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SUPER GT

総合力を発揮しきれなかった2015年シーズン 来季の雪辱を期し、NSX CONCEPT-GTの開発に取り組む(2/2)

長足の進歩を遂げたタイヤテクノロジー
ウェットでの優位性が光ったミッドシップレイアウト

 タイヤにスポットライトを当てると、今シーンズはダンロップの躍進が顕著でした。Hondaが使用するもうひとつのタイヤメーカーであるブリヂストンは、これまで何度も王座を勝ち取ってきたチャンピオン・ブランドであり、私たちは常にその高い戦闘力や優れた安定性に支えられてきました。一方で、#64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)が装着するダンロップ・タイヤは、これまでもウェットコンディションなどで圧倒的なパフォーマンスを発揮することもありましたが、2015年はドライコンディションでも長足の進歩を遂げ、全8戦中5戦でQ1突破を果たしたほか、3番グリッドからスタートした第5戦鈴鹿大会の序盤はレースをリードする速さもみせてくれました。こうした点も5台のNSX CONCEPT‐GTが揃って上位入賞を果たすためには必要欠かざるポイントなので、ブリヂストンとダンロップには来季に向けてさらなる性能向上に取り組んでいただきたいと期待しています。

マシンのさらなる開発やチームの技術力アップで
2016年シーズンはHondaチームの総合力を高めます

 最後に、2015年もHondaを応援してくださった皆さんに心からお礼を申し上げます。また、皆さんの期待に応えるような成績が残せなかったことを申し訳なく思っています。今シーズンをバネに、NSX CONCEPT‐GTを投入して3シーズン目となる2016年は、マシンのさらなる開発を進めると同時に、チームの技術力をフォローアップすることでHondaとしての総合力を高めていきます。2016年シーズンに向けたテストもすでに始まっています。一層のパフォーマンスアップを図っていく予定です。来シーズンも引き続きNSX CONCEPT‐GTに熱いご声援をお送りくださいますよう、心からお願い申し上げます。ご期待ください。

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