round 10

July 23 2011 MotoGP Red Bull U.S. Grand Prix 第10戦 アメリカGP
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ストーナーとペドロサがフロントロー獲得。シモンチェリ、ドヴィツィオーゾが2列目から決勝に挑む

2011年7月23日(土)・予選  会場:ラグナセカ・レースウェイ  天候:晴れ
気温:22℃  コースコンディション:ドライ

2日連続で青空が広がったアメリカGPの予選は、初日のフリー走行で大接戦を繰り広げたケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)とダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)の3選手のし烈なPP争いとなり、ロレンソがPPを獲得、0.072秒差でストーナー、0.183秒差でペドロサが続き、2台のHonda勢がフロントローを獲得しました。以下、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)5番手、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)6番手。2列目から2台のHonda勢が決勝に挑みます。今季9度目のPPは逃したHonda勢ですが、7勝目に向けて大きく前進しました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • 左ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス
  • ベン・ボストロムベン・ボストロム

初日3番手だったストーナーは、2日目のフリー走行でトップに浮上、今季7度目のPPが期待されました。しかし、決勝に向けてマシンのセッティングに多くの時間を割きました。さらに、ソフトタイヤを装着したアタックでは、クリアラップが取れず、惜しくも2番手に終わりました。今季5勝目に向けて、アベレージをもう少し上げたいというストーナー。ウオームアップで最後の調整を行い、決勝レースに挑みます。シーズンを通じて最も相性のいいサーキットのひとつ。逆転優勝に闘志を燃やしています。

前戦ドイツGPで今季2勝目を挙げたペドロサも、ストーナー同様、完ぺきな状態に仕上げることができず、3番手に終わりました。しかし、レースタイヤでは優勝を狙えるラップタイムを刻み、逆転優勝に気合満点。ウオームアップで最後の調整を行い、決勝に挑みます。07年にラグナセカで優勝しているストーナー。09年に優勝のペドロサ。ともに2回目のアメリカGP制覇の期待が膨らんでいます。

2列目から決勝に挑むシモンチェリも、決勝に向けてウオームアップで最後の調整に挑みます。あとコンマ数秒のアベレージを上げて、トップグループに加わりたいと闘志を燃やすシモンチェリ。シーズン前半戦のしめくくりのレースで、念願のMotoGP初表彰台獲得に全力を尽くします。ドヴィツィオーゾも2列目から追い上げのレースに挑みます。前戦ドイツGPでは4位と、表彰台にあと一歩届かず。今大会は、2戦ぶり今季5回目の表彰台に気合満点。フロントローと2列目から決勝に挑む4人のHondaライダーが、今季初の表彰台独占に向けて全力を尽くします。

初めて挑むラグナセカに苦戦、初日17番手と大きく出遅れた青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)は、2日目のフリー走行で14番手に順位を上げました。予選では目標とする1分22秒台に入れて14番手をキープ。「順位には満足していないが、初めてのラグナセカとしてはタイムは悪くなかった」と納得の表情でした。決勝では、さらにコース攻略を果たし、上位を狙う意気込み。初日15番手のトニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)は、初日のタイムを更新できず17番手。ワイルドカードで出場のベン・ボストロム(LCR Honda MotoGP)は、すべてのセッションでタイムを更新するも18番手。決勝では、ともに追い上げのレースに挑むことになります。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP 2番手) 「今週は、いい状態を見つけるために、多くの時間を費やすことになりました。セットアップは着実に前進しましたが、手応えある状態にはなかなかなりませんでした。ラグナセカは好きなサーキットなので、もっと順調にいくと思っていました。しかし、気に入ったバランスを見つけるのに苦労しています。ソフトタイヤを履いた最初のアタックは、クリアラップが取れず、おまけに転倒車とイエローフラッグが出て、チャンスを失いました。次のアタックでは、一周だけ、まずまずの走りができて、フロントローを獲得することができました。ラグナセカでフロントローに並ぶことは重要ですが、ダニとホルヘのペースにはまだ届いていません。彼らの方が、0.1〜0.2秒速い。明日はウオームアップで、この差を縮められるようにしたいです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手) 「今日はいくつか異なるセッティングを試しましたが、コース終盤で思ったほど改善することができませんでした。しかしラグナセカは、予選グリッドが重要になるので、こうしてフロントローに並ぶことができてよかったと思っています。今日はハードタイヤでフィーリングがよかったようです。決勝レースはおそらくハードタイヤを使うことになると思うので、この点に関してはよかったと思います。しかし、リアのグリップをもう少し改善したいので、ウオームアップでもう少しよくなるようにトライしたい。今日はロレンソの走りがすごく安定していて、速かった。優勝争いをするためにも、もうワンステップ刻みたいです。決勝は速いペースになると思います。ここはバンピーなので、体力的にも厳しいコースです。ミスをしないように最後まで集中します」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 5番手) 「全体的にいい一日でした。午前中のフリー走行で大きく前進できましたし、午後の予選でも、さらにタイムを更新することができました。フロントローに並んだ3人とは、まだ差があるのですが、その差を少しでも縮めるために全力を尽くしたいです。フロントローに並んだ3人の中では、ロレンソの状態がよかったようですが、この3人にチャレンジするためには、さらにコンマ数秒、アベレージを上げなくてはいけません。今日はフロントのフィーリングを改善できました。おかげで、ライン取りもうまくいきました。昨日の課題だった最終コーナーからの立ち上がりもよくなりました。引き続き、明日の決勝に向けて、いい状態にしたいと考えています」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 6番手) 「今回は2列目までに並ぶことがひとつの目標だったので、6番手という結果は、それほど悪くありません。しかし、できることなら、スタートで少しでもアドバンテージを築くために4番手を獲得したかったところです。今回もすごい接戦なので、厳しい戦いになると思います。決勝に向けて、あとコンマ数秒ペースを上げたいです。今日は午前から午後にかけて、バランスの調整をしたのですが、それがとてもよい結果となりました。このセッティングの変更で、ブレーキングが安定し、自分のライディングスタイルに合ってきました。ロレンソとダニのペースがすごく速いので、この2人についていくために全力を尽くしたいです」

青山博一(MotoGP 14番手) 「昨日はコースに慣れるのに苦労しましたが、今日は22秒台までタイムを上げられましたし、初めてのラグナセカとしては、まずまずだったと思います。レースになれば、ほかの選手の走りを見ることもできますし、それでペースを上げられたらいいと思っています。今日はセッティングも少し変えていきました。それもうまくいって、フィーリングもよくなりました。この方向をキープして、最終的に調整したいと考えています。タイヤは、ソフトもハードもよかった。決勝の気温と路面温度を見て、タイヤを選択したいと思っています。決勝は32ラップ。体力的に厳しいものです。オランダで痛めた背中の負担を減らすためにも、引き続き、コルセットを巻いて走ることにしています」

トニ・エリアス(MotoGP 17番手) 「フリー走行で転倒してから、なかなかペースを上げることができませんでした。ラグナセカは好きなサーキットですが、今日の状態では、なかなか楽しめませんでした。もう少し、いい結果を期待していました。チームスタッフは一生懸命、仕事してくれたのですが、思うような結果を残せず、残念でした。明日のウオームアップでグリップを改善して、決勝に挑みたいと思っています」

ベン・ボストロム(MotoGP 18番手) 「AMAに参戦しているマシンと、MotoGPマシンという2台のマシンに乗っているので、とにかく周回するごと、セッションをこなすごとに、確実にタイムを上げようと思いました。午前から午後にかけて行ったセッティングの変更で、フィーリングがよくなりました。もっといいベストタイムを刻めたとは思いますが、明日の決勝に向けてロングランをこなしました。今回は違うマシンに乗り換えるという貴重な経験をしていますが、自分にとって大きなプラスになっています」

中本修平|HRCチーム代表 「なかなかセッティングが決まりませんでした。ダニは午前中はよかったのですが、午後はちょっと苦労しました。当然、セットアップは進み、タイムは上がっているのですが、いいバランスを見つけられませんでした。ケーシーは、加速時の前後加重の移動がうまくいかず、最後まで完ぺきな状態には仕上がりませんでした。しかし、ここは速く走れるポイントを持っていますので、もうひとがんばり。いずれにしても明日の決勝は、ダニとケーシー、PPを獲得したロレンソの3人の戦いになると思っていますが、ダニとケーシーの2人でロレンソを抑えたいと考えています。ドヴィツィオーゾは、マシンの状態はかなりよくなったのですが、一発のタイムを出せませんでした。トップとの差が0.5秒あるので、優勝争いに絡むには、明日のウオームアップで一歩前進しなくてはいけません。明日も厳しい戦いになると思いますが、優勝を目指していきたいです」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
11J.ロレンソヤマハ1:21.202
227ケーシー・ストーナーHonda+0.072
326ダニ・ペドロサHonda+0.183
411B.スピーズヤマハ+0.376
558マルコ・シモンチェリHonda+0.494
64アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.529
746V.ロッシドゥカティ+1.033
88H.バルベラドゥカティ+1.036
969N.ヘイデンドゥカティ+1.069
1035C.クラッチローヤマハ+1.183
115C.エドワーズヤマハ+1.318
1219A.バウティスタスズキ+1.467
1317K.アブラハムドゥカティ+1.691
147青山博一Honda+1.735
1514R.デ・ピュニエドゥカティ+1.759
1665L.カピロッシドゥカティ+2.674
1724トニ・エリアスHonda+2.954
1823ベン・ボストロムHonda+4.089