時折り小雨がぱらつく難しいコンディションの中で行われました。最高気温は12℃。気温も路面温度も低い、厳しい条件となりましたが、ホームGPに闘志を燃やすケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が、フリー走行、予選ともにライバルを圧倒、今季5度目のポールポジション(PP)を獲得しました。ストーナーはこれで、2008年から5年連続でPPを獲得、07年からの6連勝に期待が膨らむことになりました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ

今大会、ストーナーがホームGPのラストランということで、オーストラリア国内から大勢のファンが駆けつけました。まさに、サーキットの声援を一身に集めての走行となり、セッションが終わるごとに大きな声援と拍手が送られました。予選では、セッション前半にコースインした直後の4コーナーで軽い転倒を喫しましたが、転倒の影響もなく快速ラップを刻み、ただ一人、1分29秒台の好タイムでPP獲得となりました。セッション終了間際にはアタックを中止するほどの雨になりましたが、ストーナーはピットに戻らずにコースを1周し、声援を送ってくれたファンに手を振って感謝を表しました。決勝では、ホームGPのラストランを優勝で飾る意気込みです。

逆転チャンピオンに闘志を燃やすダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は3番手。フロントローから決勝に挑みます。シーズンは残り2戦。逆転チャンピオンになるためには、今大会、総合首位でタイトル王手のホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)に先着しなければなりません。予選ではロレンソの後塵を拝しましたが、レースタイヤのロングランでは互角の内容。決勝での対決に大きな注目が集まります。

この日は、さらにセッティングを進めるために、異なるセッティングの2台のマシンを乗り比べました。いい部分の評価が分かれるセットアップとなりましたが、ウオームアップで最後の調整に挑み、決勝ではロレンソに先着、チャンピオン争いを最終戦での決着に持ち込む意気込みです。

初日のフリー走行で7番手と、セットアップに苦労したステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、2日目は順調にセッティングを進め、5番手へとポジションを上げました。アルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、初日6番手から予選で7番手へとポジションを下げましたが、アタックのタイミングに失敗したためで、決勝での追い上げに自信をみせます。今大会は、Repsol Honda Teamにとって重要なレースとなりますが、ブラドルとバウティスタの追い上げが結果的にRepsol Honda Teamのサポートとなるだけに、大きな注目を集める一戦となります。

CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)も、CRT勢の3番手をキープするために、予選14番手から追い上げのレースに挑みます。

Moto2クラスは、フリー走行から好調な走りをみせるポル・エスパルガロ(Tuenti Movil HP 40)が、予選でも好調で今季7度目のPPを獲得。初日のフリー走行で2番手のスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が予選でも2番手、タイトル王手のマルク・マルケス(Team Catalunya Caixa Repsol)が3番手に浮上しました。今大会でマルケスは、総合2位のエスパルガロが優勝しても、14位以内でタイトルが決まります。

この日は、セッション中盤に雨が降りました。そのため、タイム更新は不可能なコンディションとなりましたが、ラスト10分で路面がドライになり、再び、激しいアタック合戦となり、4番手にトーマス・ルティ(Interwetten-Paddock)、5番手に中上貴晶(Italtrans Racing Team)と続きました。中上は、雨でアタックを中断したときは9番手。しかし、終盤に向けてセッティングを変更、最後のアタックでタイムを上げることに成功しました。

高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)はセッティングが決まらずに28番手、小山知良(Technomag-CIP)もセッティングが決まらず29番手と低迷しました。

Moto3クラスは、、エフレン・バスケス(JHK t-shirt Laglisse)が今季3度目のフロントロー獲得となる3番手、ミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)が6番手、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が8番手から決勝に挑みます。藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は27番手から追い上げのレースに挑みます。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ポールポジション) 「この数戦の進み具合には満足しているし、ホームグランプリでポールポジションを獲得できてとてもうれしいです。マシンは金曜日からよくて、再び、気持ちよく走れるグランプリになりました。しかし、予選では、ハードタイヤでコースに出た周のHondaヘアピンで、転んでしまいました。転倒したときに、脚を打たないようにがんばりました。幸い、大丈夫でしたが、左の尻を打って少し痛みがあります。明日のレースに影響しないことを願っています。レースに向けてマシンの感触はかなりいい状態に仕上がりました。予選では、もう少しセットアップを進めたかったのですが、転倒の影響でタイムをロスしてしまいました。この天気の中、応援に来てくれたすべてのファンに本当に感謝したいと思います。このポールポジションを、明日、優勝に換えられることを願っています」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手) 「もう少し快適になるように、今日はいくつか違うセッティングを試しました。しかし、セッションの中盤まであまりうまくいかず、最初のソフトタイヤのアタックでは、タイムを更新することができませんでした。セッション終盤は、最初の周は速く走ることができましたが、雨が降り始めてきて、うまくいきませんでした。しかし、フロントローを獲得できたし、決勝に向けていいマシンのセッティングを見つけることができました。ケーシーは次元の違う速さだったので、今週末はすばらしい仕事をしています。でも、自分のペースはホルヘと近いので、明日は彼と戦えると思っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 5番手) 「昨日はマシンのセットアップに課題を抱えていましたが、今日はまずまずいい状態に仕上げることができました。予選で5番手になれるとは思っていなかったので、とてもうれしいです。今回はマシンの安定性に苦しみましたが、午後の予選に向けて車体を調整、解決策を見つけることができました。それからはいつもの自分の走りに戻ることができましたし、自信を持ってラップを刻むことができました。アベレージスピードもよくなったし、明日の決勝が楽しみです。フィリップアイランドは独特なサーキットですが、これで明日のレースが楽しみになりました」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 7番手) 「今日はマシンのセットアップに集中しました。しかし、昨日から大きな前進はありませんでした。予選では、あと1つポジションを上げれば2列目だったので、残念でした。しかし、決勝に向けてペースはいいので、明日はいいレースができるんじゃないかと期待しています。ストーナーの速さは別世界です。ロレンソとペドロサもとても速く、彼らを除くほかのライダーたちとのバトルになると思います。明日は、4番手か5番手争いをすることになると思います。とにかくスタートが重要なので、いいスタートを切って序盤からいいペースで走りたいと思っています」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手) 「今回はCRT勢の3番手で予選を終えることができました。正直、1分32秒台までもうちょっとだったので、残念でした。まだリアに少し動きがあり、コーナー出口でロスをしているので、それを改善しなければなりません。明日のウオームアップで解決策を見つけてくれることを期待しています。レースはタイヤが重要なカギを握っています。チャンピオンシップでCRT勢の3位を守りたいと思っています」

中本修平|HRCチーム代表 「ケーシーは、セッション前半にハードタイヤで転倒しましたが、その影響で少しリズムを崩し、セッション終盤に雨が降ってきてアタックもできませんでした。しかし、明日は十分、優勝を狙える仕上がりです。アベレージもよく、地元のファンの期待に応えられると思っています。一方、ダニは、セットアップが順調とはいえず、明日に向けて課題を残しました。セッション終盤のアタックも、渋滞と雨で、できませんでした。明日のウオームアップで最後の調整をして、決勝に挑みます。逆転チャンピオンを狙うためにも、明日は、ホルヘに先着することが最大の目標になります。そして、何としても最終戦決着へ持ち込みたいと思っています」

ポル・エスパルガロ(Moto2 ポールポジション) 「ここはとてもおもしろいサーキットです。コーナーでマシンをコントロールしたり、加速しながらリアをスライドさせて、楽しく走ることができました。1分33秒台を出せたのは僕だけでしたが、明日のレースは接戦になると思います。レディングとマルケスが手強いライバルです。はっきりしているのは、レースを楽しみながら、120%の力を出し、25ポイントを獲得したいということ。天気が味方してくれて、ドライのレースに勝てることを願っています」

スコット・レディング(Moto2 2番手) 「昨日は、2回目のフリー走行で雨が降ったので、ドライコンディションで走れる時間が足りませんでした。しかし、今日はその遅れを取り戻すことができました。午前中のフリー走行でファステストを出すことができました。予選ではもっと速く走れると思いましたが、アタックしようと思ったときに雨が降り始めました。エスパルガロは週末を通して、速く安定しています。予選では、セッション序盤にすばらしいタイムを出して本当に驚きました。明日は彼に勝ちたいです。スタートから彼についていき、彼が逃げきれないようにしたいと思います。レースが進むにつれてタイヤの消耗が激しいと思うし、そうなったときにチャンスが訪れるかもしれません。シーズンが終わる前になんとか優勝したいです。明日のレースは、チャンスだと思います」

マルク・マルケス(Moto2 3番手) 「今日はがんばったけれど、ポールポジションのポルとのタイム差はかなりあります。セッションをこなすごとに、セットアップもタイムもよくなったけれど、昨日のフリー走行を1回無駄にしたのが最後まで影響しました。ポルの走りはすばらしいです。対照的に僕はベストなセッティングを見つけるのに苦労しています。明日のウオームアップで最後の調整をしたいです。明日の決勝は、なるべく上位でフィニッシュしたいので、いいスタートを切れるようにがんばりたいです」

中上貴晶(Moto2 5番手) 「昨日から今日にかけて順調にセットアップが進み、予選では運にも恵まれました。セッション中盤までは9番手でした。さらにタイムを上げようとしているときに雨が降り始めて、『ああ、今日は9番手で終わってしまった』とがっかりしたのですが、しばらくすると、ドライコンディションになり、ラスト10分、またアタックすることができました。走行を中断している間にセッティングを変えてもらい、それもうまくいきました。明日は、気持ちよく走りたいです。そして、レースを楽しみたいと思います。もてぎ、セパンと悔しいレースでした。今回はみんなが喜んでくれるようなレースにしたいと思います」

高橋裕紀(Moto2 28番手) 「昨日、今日と、セッティングをいろいろ変えたのですが、うまくいかず、午前中のフリー走行で転倒してしまいました。それも影響して午後の予選もうまくいかず、最悪のグリッドになりました。とにかく、マシンが跳ねてうまく走れません。ウオームアップでセッティングを変えてみて、最後のチャレンジをしてみたいと思います」

小山知良(Moto2 29番手) 「何をやっても駄目でした。昨日からマシンが跳ねて仕方がないのですが、それは今日も変わらず、転ばないように走るのが精一杯でした。フロントのフィーリングは少しよくなったのですが、問題はリア。大好きなサーキットなので、こんな予選結果でがっかりしています。決勝では、いい状態にして、追い上げられたらと思います」

エフレン・バスケス(Moto3 3番手) 「午前中のフリー走行で転倒しましたが、幸いにもケガはなく、午後の予選の走りにも影響しませんでした。今回はいいペースで走れているし、新品のタイヤを入れてうまくタイムを出すことができました。明日のレースは集団になると思います。サンドロ・コルテセ(KTM)が逃げきるかもしれません。とにかく、重要なのはスタートなので、いいスタートを切って、ついていきたいと思います」

ミゲル・オリベイラ((Moto3 6番手) 「今日は難しい予選になりました。しかし、決勝に向けてセッティングを決めるという目標を達成することができました。今日の予選よりフリー走行の方がいいタイムを出せました。それはセッション中の雨が影響しました。今回は順調にセットアップが進み、マシンも快適です。明日はいいスタートを切って、フロントグループで戦えればと思っています」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 8番手) 「天気が変わりやすくて、難しいセッションでした。結局、いいタイミングでタイムを出せず8番手に。でも、このサーキットはオーバーテイクできるコースなので、うまくいけば、最初の周でトップグループに入れると思います。コルテセがみんなより一歩先にいますが、明日は彼とバトルしたいと思います。ウオームアップでセッティングをチェックして決勝に挑みたいです。ここはたくさんストレートがあるので、アドバンテージはないけれど、明日はベストを尽くしたい。今日は、マシンのいい感触を見つけられて、いい一日でした」

藤井謙汰(Moto3 27番手) 「今日は運がなかったというか、駄目でした。ピットに入るタイミングが悪すぎて、ピットを出て行くと雨が降ってくるという感じで、ちゃんとしたアタックができませでした。そういう状態だったので、マシンのセッティングも詰めきれず、フラストレーションがたまりました。明日は追い上げのレースをして、ポイントを獲得したいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
11ケーシー・ストーナーHonda1:29.623
299J.ロレンソヤマハ+0.517
326ダニ・ペドロサHonda+0.952
435C.クラッチローヤマハ+1.140
56ステファン・ブラドルHonda+1.175
64A.ドヴィツィオーゾヤマハ+1.577
719アルバロ・バウティスタHonda+1.867
846V.ロッシドゥカティ+2.038
914R.デ・ピュニエART+2.044
1069N.ヘイデンドゥカティ+2.058
1117K.アブラハムドゥカティ+2.287
1241A.エスパルガロART+2.367
138H.バルベラドゥカティ+2.608
1451M.ピロFTR+3.427
159D.ペトルッチIODA-SUTER+3.446
165C.エドワーズSUTER+3.827
1777J.エリソンART+3.866
1884R.ロルフォART+3.954
1922I.シルバBQR+4.533
- 43K.マクラーレンBQR+6.701

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
140ポル・エスパルガロKALEX1:33.705
245スコット・レディングKALEX+0.559
393マルク・マルケスSUTER+0.703
412トーマス・ルティSUTER+0.808
530中上貴晶KALEX+0.836
64ランディ・クルメンナッハKALEX+0.891
75ヨハン・ザルコMOTOBI+0.991
829アンドレア・イアンノーネSPEED UP+1.009
9 80エステベ・ラバトKALEX+1.195
10 3シモーネ・コルシFTR+1.268
11 77ドミニク・エージャーターSUTER+1.315
12 49アクセル・ポンスKALEX+1.347
13 36ミカ・カリオKALEX+1.366
14 38ブラッドリー・スミスTECH 3+1.464
15 19ザビエル・シメオンTECH 3+1.605
16 60フリアン・シモンSUTER+1.761
17 24トニ・エリアスKALEX+1.841
18 63マイク・ディ・ミリオKALEX+1.884
19 81ジョルディ・トレースSUTER+1.904
20 88リカルド・カルダスAJR+2.159
21 15アレックス・デ・アンジェリスFTR+2.201
22 14ラタパーク・ウィライローSUTER+2.321
23 8ジノ・レイSUTER+2.458
24 23マルセル・シュローターBIMOTA +2.537
25 18ニコラス・テロールSUTER+2.845
26 22アレッサンドロ・アンドレオッティSPEED UP+3.588
27 72高橋裕紀FTR+3.731
28 75小山知良SUTER+3.819
29 82エレナ・ロセールSPEED UP+4.124
30 10マルコ・コランドレアFTR+4.561
31 57エリック・グラナドMOTOBI+6.414

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
111S.コルテセKTM1:38.334
294J.フォルガーKALEX KTM+0.393
37エフレン・バスケスFTR Honda+0.845
452D.ケントKTM+0.888
563Z.カイルディンKTM+0.895
644ミゲル・オリベイラSUTER Honda+0.928
761A.シシスKTM+1.003
825マーベリック・ビニャーレスFTR Honda+1.053
939L.サロンKALEX KTM+1.096
1019アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+1.117
1123アルベルト・モンカヨFTR Honda+1.180
1296ルイス・ロッシFTR Honda+1.202
1384ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.238
145ロマノ・フェナティFTR Honda+1.261
1531N.アジョKTM+1.297
1642アレックス・リンスSUTER Honda+1.315
1726エイドリアン・マーティンFTR Honda+1.416
1832アイザック・ビニャーレスFTR Honda+1.833
1912アレックス・マルケスSUTER Honda+2.002
2041B.バインダーKALEX KTM+2.038
2180A.ポントーンIODA+2.520
2217ジョン・マクフィーKRP Honda+2.650
238ジャック・ミラーHonda+2.843
2489アラン・ティーチャーTSR Honda+2.864
2528ジョセップ・ロドリゲスFGR Honda+3.221
2630ジュリアン・ペドネSUTER Honda+3.693
2751藤井謙汰TSR Honda+4.141
2829L.アマートKALEX KTM+4.695
29 75 リンカーン・ギルディン Honda+4.711
3020R.モレッティMAHINDRA+6.059
319トニ・フィンスターブッシュHonda+6.475
*36サム・クラークHonda+8.539
*27ニッコロ・アントネッリFTR Honda-
*99D.ウェッブMAHINDRA-

* 「107%ルール」の適用により順位つかず