round 9

July 23 2010, PRACTICE:13:55-(local)/July 24 5:55-(JST)
MotoGP RED BULL U.S. GRAND PRIX
第9戦 アメリカGP

ドヴィツィオーゾが好調な走りで初日3番手
2連覇を狙うペドロサはセッティングに集中して4番手

朝方、雲に覆われることが多いラグナセカ。しかし正午にかけて青空が広がり、午後になるとぐんぐん気温が上がる。今年で14回目を迎えるアメリカGPの初日も、典型的なラグナセカの天候となった。セッションが開始された午後1時55分には青空が広がり、最高気温も24℃まで上がった。今大会はMotoGPクラスのみの開催だが、併催のAMAのセッションが午前中から行われたため、路面コンディションは良好。初日から好タイムの応酬となった。

トップタイムをマークしたのはケーシー・ストーナー(ドゥカティ)。2番手にホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)、3番手にアンドレア・ドヴィツィオーゾ、4番手にダニ・ペドロサとRepsol Honda Teamの2人が続き、5番手にベン・スピーズ(ヤマハ)、6番手にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)と、ここまでがトップから1秒差以内の接戦となった。以下、Honda勢は、マルコ・メランドリ(Team San Carlo Honda Gresini)9番手、マルコ・シモンチェリ(Team San Carlo Honda Gresini)12番手、アレックス・デ・アンジェリス(Interwetten Honda MotoGP)14番手、ロジャー・リー・ヘイデン(LCR Honda MotoGP)17番手だった。

  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • アンドレア・ドヴィツィオーゾアンドレア・ドヴィツィオーゾ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • ダニ・ペドロサダニ・ペドロサ
  • マルコ・メランドリマルコ・メランドリ
  • マルコ・シモンチェリマルコ・シモンチェリ
  • アレックス・デ・アンジェリスアレックス・デ・アンジェリス
  • ロジャー・リー・ヘイデンロジャー・リー・ヘイデン

初日3番手とまずまずのスタートを切ったドヴィツィオーゾは、得意とするラグナセカで快調にラップを刻んだ。1時間のセッションで33ラップ。ニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)と並んで最多周回数をこなし順調にセットアップを進めた。ベストタイムではトップのストーナーに0.526秒遅れたが、アベレージでは1分22秒台のハイペースを刻んで好調をアピールした。今年は8戦を終えて4回の表彰台。今大会は5回目の表彰台と今季初優勝に闘志を燃やす。

前戦ドイツGPで今季2勝目。昨年の大会に続いて2連覇を狙うペドロサも、車体のセットアップに集中しながら30ラップ。セッション終盤にはドヴィツィオーゾ同様、1分22秒台のハイペースを刻んだ。予選と決勝に向けて大きなステップを刻んだペドロサ。2日目はタイム短縮とポジションアップに自信を見せるだけに、今季2回目のポールポジション獲得と今季3勝目が期待されている。

以下、第6戦オランダGPで左肩を痛めているメランドリは、ドイツGP同様に左回りのサーキットのために大苦戦を覚悟していたが、9番手とまずまずのスタート。ラグナセカ初体験となるシモンチェリは、セッティングに苦労して12番手。負傷欠場の青山博一の代役のデ・アンジェリスは、代役2戦目にして14番手に浮上。予選ではさらに上位を狙う意気込みだ。前戦ドイツGPで負傷欠場のランディ・デ・ピュニエの代役として出場のロジャー・リー・ヘイデンは、3年ぶりのMotoGPマシンで17番手。タイム差が接近しているだけに、Honda勢の2日目のタイム短縮とポジションアップに期待される。

コメント

アンドレア・ドヴィツィオーゾ(MotoGP 3番手)「いいスタートが切れてうれしい。今日はいい感じでタイムを短縮できたし、いいリズムで走ることができた。すでに昨年のタイムを更新している。今年のRC212Vはとても乗りやすく、ラップタイムのアベレージもよかった。今日は新しい制御にトライしているけれど、これがすごくよくて、大きなステップを刻めた。明日も引き続きセットアップに集中したい。ブリヂストンのタイヤもフィーリングがよかった。今日はハードコンパウンドで走ったが、アベレージも悪くなかった。明日の予選ではいいグリッドを獲得したい」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 4番手)「前回のドイツGPの状態でスタートしたが、いくつかのコーナーでセッティングが合わない状態で、思ったようにはいかなかった。しかし、今日の走行でセッティングの方向性を見つけたので、明日は大きく前進できると思うし、決勝はいいレースをする自信がある。初日としては全体的にタイムがよくて、トップとのタイム差はあるが、明日は自分も大きなステップを刻める自信があるので、今日のタイム差は気にしていない。明日はリアのグリップを向上させてフロントを安定させたい。優勝した昨年も、初日はこんな状態だった。予選、決勝とよくなっていくと思うし、楽しみで仕方がない」

マルコ・メランドリ(MotoGP 9番手)「今日は2つの異なるセッティングにトライして、大きな収穫を得た。フロントのフィーリングがすごくよくなって、気持ちよく乗ることができた。明日はさらにセッティングを進め、トップとのタイム差を縮めていきたい。ドイツGPよりバイクの状態はかなりよくなったと思うが、ここも左コーナーが多いサーキットなので左肩には厳しい。最後までペースをキープできるようなバイクに仕上げたい」

マルコ・シモンチェリ(MotoGP 12番手)「セッション序盤にミスをしてタイムロスしてしまったが、その後はまずまず順調にメニューを消化できた。しかし、全体的にフロントの接地感がなくて、ラインをキープするのが難しかった。まだコースに慣れていないので、明日の走行でコース攻略とバイクのセッティングを進めたい。今日試した新しい電子制御は、今日のタイムでは何とも言えないが、とても乗りやすくて、決勝レースでは効果が大きいと感じた。とにかく、明日のフリーと予選で、タイムもポジションも上げたい」

アレックス・デ・アンジェリス(MotoGP 14番手)「ハードタイヤで走行を開始して、セッティングをいくつか試みたが、あまりうまくいかなかった。バイクの動きもやや神経質で難しかった。しかしセッション終盤は、だんだんセッティングも決まってタイムを出すことができた。2戦目ということで、バイクにもかなり慣れてきたので、明日はもっとタイムを上げたい」

ロジャー・リー・ヘイデン(MotoGP 17番手)「初めてのバイクで1時間しか乗っていないということを思えば、今日のタイムは悪くないと思う。とにかく今日はたくさん乗ってバイクに慣れることが目標だったし、それを果たすことができた。久しぶりのMotoGPマシン。カーボンブレーキのフィーリングに慣れることにちょっと時間がかかった。セッティングも自分の好みに少しずつ変えてみたが、レギュラー組とのタイム差がそれほどなかったので、まずまずのスタートになったと思う。明日が楽しみだ」

山路敏幸|Repsol Honda Team 監督「初日としては悪くないスタートだったと思う。しかし、ダニはもう少しレースラップを上げないといけない。そのためには車体の安定性をもう少し改善しなければならず、優勝した昨年のデータを参考に、明日はセットアップをさらに進めたい。ここはアップダウンが激しく、上りセクションと下りのセクションでバランスをとるのが難しい。アンドレアは、昨年に比べて全体的にかなりよくなっている。今日は新しいセッティングにトライしているが、順調だった。特に立ち上がりでよくなっている。今大会はダニとアンドレアにそろって表彰台に立ってもらいたい。そのためにも、明日のフリーと予選でいい状態に仕上げたい」

1日目フリー走行

MotoGP

順位 No. ライダー マシン タイム/差
127C.ストーナードゥカティ1:21.699
299J.ロレンソヤマハ+0.233
34アンドレア・ドヴィツィオーゾHonda+0.526
426ダニ・ペドロサHonda+0.860
511B.スピーズヤマハ+0.941
646V.ロッシヤマハ+0.961
769N.ヘイデンドゥカティ+1.203
85C.エドワーズヤマハ+1.272
933マルコ・メランドリHonda+1.322
1041A.エスパルガロドゥカティ+1.994
1136M.カリオドゥカティ+2.126
1258マルコ・シモンチェリHonda+2.303
1340H.バルベラドゥカティ+2.627
1415アレックス・デ・アンジェリスHonda+2.916
1565L.カピロッシスズキ+3.011
1619A.バウティスタスズキ+3.332
1795ロジャー・リー・ヘイデンHonda+3.733