round 04

May 18 2012 MotoGP Monster Energy Grand Prix de France 第4戦 フランスGP
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ストーナーがトップタイム、ペドロサ2番手とRepsol Honda Teamが好調なスタート。バウティスタが今季ベストの4番手につける

2012年5月18日(金)・1日目フリー走行  会場:ル・マン・サーキット
天候:曇り  気温:17℃  コースコンディション:ドライ

第4戦フランスGPが18日、ル・マンのブガッティ・サーキットで開幕しました。初日は2回のフリー走行が行われ、ケーシー・ストーナーが午前、午後ともにトップタイムをマーク。チームメートのダニ・ペドロサが2番手と続き、Repsol Honda Teamの両選手が初日から好調な走りを見せました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
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  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • アルバロ・バウティスタアルバロ・バウティスタ
  • ステファン・ブラドルステファン・ブラドル

第2戦スペインGP、第3戦ポルトガルGPと2連勝中のストーナーは、開幕前日に行われた恒例の会見で、今季を最後に引退することを表明しました。しかし、「今シーズンは、これまで通り、優勝するためにレースを戦う。110%以上の走りを見せる」と気合満点。初日では、その言葉通りの快速ランを披露しました。昨年の大会ではポール・トゥ・ウイン。フランスGP2連覇を狙う今年は、初日のフリー走行でただひとり1分33秒台をマーク。今季3勝目に向けて好調なスタートを切りました。

ル・マンのサーキットベストタイム(2008年)とレコードタイム(2011年)を持ち、このコースを得意とするペドロサが2番手と続きました。午前中は、ストーナーと0.587秒差でしたが、午後の走行では、その差を0.265秒差に短縮。土曜日の予選では、ストーナーとペドロサのポールポジション争いに注目が集まりそうです。

以下、3番手にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。4番手にアルバロ・バウティスタ(Team San Carlo Honda Gresini)が続きました。1回目のフリー走行で8番手だったバウティスタは、2回目のセッションでは約1秒、タイムを短縮して今季ベストリザルトの4番手。開幕から3戦、トップグループとの差を着実に縮めてきたバウティスタの予選、決勝での走りに注目されます。

ルーキーのステファン・ブラドル(LCR Honda MotoGP)は、1回目の走行で12番手、2回目の走行で約1.3秒、タイムを短縮して11番手と1つポジションを上げました。1回目の走行ではトップのストーナーとの差が2.179秒、2回目の走行では1.461秒と大きく短縮することに成功。予選では、さらにタイムを上げてポジションアップを狙います。CRTマシンのミケーレ・ピロ(Team San Carlo Honda Gresini)は、16番手でした。

Moto2クラスは、スコット・レディング(Marc VDS Racing Team)がトップタイムをマーク。以下、トーマス・ルティ(Interwetten-Paddock)、シモーネ・コルシ(Came loda Racing Project)と続き、総合首位のマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が5番手。トップから1秒差以内に11台という接戦となりました。日本人勢は、セッティングが決まらず、思いきり走れなかった中上貴晶(Italtrans Racing Team)が22番手、午前中クラッチトラブルで出遅れた高橋裕紀(NGM Mobile Forward Racing)が25番手。両選手ともに、2日目のタイム短縮とポジションアップに期待されます。

Moto3クラスは、ランキング2位のマーベリック・ビニャーレス(Blusens Avintia)がトップタイムをマーク。ルイス・ロッシ(Racing Team Germany)が3番手、以下、ミゲル・オリベイラ(Estrella Galicia 0,0)、ロマノ・フェナティ(Team Italia FMI)、アレックス・リンス(Estrella Galicia 0,0)、エフレン・バスケス(JHK T-Shirt Laglisse)とHonda勢が続きました。ルーキーでル・マン初体験の藤井謙汰(Technomag-CIP-TSR)は31番手でした。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP 1番手)「今日のセッションはかなり順調でした。今日はあえてチャタリングが出るように攻めてみました。そして、ドライコンディションになった時間を有効に使い、チャタリングについてもっと理解しようと努めました。そして残りのシーズンのために、いくつか改善しようと試みました。こうして、セットアップの心配をせずに、チャタリングの問題を解消するためにセッションに集中できたのはうれしかったです。今日は最後に、フロントにハードタイヤを入れたときにチャタリングが出ました。明日もドライになることを願っています。そしてセットアップを続けたいと思っています。昨日の発表を終えて、今朝マシンに乗ったとき、明らかに肩の荷が降りたように感じました。ここ2戦で、たくさんのことを考えていました。今週は気分がとても楽になりました。残りのシーズンに集中して楽しみたいです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 2番手)「全体的にかなりいい感触でした。このように寒いコンディションの中では、普通はとても滑りやすいのですが、今日はタイヤがうまく機能して順調でした。グリップのレベルもいい具合でした。午前、午後ともに、プラクティスはうまくいきました。まだやることはあって、コーナーエントリーのフィーリングを改善しました。初日としては順調でした。今日は雨が降りませんでしたが、これから気温が下がって雨になるかもしれません。だからドライでタイムを出すことができてよかったです。今日は新しいブリヂストンタイヤのテストはしませんでした。でも明日がドライなら試してみたいです」

アルバロ・バウティスタ(MotoGP 4番手)「今日はとてもポジティブな一日でした。エストリルよりマシンをよくするために、いくつかのセッティングを試しました。最初はあまりうまくいきませんでしたが、サスペンションを少し調整したら、いい感じになりました。午後も同じ方向性でセットアップを続けました。そうするとエストリルやヘレスより、だいぶん感触がよくなりました。まだ少し細かい作業は残っていますが、前進することができたので、ここまでは満足しています。明日の天候が心配ですが、ドライで走れることを願っています」

ステファン・ブラドル(MotoGP 11番手)「大変な一日でした。MotoGPマシンで初めて走るサーキットはいつも難しいです。ベースのセットアップを見つけてバランスを修正、基本的なラインを見つけるまで、少なくとも1セッションが必要です。午前中はグリップが低くて大変でした。コース全体で苦労をしました。でも、午後はほとんどのコーナーで改善できましたし、かなりポジティブでした。コーナー進入とフロントの感触がまだ完ぺきではなくて、100%ではありません。明日も引き続きセットアップに取り組み、全体的にもっとよくしたいです」

ミケーレ・ピロ(MotoGP 16番手)「午前中に転倒してしまいましたが、幸い、ケガはありませんでした。背中が少し痛いですが、午後は新しいシャシーに乗り換えて、セットアップに取り組むことができました。多くのデータを集めて、CRTのトップとのギャップを縮めました。まだやることはたくさんありますが、第一印象はいいと思います。明日も引き続きがんばって仕事をして、前進したいです」

中本修平|HRCチーム代表「今日は気温も路面温度も低く、チャタリングがそれほど出なかったので順調でした。その半面、路面温度が上がってグリップが上がったときに、どう変化するのかが、不安材料になっています。土曜日も日曜日も、こういったコンディションになれば、ケーシーとダニで1-2という期待もありますが、そんなに甘くはありません。ホルヘはこのサーキットを得意としているし、きっと優勝争いに加わってくるはずです。今回も、厳しい戦いになることは間違いありません。しかし、どんなコンディションになっても優勝を狙えるよう、全力を尽くしたいです」

スコット・レディング(Moto2 1番手)「今日はとてもいい一日でした。本当にうれしいです。レースディスタンスでタイヤを温存する走りを完ぺきにするため、一日を費やしました。自分の体重が不利なのは分かっています。だから、いつものようにアグレッシブにならず、スムーズに走るように心がけました。ミカは経験があるので一緒にデータを確認しました。彼はとてもリラックスして走っているのに、とても速いです。だから彼のスタイルを試してみました。自分でもうまくいっていると思います。ナバロのテストが大きな助けとなりました。マシンのアップデートで明らかによくなっています。そして、より自信が持てるようになりました。かなり早い段階で自己ベストラップを出せ、だれもそれを更新できませんでした。だから、明日は自信を持って予選に挑めます。フロントローに挑戦したいです。天候がどうなるか分かりませんが、明日もこの調子でがんばりたいです」

ミカ・カリオ(Moto2 4番手)「ナバロでテストを行ったあとなので、今日は、いいスタートとなりました。テストと同じセッティングで始めたら、とてもよかったです。コーナリングパフォーマンスと切り返しがよくなり、タイヤからのフィードバックも得られるようになりました。おかげでコーナーでプッシュする自信が出てきました。スコットとのギャップはかなりありますが、フロントタイヤが37周目の時に今日のベストを出すことができました。新しいフロントタイヤでは、あとコンマ数秒よくなると思います。明日はフロントローを獲得したいです」

マルク・マルケス(Moto2 5番手)「今日のプラクティスの進行状況には満足しています。いいセッティング見つけ、いいアベレージで走れることに集中しました。いつもと同じようにセットアップを進めることができました。そしていい結果を出すことができました。だから明日も、集中力を保ってがんばりたいです。ライバルはたくさんいます。どのグランプリも全力を尽くさなくてはいけません。ルティはとても強いライダーです。彼のことは常に念頭に置かなければいけません。また、イアンノーネ(Speed Master)やレディングにも気をつけなければなりません。彼らもすばらしいライダーです。まだ、車体とタイヤのマッチングに改善の余地があるので、明日も全力で取り組みたいです」

中上貴晶(Moto2 22番手)「今日は午前も午後も、全く前進できませんでした。全体的に遅くて、攻める走りがまるでできなかったです。特に下りセクションがうまく走れず、タイムロスしていました。現状ではどうにもならないので、明日に向けてセッティングを大きく変えたいです。今日はマシンなりに走ることしかできず、いいところがなかったです。厳しいスタートになりました」

高橋裕紀(Moto2 25番手)「午前中のフリー走行はクラッチの調子が悪くて、まるで乗れませんでした。午後はやっとマシンが普通になって、ようやくセッションが始まった感じでした。タイムも順位もよくありませんが、FP1をまともに走れなかったことを考えれば、めちゃくちゃ悪いわけではありません。2日目に向けて方向性が見えてきたので収穫はありました。今回、新品のフレームをチームにリクエストしましたが、ポルトガルで使ったフレームをちょっとだけモデファイして使っています。明日は今日の後れを取り戻したいです」

マーベリック・ビニャーレス(Moto3 1番手)「今日は全力で仕事をし、トップタイムをマークできて、とてもうれしいです。セッション開始からとても速く走ることができました。このサーキットは好きです。そして自分のスタイルにも合っています。セッティングは正しい方向に向かっているし、明日もセットアップに集中したいです。今日は自分のファステストラップよりも0.1秒速かったです。昨年までの125ccより、Moto3マシンの方が、このサーキットは少し走りやすいです。特にストレートへのアプローチで速い感じがします。今日は同じタイヤで19周走ったし、自分のペースにとても満足しています。でも、まだやることはたくさんあるので、レースのことを考えて仕事をしたいです。天気がとても変わりやすいので、どの天候でもいい走りができるようにしたいと思っています」

ミゲル・オリベイラ(Moto3 4番手)「比較的うまくいきました。最初からマシンが快適でした。午後にあまりタイムを上げられなかったので、今後調整したいです。ここまでのところは満足しています。特にチームの仕事ぶりには満足しています。自分のラップを分析して、自分とビニャーレスの1秒差をどこで縮められるか考えたいです。とにかくここまで順調です」

ロマノ・フェナティ(Moto3 5番手)「午前中は4番手でした。午後は5番手へとポジションを落としましたが、ラップタイムを上げることができたので、今日のパフォーマンスには満足しています。このサーキットはとても好きです。明日、明後日とタイムを上げていきたいです」

藤井謙汰(Moto3 31番手)「午前から午後にかけて1.9秒タイムを短縮することができました。しかし、午後は順位を1つ落としてしまいました。明日も、がんばってタイムを上げていきたいです。ル・マンは走りやすいので、明日はしっかりコースを攻略したいです」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
11ケーシー・ストーナーHonda1:33.740
226ダニ・ペドロサHonda+0.265
399J.ロレンソヤマハ+0.396
419アルバロ・バウティスタHonda+0.697
511B.スピーズヤマハ+0.727
64A.ドヴィツィオーゾヤマハ+0.845
735C.クラッチローヤマハ+0.870
88H.バルベラドゥカティ+1.339
946V.ロッシドゥカティ+1.372
1069N.ヘイデンドゥカティ+1.392
116ステファン・ブラドルHonda+1.461
1217K.アブラハムドゥカティ+2.047
1314R.デ・ピュニエART+2.698
1468Y.ヘルナンデスBQR +3.188
1554M.パシーニART+3.353
1651M.ピロFTR+3.570
1741A.エスパルガロART+3.845
189D.ペトルッチIODA+4.515
1922I.シルバBQR +4.520
2077J.エリソンART+4.655
217C.バーミューレンSUTER+5.643

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
145スコット・レディングKALEX1:37.869
212トーマス・ルティSUTER+0.078
33シモーネ・コルシFTR+0.495
436ミカ・カリオKALEX+0.525
593マルク・マルケスSUTER+0.617
640ポル・エスパルガロKALEX+0.622
729アンドレア・イアンノーネSPEED UP+0.828
860フリアン・シモンSUTER+0.855
977ドミニク・エージャーターSUTER+0.908
104ランディ・クルメンナッハKALEX+0.959
1124トニ・エリアスSUTER+0.989
1215アレックス・デ・アンジェリスSUTER+1.035
1371クラウディオ・コルティKALEX+1.064
1463マイク・ディ・ミリオSPEED UP+1.107
1518ニコラス・テロールSUTER+1.232
1647アンヘル・ロドリゲス BIMOTA +1.245
1719ザビエル・シメオンTECH 3+1.297
1880エステベ・ラバトKALEX+1.310
195ヨハン・ザルコMOTOBI+1.334
2038ブラッドリー・スミスTECH 3+1.528
2149アクセル・ポンスKALEX+1.570
2230中上貴晶KALEX+1.661
23 88リカルド・カルダスAJR+1.801
24 72高橋裕紀SUTER+1.826
25 76マックス・ノイキルヒナーKALEX+1.890
26 14ラタパーク・ウィライローSUTER +2.071
27 44ロベルト・ロルフォSUTER+2.281
28 7アレクサンダー・ルンドMZ-RE Honda+2.515
29 8ジノ・レイ SUTER +2.817
30 10マルコ・コランドレアFTR+5.000
31 82エレナ・ロセールMORIWAKI+5.084

Moto3

順位 No. ライダー マシン タイム/差
125マーベリック・ビニャーレスFTR Honda1:44.141
239L.サロンKALEX KTM+0.632
396ルイス・ロッシFTR Honda+0.786
444ミゲル・オリベイラSUTER Honda+1.044
55ロマノ・フェナティFTR Honda+1.061
642アレックス・リンスSUTER Honda+1.254
77エフレン・バスケスFTR Honda+1.391
863Z.カイルディンKTM+1.457
911S.コルテセKTM+1.510
1084ヤコブ・コーンフェールFTR Honda+1.636
1152D.ケントKTM+1.748
1210アレクシ・マスボーHonda+1.899
1341B.バインダーKALEX KTM+2.148
1427ニッコロ・アントネッリFTR Honda+2.313
1523A.モンカヨKALEX KTM+2.322
168ジャック・ミラーHonda+2.479
1719アレッサンドロ・トヌッチFTR Honda+2.486
1899D.ウェッブMAHINDRA+2.634
1955H.ファウベルKALEX KTM+2.762
2031N.アジョKTM+3.023
2189アラン・ティーチャーTSR Honda+3.087
2261A.シシスKTM+3.134
2332アイザック・ビニャーレスFTR Honda+3.383
2421イバン・モレノFTR Honda+3.412
2526エイドリアン・マーティンFTR Honda+3.460
2694J.フォルガーIODA+3.612
2786ケビン・ハヌスHonda+4.281
289トニ・フィンスターブッシュHonda+4.294
2915シモーネ・グロツキーSUTER Honda+4.406
3053ジャスパー・イウェマFGR Honda+4.419
3151藤井謙汰TSR Honda+4.497
3230ジュリアン・ペドネSUTER Honda+5.630
333L.モルチャーノIODA+6.035
3477M.シュローターMAHINDRA+6.272