round 9

July 15 2011 MotoGP eni Motorrad Grand Prix Deutschland 第9戦 ドイツGP
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シモンチェリ、好調なスタートを切って初日首位
ペドロサ3番手、ストーナー4番手、ドヴィツィオーゾ5番手とRepsol Honda Teamもまずまずのスタートを切る

2011年7月15日(金)・1日目フリー走行  会場:ザクセンリンク   天候:曇りのち晴れ  気温:22℃  
コースコンディション:ドライ

第9戦ドイツGPの1日目フリー走行は、これまで6戦連続でフロントローを獲得しているマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が、すばらしい走りを見せました。午前中1回目の走行は、厚い雲が空を覆い、気温も路面温度も低く、転倒者が続出する大荒れのセッションとなりましたが、着実にタイムを上げたシモンチェリが、1秒差に11台という接戦を制しました。

  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス

そして、気温も路面温度も上昇した午後のセッションでは、さらにタイムを短縮。ベストタイムだけでなく、アベレージでも1分22秒台の好タイムを連発する完ぺきな走りで、首位で初日を終えました。250cc時代に2勝を挙げているザクセンリンク。この日は、左コーナーのグリップにやや課題を抱えましたが、ここは大好きなサーキットだと語ります。今季3回目のPP獲得に向けて大きく前進しました。

気温16℃、路面温度21℃という1回目のセッションで、痛恨の転倒を喫したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、転倒の影響を感じさせないすばらしい走りで3番手に浮上しました。ペドロサは第4戦フランスGPで右鎖骨を骨折。第8戦イタリアGPで復帰して、これが復帰2戦目となりますが、完全復活を感じさせる鋭い走りに大きな拍手が送られていました。ザクセンリンクでは、最高峰クラスで2勝。昨年の独走優勝は記憶に新しく、この日の走りも、復帰後初優勝を期待させるものでした。

ペドロサ同様、1回目の走行で転倒したケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)は、4番手で続きました。ストーナーは、1回目のセッション開始直後に冷えた路面に足下をすくわれ、痛恨の転倒を喫します。すかさず2号車で走り出し、1回目のセッションは、シモンチェリに続いて2番手。コンディションのよくなった2回目の走行では、2台のマシンを乗り比べてセットアップを進めましたが、思うようにタイムを短縮できず4番手でした。この日は、転倒した1号車の状態が完全によくならず、完ぺきに修復して挑むことになる2日目は、今季6回目のPP獲得が期待されます。

ペドロサとストーナーに続いて、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が5番手で初日を終えました。気温も路面温度も低かったことから、1回目のセッションからセットアップに集中します。コンディションがよくなった2回目もレースタイヤでロングランをこなし、着実にアベレージを上げることに成功。確実に前進する一日となりました。これまで3戦連続で表彰台に立ってきたドヴィツィオーゾ。今大会は4戦連続表彰台はもちろん、今季初優勝を狙う戦いとなります。

ザクセンリンクを走るのが2年ぶりとなる青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)は、15番手で初日を終えました。昨年の大会はケガで欠場したため、MotoGPマシンで走るのはこの日が初めてとなりました。250cc時代とはまったく違う走りを要求されたと戸惑いを見せた青山ですが、MotoGPマシンでのザクセンリンク攻略に大きく前進。2日目のタイム短縮が期待されます。また、午前中のセッションで2度の転倒を喫したトニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)は、午後のセッションでセットアップを進めたものの、16番手でした。

Moto2クラスは、トーマス・ルティ(Interwetten Paddock Moto2)がトップタイムをマーク。2番手にアレックス・エスパルガロ(Pons HP 40)、3番手に高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)と続き、トップから1秒差以内に26台という、今季最高の接戦となりました。ホームGP制覇に闘志を燃やす総合首位のステファン・ブラドル(Viessmann Kiefer Racing)が6番手。3連勝を狙う総合2位のマルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)は8番手。今季最高のPP争いが予想される2日目の予選が注目されます。

コメント

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 1番手)「今日はすべてが順調でした。しかし、リアタイヤ左側のグリップに課題を抱え、それがクリアにできませんでした。そのため、完全に満足できる一日とは言えません。みんな同じ問題を抱えているようでしたが、明日は、この部分を改善することに集中したいです。もう一つの目標は、日曜日の決勝に向けてタイヤの選択をしっかり決めることです。このサーキットを30周するのは、すごくハードで、コースでリラックスできるのは、ストレートの1カ所だけ。長いレースになるので、しっかりとマシンを仕上げたいです」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 3番手)「朝のプラクティスでアクシデントがあったにも関わらず、思ったよりもいい一日になったと思います。転んだのは、右の高速ダウンヒルコーナー。ここで何人も転んでいましたが、何の兆しもなく、いきなり転倒してしまいました。幸い、ケガがなくてよかったです。転倒の後はコースに出る時間があまりなかったので、タイムも順位も上げることができませんでした。しかし、2回目のセッションは順調で、ラップタイムを上げることができました。午後は太陽が出て、路面温度も少し上がりました。午前中に転んだ11コーナーのグリップもよくなりました。路面コンディションは昨年より悪いと思いますが、タイムは昨年に比べてそれほど悪くありませんでした。明日も引き続きセットアップに全力を尽くしたいです。もしかしたら、月曜日にムジェロでテストした新しいスイングアームを試すかもしれません」

ケーシー・ストーナー(MotoGP 4番手)「今日の結果には、あまり満足していません。午前中のセッションでは、2周目に転倒してしまいました。これが最後まで影響しました。この転倒で時間をかなり無駄にしてしまいました。ツナギを着替えて、セッティングの決まっていない方のマシンで走らなければなりませんでした。だから午前中は、最後の数周を除き、ほとんど無駄になってしまいました。午後は修復したマシンで走りましたが、フィーリングがおかしかったので、もう一台のマシンで走ることにしました。フロントとリアにハードタイヤを入れて走り、セットアップはかなり進んだと思います。でも、まだまだ完ぺきにはほど遠いです。転倒してあっちこっちを打撲したので、まだ痛みはありますが、明日へ向けて気持ちを引き締めたいです。トップとの差を、もう少し差を詰められたらと思っています」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 5番手)「今日はまずまず順調だったので、とても満足しています。ここは複雑なサーキットで、右コーナーがたったの4カ所しかありません。右側のタイヤの温度を上げるのが難しいのですが、今朝は思っていたより寒くて、右コーナーで転倒者が多かったです。そのため、限界まで攻めることはせず、コンスタントに走ることに集中しました。このサーキットではタイヤのエッジグリップに頼ることになるので、いいリズムをキープして、タイヤに負担をあまりかけないように走れるようにしたいです。今日は午前から午後にかけて確実に前進することができました。30周の決勝では、最後までいいリズムを維持するのが難しいです。明日もレースタイヤで、なるべく長くコンスタントに走るようにしたいです」

青山博一(MotoGP 15番手)「午前中はグリップが悪くて慎重に走らなければなりませんでした。特にケーシーとダニが転んだ11コーナーはグリップが悪く、慎重を期して走りました。たぶん、ケーシーもダニも気をつけていたと思いますが、それでも転んでしまうくらいグリップしませんでした。午後はやっと普通に走れるようになり、セットアップを進めました。MotoGPマシンでザクセンリンクを走るのが初めてなので、ちょっと戸惑ってしまった部分もあります。250cc時代のイメージとタイミングでは、まるで走れませんでした。特にT1とT2のスローセクションでタイムロスしていました。このサーキットは休むところがないので、身体に厳しいです。オランダで傷めた背中の状態が完全ではないので、セッティングをきちんと決めて決勝に挑みたいです」

トニ・エリアス(MotoGP 16番手)「今朝のフリー走行で、2度も転倒してしまいました。しかし、ケガがなかったのは本当にラッキーでした。どちらの転倒も、時速200キロ以上のスピードが出ていたし、とても大きな転倒でした。このサーキットは大好きですが、これまでに何回も転倒しています。特に11コーナーは、今日の転倒で嫌いになってしまいました。しかし、午後のセッションは、計画通りに進みました。しかし、フロントの感触とリアのエッジグリップに少し問題があります。明日の目標は、このタイトなコーナーで旋回性を上げることです」

中本修平|Repsol Honda Team 監督「FP1では、ケーシーが転び、その後ダニも転び、アッセンを思い出してしまいました。午前中は気温も路面温度も低く、グリップしなかったようです。十分に気をつけていたようですが、同じ11コーナーで転んでしまいました。午後は気温も路面温度も上がり、やっと普通の状態で走れるようになりました。マシンの評価も、このセッションからできるようになりましたが、ケーシーもダニもマシンのセットアップが遅れています。明日は、この遅れを取り戻さなくてはなりません。ケーシーは打撲がひどく、レントゲンを撮りましたが、骨折はありませんでした。痛みがあるかも知れませんが、ライディングには影響はないようでよかったです。アンドレアは、もう少しセッティングをつめていかなければいけない部分はありますが、大体まとまってきています。マルコは順調で、強いて言えば、左側のグリップをもう少し上げたいようです。過去2戦、オランダとイタリアでは、色々あって優勝を逃しているので、今回はそのリベンジ。決勝に向けていい状態を作りたいです」

高橋裕紀(Moto2 3番手)「今日は走り出しから順調で、マシンのセットアップを進めながらタイヤのテストもできました。午後の走行でも、前半はすごくよくて、常にトップタイム争いができました。ところが後半になって急にチャターが出るようになりました。それでも時間がないのでアタックしましたが、セッションが終わってから、サスのセッティングを間違えていたことが分かりました。チーフメカニックは、このセッティングで3番手なのかと驚いていました。いい感じで乗れていると思います。明日はちゃんとしたセッティングで走れるし、フロントローに並びたいです。チャンスがあればPPを狙っていきます」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
158マルコ・シモンチェリHonda1:22.225
21J.ロレンソヤマハ+0.095
326ダニ・ペドロサHonda+0.207
427ケーシー・ストーナーHonda+0.317
54アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.429
669N.ヘイデンドゥカティ+0.657
711B.スピーズヤマハ+0.669
814R.デ・ピュニエドゥカティ+0.812
919A.バウティスタスズキ+1.036
1017K.アブラハムドゥカティ+1.127
115C.エドワーズヤマハ+1.206
128H.バルベラドゥカティ+1.208
1346V.ロッシドゥカティ+1.308
1435C.クラッチローヤマハ+1.535
157青山博一Honda+1.681
1624トニ・エリアスHonda+2.079
17 50 S.ギュントーリ ドゥカティ +3.739

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
112トーマス・ルティSUTER1:25.458
240アレックス・エスパルガロPONS KALEX+0.002
372高橋裕紀MORIWAKI+0.010
445スコット・レディングSUTER+0.071
515アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+0.084
665ステファン・ブラドルKALEX+0.119
73シモーネ・コルシFTR+0.169
893マルク・マルケスSUTER+0.170
938ブラッドリー・スミスTECH 3+0.174
1060フリアン・シモンSUTER+0.189
1136ミカ・カリオSUTER+0.302
1271クラウディオ・コルティSUTER+0.335
1351ミケーレ・ピロMORIWAKI+0.375
1418ジョルディ・トレースSUTER+0.572
1568ヨニー・ヘルナンデスFTR+0.622
1629アンドレア・イアンノーネSUTER+0.641
1716ジュール・クルーゼルSUTER+0.652
1844ポル・エスパルガロFTR+0.680
1976マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA+0.718
2034エステベ・ラバトFTR+0.778
2119ザビエル・シメオンTECH 3+0.782
2213アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+0.868
2375マティア・パシーニFTR+0.877
2477ドミニク・エージャーターSUTER+0.942
2525アレックス・バルドリーニSUTER+0.957
2663マイク・ディ・ミリオTECH 3+0.982
274ランディ・クルメンナッハKALEX+1.083
2854ケナン・ソフォーグルSUTER+1.206
2914ラタパーク・ウィライローFTR+1.228
309ケニー・ノイズFTR+1.293
3188リカル・カルダスMORIWAKI+1.340
3280アクセル・ポンスPONS KALEX+1.660
3353バレンタン・ドゥビーズFTR+1.700
3439ロベルティーノ・ピエトリSUTER+1.813
3531カルメロ・モラレス SUTER +2.922
3664サンティアゴ・ヘルナンデスFTR+2.961
3795マシェル・アル・ナイミMORIWAKI+3.433
3824トンマーゾ・ロレンツェッティFTR+3.834
3997スティーブン・オーデンダールSUTER+3.848

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
118N.テロールアプリリア1:28.483
255H.ファウベルアプリリア+0.007
325M.ビニャーレスアプリリア+0.172
433S.ガデアアプリリア+0.488
511S.コルテセアプリリア+0.591
67E.バスケスデルビ+0.618
777M.シュローターマヒンドラ+0.653
839L.サロンアプリリア+0.695
994J.フォルガーアプリリア+0.704
1099D.ウェッブマヒンドラ+0.766