round 3

July 2 2011 MotoGP Gran Premio d'Italia TIM 第8戦 イタリアGP
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ストーナー、今季5度目のPP獲得。
シモンチェリは3番手で6戦連続フロントローを獲得する

2011年7月2日(土)・予選  会場:ムジェロ・サーキット  天候:晴れのち曇り、ときどき雨
コースコンディション:ドライ/ウエット  気温:22℃

第8戦イタリアGPは、初日から2日連続で不安定な天候となり、125ccクラスとMotoGPクラスの予選はドライからウエットへ。Moto2クラスはウエットコンディションで行われました。午前中は青空が広がる絶好のコンディションで、最高気温は22℃まで上昇しました。しかし、午後になると再び雨雲が空を覆い、セッション開始から30分すぎまで断続的に小雨が降り、後半の30分間はウエットコンディションとなりました。

  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • ケーシー・ストーナーケーシー・ストーナー
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • 青山博一青山博一
  • トニ・エリアストニ・エリアス

それでも、この予選セッションでセットアップが進んだというケーシー・ストーナー(Repsol Honda Team)が、小雨が降り続くセッション前半にサーキットベストタイムを更新する1分48秒034をマークして、ポールポジションを獲得しました。しかも新品タイヤではなく、すでに周回しているタイヤでのベストタイムに自信を深めることになりました。

2戦ぶり、今季5度目のPPを獲得したストーナー。初日のフリー走行と2日目のフリー走行では満足のいく状態には仕上がりませんでしたが、最後の予選セッションでセッティングが決まり、満面の笑み。前戦オランダGPのフリー走行で転倒した際に左肩と首を痛め、今大会はテーピングをしての走行と、決して100%の体調ではありませんが、今季5勝目に向けて大きく前進しました。

今季、好調な走りを見せるマルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)が、地元ファンの声援を受けて、6戦連続のフロントローを獲得しました。初日のフリー走行でトップタイムをマークしたシモンチェリは、2日目のフリー走行で2番手。午後の予選では、2戦連続PPを狙う意気込みでしたが、次第に雨足が強まる中でアタックを断念して3番手となりました。しかし、難しいコンディションでのフロントロー獲得には納得の表情でした。過去5戦はフロントローからスタートするも、転倒などのミスが続いています。今大会は地元の声援を受けて、何としても完走する意気込みです。MotoGP初表彰台、初優勝の期待が膨らんでいます。

シモンチェリと同様、地元ファンの熱い声援を受けるアンドレア・ドヴィツィオーゾ(Repsol Honda Team)が、フロントローは逃したものの、2列目4番手につけて、3戦連続、今季4度目の表彰台獲得に闘志を燃やしています。初日はシモンチェリ、ストーナーに続いて3番手と、Honda勢がトップ3を独占。この日の予選もトップ3独占に期待が集まりましたが、小雨が断続的に降る難しいコンディションの中で、惜しくもフロントローには届かずに終わりました。しかしマシンの仕上がりはよく、本番に強いドヴィツィオーゾだけに、決勝での追い上げが期待されます。

4戦ぶりに復帰したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が8番手につけました。彼の完治していない右肩にとって、ハイスピードコースのムジェロ・サーキットはハードブレーキング、素早い切り返しが要求されるなど、厳しい条件となります。今大会は右肩をかばっての走行となっていますが、昨年に優勝している得意のコースだけに、大健闘の8番手でした。決勝では、欠場した3戦の後れを取り戻すため、ひとつでも上のポジションでフィニッシュする意気込みです。復帰戦での熱走に大きな注目が集まっています。

初日9番手の青山博一(Team San Carlo Honda Gresini)は、不安定な天候の中で思うようにタイムを上げられず、13番手。トニ・エリアス(LCR Honda MotoGP)も16番手の厳しい走りを強いられましたが、決勝ではともに追い上げのレースに挑みます。

Moto2クラスは、ウエットからドライに変化する難しいコンディションとなり、マルク・マルケス(Team CatalunyaCaixa Repsol)が2戦ぶり、今季2度目のPPを獲得。2番手にアレックス・デ・アンジェリス(JIR Moto2)、3番手にブラッドリー・スミス(Tech3 Racing)が続きました。セッティングが決まらず、初日20番手と出遅れた高橋裕紀(Gresini Racing Moto2)は2日目、セッティングの変更にトライして15番手。5列目から追い上げのレースに挑むことになります。

コメント

ケーシー・ストーナー(MotoGP ポールポジション) 「昨日の2回のセッションも、そして今朝のフリープラクティス3も、セットアップにはあまり満足できませんでした。だから、午後の予選セッションでもセットアップを続けたのですが、セカンドマシンのセッティングを変えていったところ、ファステストラップをマークできましたし、すばらしいマシンに仕上がりました。新品のタイヤじゃなくて、すでに使っているタイヤでポールポジションを獲得できたことが、本当にうれしいです。雨が降ったらタイムを上げるのは難しいので、セッション開始から、フロントもリアもソフトタイヤを装着して、雨が降り始める前にいいラップタイムを出そうと思いました。コースに出たら雨の影響があまりなかったので、ピットに戻ってセカンドマシンを調整してフロントタイヤをハードにして走りました。そうしたら安定感が増して、タイムを上げることができたんです。難しいコンディションだったけれど、路面の状態もすべてパーフェクトでした。いい時に、いい選択をしたと思っています」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 3番手) 「フロントローに並べてうれしいです。ポールポジションも狙えたかも知れませんが、雨が降り始めたのでプッシュするのを止めました。セッション中盤の雨粒がバイザーに落ちてくるまで、ラップタイムを上げることができました。これ以上リスクを負う必要もないので、アタックを止めることにしました。とにかく、小雨が降り続ける中での厳しいセッションでした。しかしマシンの状態はよく、ペースもよかったので、明日はいいレースができると思っています。明日は、今日のようなコンディションではなくて、ドライコンディションになることを願っています。今回はすべてが整っているので、落ち着いていきたいです。ムジェロは一晩中にぎやかな街で、眠るのが大変だとは言われているけれど、ここの雰囲気は好きです。正直、ファンと外で楽しみたいところですが、実はこの雰囲気のおかげで眠れるのかもしれません」

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 4番手) 「雨のために難しいセッションになりましたが、4番手になれて満足しています。アベレージもよく、全体的に満足しています。このサーキットは、スタートから第1コーナーまで長いストレートがあるので、2列目からスタートするのは重要です。今日はフロントのセッティングを変更して、よくなりました。このサーキットはタイヤの消耗が速いので、レースに向けて、ハードタイヤでのロングランを少ししたかったです。しかし、雨のためにできませんでした。レースは長く、体力的にはきついです。23周、いいリズムをキープするのは簡単なことではありません。でも、決勝に向けて準備はできていますし、いい結果を目指して戦いたいと思います。ムジェロではいつもイタリア人ライダーは、みんなにいい走りを見せられるので、自信はあります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 8番手) 「雨が降り始めたので、30分走っただけで予選セッションが終わってしまいました。しかし、ケガをしている右肩のことを考えれば、雨が降ってきたことはラッキーだったかもしれません。セッションの始めに、思ったよりもいい周回を重ねられました。自分のラップタイムにも驚きました。今の自分のコンディションを考えたら、8番グリッドはとてもいいです。レースが大変なのは分かっていますが、ベストを尽くしたいと思います。23周、全力を尽くすつもりです。今の状態で100%がんばって、どこまで走れるのかを見てみたい。昨日はよく休めましたから、今日は体調がよかったです。しかし、周回を重ねるごとに肩が段々痛くなってくるので、午後は大変でした。明日の朝のウオームアップでは、エネルギーを蓄えておいて、レースで力を出したいと思っています」

青山博一(MotoGP 13番手) 「小雨が降っていたので、最初はすでに使っているタイヤでコースインしました。しかし、フィーリングがイマイチだったので、ピットに戻り、新品タイヤに交換しました。それでタイムは上がったのですが、13番手という結果でした。もう少し上のグリッドに並びたかったのが本音です。今回も天候が不安定で、やりたいことをきちんとできないまま決勝を迎えることになりました。明日のウオームアップで最後のチェックをして決勝に挑みたいです。背中の状態は、きのうも今日も変わらず、ブレーキングと切り返しのときに痛い状態ですが、そんなことも言っていられません。タイヤもまだ決めていない状態ですので、コンディションを見て、ベストの状態で挑みたいと思います」

トニ・エリアス(MotoGP 16番手) 「満足はしていませんし、この天気にはナーバスになってしまいました。みんなにとって残念な状況だけれど、僕はマシンを調整するつもりでした。けれど、なにも試せなかった。予選の始まりは、まだアスファルトが乾いていました。今朝、周回を重ねたスタンダードマシンで走りました。そして、もう一つのマシンを調整する段階になって突然、雨が降り始め、セットアップのプランを完成できなかったんです。明日のウオームアップでマシンをさらに調整できれば、と期待しています」

中本修平 | HRCチーム代表 「ポールポジションを獲得できてよかったです。ケーシーがPP、マルコが3番手。2人がフロントローに並べましたが、4番手のアンドレアには、もうひとがんばりしてほしかった。しかし、3人ともにセットアップは順調で、内容は悪くないと思います。天候が不安定で、やり残したことがたくさんありますが、それはほかのチームも同じだと思うので、仕方ありません。レースに向けて最低限のことはできたと思っています。明日の決勝はドライになってほしいところですが、ウエットでもドライでも、いいレースをしてくれるはずです。ダニは、まだ痛みがあるようで、完調にはほど遠いのですが、8番手につけてくれました。明日の決勝も厳しいとは思われますが、ひとつでも上の順位でフィニッシュしてほしい」

マルク・マルケス(Moto2 ポールポジション) 「今日はマシンの状態がとてもよくなって、午前中のフリー走行は1分53〜54秒でコンスタントにラップを刻めました。明日がドライコンディションなら、いいレースがてきると思っています。しかし午後の予選は、ウエットからどんどん乾いていくという難しいコンディションで、タイヤはすごく滑っていました。このサーキットでは、フロントローからスタートすることはとても大事なので、こうしてPPを獲得できて本当にうれしい。明日はドライコンディションになってほしいです」

アレックス・デ・アンジェリス(Moto2 2番手) 「今日はとても難しいコンディションでしたが、初めてフロントローに並べて、とてもうれしいです。Moto2クラスはフロントロー、もしくは2列目に並ぶことがとても重要になってきます。今までなかなか並べなかっただけに、すばらしい状態にマシンを仕上げてくれたチームに感謝したいです。今日の予選では、タイヤの状態が安定していたこともあり、できることなら明日は、ウエットコンディションで戦いたいと感じています」

ブラッドリー・スミス(Moto2 3番手) 「雨のイギリスGPでもそうでしたが、ウエットコンディションでは、とてもフィーリングがよくて、今回もいい走りができました。終盤、路面が乾いてきたときに、後ろに何人かのライダーがいて、ついて来ようとしていました。そのため、彼らをやり過ごしていたりしているうちに、アタックのチャンスを逃してしまったんです。ウエットでもドライでも、同様の問題を抱えていますが、こうしてフロントローから決勝に挑めるのがうれしいです」

高橋裕紀(Moto2 15番手) 「この2日間、いろいろなことにトライしましたが、結局、前回のオランダ戦の状態に戻すことになりました。その最終確認となる午後の予選が雨になり、その後、路面がどんどん乾いていきました。ウエットになったので、全体的にソフトに調整していたのですが、ピットに戻ってハードにするという作業を繰り返してみたものの、追いつきませんでした。明日は5列目からのレースになるので、とにかくスタートを決めて、オープニングラップに少しでも前に出て、追い上げていきたいと思っています」

予選

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
127ケーシー・ストーナーHonda1:48.034
211B.スピーズヤマハ+0.445
358マルコ・シモンチェリHonda+0.451
44アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.660
51J.ロレンソヤマハ+0.722
65C.エドワーズヤマハ+0.940
735C.クラッチローヤマハ+0.987
826ダニ・ペドロサHonda+1.364
969N.ヘイデンドゥカティ+1.475
108H.バルベラドゥカティ+1.629
1117K.アブラハムドゥカティ+1.644
1246V.ロッシドゥカティ+1.868
137青山博一Honda+2.122
1419A.バウティスタスズキ+2.426
1514R.デ・ピュニエドゥカティ+2.617
1624トニ・エリアスHonda+2.708

Moto2

順位 No. ライダー マシン タイム/差
193マルク・マルケスSUTER2:05.312
215アレックス・デ・アンジェリスMOTOBI+0.585
338ブラッドリー・スミスTECH 3+1.305
419ザビエル・シメオンTECH 3+1.445
54ランディ・クルメンナッハKALEX+1.629
644ポル・エスパルガロFTR+1.651
765ステファン・ブラドルKALEX+1.701
875マティア・パシーニFTR+1.711
936ミカ・カリオSUTER+1.835
1013アンソニー・ウエストMZ-RE HONDA+1.937
1134エステベ・ラバトFTR+2.237
1239ロベルティーノ・ピエトリSUTER+2.300
1354ケナン・ソフォーグルSUTER+2.380
1429アンドレア・イアンノーネSUTER+2.416
1572高橋裕紀MORIWAKI+2.468
1668ヨニー・ヘルナンデスFTR+2.532
1788リカル・カルダスMORIWAKI+2.552
1818ジョルディ・トレースSUTER+2.607
1935ラファエレ・デ・ロサSUTER+2.806
2076マックス・ノイキルヒナーMZ-RE HONDA+2.960
2151ミケーレ・ピロMORIWAKI+2.977
229ケニー・ノイズFTR+3.132
233シモーネ・コルシFTR+3.250
2412トーマス・ルティSUTER+3.369
2524トンマーゾ・ロレンツェッティFTR+3.528
2625アレックス・バルドリーニSUTER+3.571
2731カルメロ・モラレスMORIWAKI+3.658
2845スコット・レディングSUTER+3.953
2970マティア・タロッジSUTER+4.097
3077ドミニク・エージャーターSUTER+4.304
3171クラウディオ・コルティSUTER+4.599
3240アレックス・エスパルガロPONS KALEX+4.662
3316ジュール・クルーゼルSUTER+5.108
3414ラタパーク・ウィライローFTR+5.124
3563マイク・ディ・ミリオTECH 3+5.340
3664サンティアゴ・ヘルナンデスFTR+5.411
3795マシェル・アル・ナイミMORIWAKI+8.284
*53バレンタン・ドゥビーズFTR+9.227
*80アクセル・ポンスPONS KALEX-

125cc

順位 No. ライダー マシン タイム/差
15J.ザルコデルビ1:58.988
239L.サロンアプリリア+1.632
333S.ガデアアプリリア+1.915
47E.バスケスデルビ+2.038
518N.テロールアプリリア+2.045
611S.コルテセアプリリア+2.105
725M.ビニャーレスアプリリア+2.213
855H.ファウベルアプリリア+2.363
926A.マーティンアプリリア+2.691
1096L.ロッシアプリリア+2.780