round 04

May 19 2012 MotoGP Monster Energy Grand Prix de France 第4戦 フランスGP
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ペドロサが今季初ポールポジション獲得
ストーナーが2番手と続き、Repsol Honda Teamが今季3勝目に向けて絶好のグリッドを獲得する

2012年5月19日(土)・予選  会場:ル・マン・サーキット  天候:雨のち曇り  気温:16℃
コースコンディション:ウエットからドライ

第4戦フランスGPの予選は、ウエットからドライへと変化する難しいコンディションとなり、セッション終盤に一気にタイムを上げたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が今季初ポールポジションを獲得しました。セッション前半はレインタイヤを装着して全車がコースイン。後半はスリックタイヤにチェンジ、目まぐるしくポジションを入れ替える激しいアタック合戦となり、ペドロサが見事、トップタイムをマークしました。ペドロサは、これで第2戦スペインGPから3戦連続でフロントローを獲得。今大会は今季初PPから今季初優勝を狙います。

  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル
  • マルク・マルケスマルク・マルケス

2番手にはケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)。初日2回のフリー走行と、2日目午前中の3回目のフリー走行では、ライバルを圧倒する快走でトップタイムをマークしました。予選でもセッション終盤に首位に浮上して、前戦ポルトガルGPから2戦連続PPに王手。さらに、最後のアタックでタイム更新に挑みますが、コース上の渋滞に遭遇し、ベストタイム更新は果たせませんでした。しかしフリー走行、予選と好調で、フランスGP2連覇と今季3勝目の期待が膨らむものとなり、決勝ではRepsol Honda Teamの今季初1‐2フィニッシュに注目が集まります。

初日4番手と好調だったアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)は、前戦ポルトガルGPの6位をしのぐ今季ベストグリッドへの期待が膨らみましたが、最後のアタックで痛恨の転倒を喫し、8番手に終わりました。転倒がなければ、セクション3まで自己ベストを更新していただけに、悔やまれるアタックとなりました。今季、最も好調な走りを見せるバウティスタ。今大会は、3列目からの追い上げのレースに期待されます。

フリー走行で11番手のステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)も、セッション中盤に首位に浮上しました。その後、痛恨の転倒を喫し、13番手へとポジションを落としましたが、周回を重ねるごとにセットアップも進み、追い上げのレースに期待されます。CRTマシンで出場のミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は14番手。今季ベストグリッドから決勝に挑みます。

不安定な天候の中で行われたフランスGPの予選。決勝日も不安定な天候が予想されますが、ドライでもウエットでも好走を見せたHonda勢の今季3勝目に大きな期待が集まります。

Moto2クラスは、ドライコンディションで予選が行われ、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が第2戦スペインGP、第3戦ポルトガルGPに続く3戦連続のPPを獲得しました。セッション中盤には「ちょっと攻めすぎた」と痛恨の転倒を喫しますが、再スタートしてからは、転倒の影響を感じさせない走りを披露しました。

2番手にはトーマス・ルティ(Interwetten-Paddock)、3番手には、ポル・エスパルガロ(Pons 40 HP Tuenti)、初日トップタイムのスコット・レディング(Marc VDS Racing Team)が4番手。日本人勢は、高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が20番手、中上貴晶(Italtrans Racing Team)は25番手から追い上げのレースに挑みます。

Moto3クラスはウエットコンディションで行われ、マーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)が今季初PPを獲得し、フランスGP2連覇と今季2勝目の期待が膨らみます。2番手にはエフレン・バスケス(JHK T-Shirt Laglisse)。フリー走行でトップタイムをマークしたミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)は、予選で転倒を喫するも3番手。以下、ヤコブ・コーンフェール(Redox-Ongetta-Centro Seta)、アレクシ・マスボー(Caretta Technology)とHonda勢が上位5番手までを独占しました。ルーキー、藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は28番手でした。

コメント

ダニ・ペドロサ(MotoGP ポールポジション) 「ポールポジションを量産するタイプではないので、こうして今シーズン、初めてPPを獲得できてうれしいです。それにしても、フロントローから挑む決勝は楽しみです。チームがすばらしい仕事をしてくれました。ヘレスで行われたスペインGP同様に、難しいセッションでした。路面はセッション途中に乾きましたが、最後の5分でまた、雨が降り始めました。タイミングよくアタックできましたし、ラインを外さないように走ることができました。明日の天気がどうなるか分からないのですが、どんなコンディションになっても、速く走る準備をしなければなりません。ここのレースは28周なので、とても長いです。天候も含めて、レース中は何が起きるか分かりませんから、いいスタートを切って、最後までいいペースを維持したいです」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 2番手) 「フロントローを獲得できて、とてもうれしいです。でも予選のアタックは、計画通りには進みませんでした。路面は乾いていましたし、いいラップを刻めると思ったのですが、まだ水がたまっているところがあって、注意しなければなりませんでした。最後のアタックはPPを獲得できるんじゃないかと思わせるものでしたが、渋滞につかまってしまいました。それで、少し間隔をつくって最後にアタックしたのですが、転倒車がいてイエローフラッグが出ていましたし、雨が降ってきたこともあってアタックを止めました。しかし、雨はそれほどひどくなく、もしかすると、そのままアタックを続けていればよかったかもしれません。でも今日は、2番手というグリッドに満足しています。レースに向けて状態もいいです。ドライコンディションでは快適です。まだ明日のウオームアップがあるので、さらにセットアップを進めることができるかもしれません。明日の天気は予想できないので、天候を見て考えたいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 8番手) 「午前中のフリー走行は、いい仕事ができました。今回はペースがよかったので、予選で転倒したのは残念でした。天候が影響しました。最初はウエットで、その後スリックでコースに出ました。スリックでは、ドライコンディションのように走ろうと思いましたが、コンディションが完ぺきではなくて、9コーナーで転倒してしまったんです。最後まで走っていたら、さらに0.5秒短縮できたんじゃないかと思っています。それだけに残念でした。こういうことはよくあることなので、仕方ありません。今回は、ドライでもウエットでもいいセッティングがあるので、明日は追い上げのレースをしたいです」

ステファン・ブラドル(MotoGP 13番手) 「今日の予選のことは、早く忘れたいです。午前中のフリー走行は、ほかのライダーたちとは違う戦略でしたし、それほど悪くはありませんでした。気温も路面温度も低く、新品タイヤではマシンのフィーリングを得るのに長い時間がかかりました。予選は、セッションを通じて危うかったです。完全なウエットではなく、完全なドライでもないという難しいコンディションです。でも周回するごとに、フィーリングはだんだんよくなっていきました。セッション中、最初にスリックタイヤでコースに出たのは僕でした。雨が予想されたので、早いタイミングでタイムを出しておこうという決断でした。残念ながら勢いが過ぎて、転倒をしてしまいました。ケガがなくてよかったです。決勝はもっといいパフォーマンスができると思うので、明日が楽しみです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 14番手) 「予選はトリッキーなコンディションの中で行われました。しかし、午前中のフリー走行でいいバランスを見つけることができたので、タイムを出すことができました。今日のような難しいコンディションではなくて、もし昨日の転倒で背中を痛めていなければ、午後はもっとうまくいったかもしれません。ウエットはいつも難しいです。明日はドライコンディションでレースがしたいです」

中本修平 | HRCチーム代表 「ウエットからドライへと変化する難しい予選となりましたが、Repsol Honda Teamが1‐2を獲得できて、とてもうれしいです。セッション終盤のアタック合戦にはハラハラしましたが、見ていてとても楽しかったです。ケーシーがトップタイムをマークして、それをダニが逆転する。さらにケーシーがアタックに出るけれども、渋滞に引っかかってタイムを更新できず……。同じタイミングでホルヘ(ロレンソ、ヤマハ)がアタックする――というセッション終盤の10分間は、見ている観客も喜んでくれたんじゃないかと思っています。今日は、午前中のフリー走行でケーシーが転び、予選ではアルバロとステファンが転びました。Honda勢は4人中、3人が転んでいます。理由はそれぞれ異なりますが、決勝は全員、ミスがないように願っています。決勝も天候がどうなるか予想がつかない状態ですが、勝利に向けて全力を尽くしたいと考えています」

マルク・マルケス(Moto2 ポールポジション) 「雨が降ったり止んだりという、難しい予選でした。雨がもっとひどくなるかもしれないと思いましたので、セッションの序盤からプッシュしました。でも結果的に、それが失敗につながってしまいました。コーナーの進入で深く入り過ぎてしまい、転倒してしまったんです。しかし、決勝に向けて準備はできたと思っています。今日の転倒で、レース中にどこまでプッシュできるのかも分かりましたからね。この2日間、常にレースのことを考えて、セッティングを心がけました。あとは、どんな天気になるのかを見て準備したいです」

トーマス・ルティ(Moto2 2番手) 「難しかったです。午後はいいラップを刻むのに、リスクをたくさん負わなければなりませんでした。レースは接戦になると思います。いいバトルが見られるでしょう。天気は予想できませんし、天候に合わせて準備をして、全力を尽くしたいと思います」

ポル・エスパルガロ(Moto2 3番手) 「今日の天気を予想するのは、とても難しいものでした。そのため、ソフトのリアタイヤでセッションをスタートしました。完ぺきなラップは一度もありませんでしたが、それでもフロントローに並べたのでよかったです。明日はハードなレースになるでしょう。天気がどうなるか分かりませんが、ドライになることを願っています」

高橋裕紀(Moto2 20番手) 「昨日の夜、スッターの2012年型のマシンに変更しました。2日目のフリー走行からまた、一からセッティングしなければならなくなりましたが、12年型のマシンを使ってみて、ウインターテストで使用した同年型のフレームがおかしかったことが再確認できました。今日の一日で急にセットアップができるわけではありませんので、明日のウオームアップ、決勝とセットアップを進めていきたいです。今日はちゃんとした車体になって、マシンの動きを感じ取れるようになりました。予選では転倒寸前のハイサイドを経験して、タイムを伸ばせませんでしたが、全体的にフィーリングはよかったです。明日の決勝が楽しみです」

中上貴晶(Moto2 25番手) 「今日は、チームとカレックスが話し合って、昨日とちょっと違うセッティングで走りました。しかし、昨日と状況は変わらず、攻めの走りができませんでした。明日のウオームアップは、自分の望む方向でセッティングを変えてもらおうと思っています。今日のセッティングでは車高が高すぎて、サスペンションが動きすぎるので、乗りにくいものとなりました。明日は、硬めのセッティングにして挑みたいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 ポールポジション) 「プラクティスは、ドライでもウエットでも快適でした。両方のコンディションで速く走ることができましたが、明日のレースは、どっちのコンディションになっても厳しいと思います。天気がどうなるか分かりません。今日のようにコロコロとコンディションが変わるかもしれませんが、スタートから攻めの走りをしたいです」

エフレン・バスケス(Moto3 2番手) 「フロントローに並べて、とてもうれしいです。今週末の結果には、とても満足しています。チャンピオンシップがスタートしてから、今回が最も実りのあるレースになると思っています。一生懸命がんばっているチームに感謝したいです。これがいい結果の始まりであることを願っています。天気がどうなるのか分からない心配がありますが、全力でがんばりたいです」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 3番手) 「フリー走行はトップタイムでしたし、いい仕事ができました。チームの努力のおかげです。午後はあまり走らず、7周しかしませんでした。短い時間でしたけれど、快適に走ることができました。リアにまだ少し問題があるので、メカニックと一緒に見て、明日に向けて解決しなければなりません。転倒したのは、リアの感触がよくなかったときでした。でもその前にタイムを出していたので、助かりました。今日は転倒車が多くて、難しかったです。路面はとても滑りやすく、みんな大変でした。明日はトップグループで走れる自信があります。ミスをしないように完走したいです」

藤井謙汰(Moto3 28番手) 「午前中のフリー走行は、あまりコンディションがよくなかったのですが、昨日よりタイムを少しだけ更新することができました。午後の予選はウエットになったので、もう少し順位を上げられると思っていましたが、セッション序盤にリアサスの調子が悪くて、その交換に時間がかかり、その後もリズムに乗れませんでした。明日はアントネッリが自分より1つ前のグリッドなので、彼にできるだけついていこうと思っています」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
126ダニ・ペドロサHonda1:33.638
21ケーシー・ストーナーHonda+0.303
34A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.338
499J.ロレンソヤマハ+0.466
535C.クラッチローヤマハ+0.540
611B.スピーズヤマハ+1.031
746V.ロッシドゥカティ+1.269
819アルバロ・バウティスタHonda+1.284
98H.バルベラドゥカティ+1.312
1017K.アブラハムドゥカティ+1.612
1169N.ヘイデンドゥカティ+1.653
1214R.デ・ピュニエART+2.056
136ステファン・ブラドルHonda+2.224
1451M.ピロFTR+3.008
1568Y.ヘルナンデス BQR +3.564
1677J.エリソンART+4.028
1741A.エスパルガロART+4.122
189D.ペトルッチIODA+4.129
1922I.シルバ BQR +4.560
2054M.パシーニART+4.873
217C.バーミューレンSUTER+5.020

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスSUTER1:37.710
212トーマス・ルティSUTER+0.029
340ポル・エスパルガロKALEX+0.480
445スコット・レディングKALEX+0.659
529アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.689
636ミカ・カリオKALEX+0.864
715アレックス・デ・アンジェリスSUTER+0.952
85ヨハン・ザルコMOTOBI+1.042
971クラウディオ・コルティKALEX+1.085
1024トニ・エリアスSUTER+1.116
1160フリアン・シモンSUTER+1.117
1277ドミニク・エージャーターSUTER+1.153
134ランディ・クルメンナッハKALEX+1.170
143シモーネ・コルシFTR+1.251
1588リカルド・カルダスAJR+1.351
1649アクセル・ポンスKALEX+1.395
1718ニコラス・テロールSUTER+1.519
1880エステベ・ラバトKALEX+1.548
1938ブラッドリー・スミスTECH 3+1.591
2072高橋裕紀SUTER+1.605
2119ザビエル・シメオンTECH 3+1.643
2244ロベルト・ロルフォSUTER+1.704
2363マイク・ディ・ミリオSPEED UP+1.810
248ジノ・レイSUTER+2.086
2530中上貴晶KALEX+2.087
267アレクサンダー・ルンドMZ-RE Honda+2.214
2776マックス・ノイキルヒナーKALEX+2.410
28 14ラタパーク・ウィライローSUTER+3.074
29 47アンヘル・ロドリゲスBIMOTA+3.733
30 82エレナ・ロセールMORIWAKI+3.924
31 10マルコ・コランドレアFTR+4.472

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
1 25 マーベリック・ビニャーレス FTR Honda 1:55.865
2 7 エフレン・バスケス FTR Honda +0.982
3 44 ミゲル・オリベイラ SUTER Honda +1.249
4 84 ヤコブ・コーンフェール FTR Honda +1.527
5 10 アレクシ・マスボー Honda +1.808
6 11 S.コルテセ KTM +1.936
7 23 A.モンカヨ KALEX KTM +1.981
8 55 H.ファウベル KALEX KTM +2.034
9 39 L.サロン KALEX KTM +2.135
10 63 Z.カイルディン KTM +2.268
11 94 J.フォルガー IODA +2.439
12 26 エイドリアン・マーティン FTR Honda +2.450
13 31 N.アジョ KTM +2.698
14 61 A.シシス KTM +2.705
15 96 ルイス・ロッシ FTR Honda +2.711
16 41 B.バインダー KALEX KTM +2.725
17 52 D.ケント KTM +2.808
18 89 アラン・ティーチャー TSR Honda +2.814
19 30 ジュリアン・ペドネ SUTER Honda +3.067
20 32 アイザック・ビニャーレス FTR Honda +3.073
21 5 ロマノ・フェナティ FTR Honda +3.113
22 8 ジャック・ミラー Honda +3.368
23 19 アレッサンドロ・トヌッチ FTR Honda +3.386
24 15 シモーネ・グロツキー SUTER Honda +3.470
25 53 ジャスパー・イウェマ FGR Honda +3.674
26 42 アレックス・リンス SUTER Honda +4.023
27 27 ニッコロ・アントネッリ FTR Honda +4.264
28 51 藤井謙汰 TSR Honda +5.038
29 21 イバン・モレノ FTR Honda +6.514
30 9 トニ・フィンスターブッシュ Honda +7.375
31 86 ケビン・ハヌス Honda +7.761
* 99 D.ウェッブ MAHINDRA +8.279
* 77 M.シュローター MAHINDRA +9.341
* 3 L.モルチャーノ IODA +9.700

* 「107%ルール」の適用により順位つかず