モータースポーツ > SUPER GT > 第1戦 岡山国際サーキット > 予選

SUPER GT

round 01

SCHEDULE

April 5 2014, QUALIFYING SUPER GT Round 1

日本岡山国際サーキット

#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(金石年弘/塚越広大組)が7番グリッドを獲得
GT300クラスに参戦する#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)は予選3番手

2014年4月5日(土)・予選  会場:岡山国際サーキット(3.703km)  天候:曇り
気温:10℃(14:00時点)  路面温度:24℃(14:00時点)  コースコンディション:ドライ

4月5日(土)、岡山県美作市にある岡山国際サーキットにおいて、2014 オートバックス SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。

  • KEIHIN NSX CONCEPT-GTKEIHIN NSX CONCEPT-GT
  • KEIHIN NSX CONCEPT-GTKEIHIN NSX CONCEPT-GT
  • ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT
  • ARTA NSX CONCEPT-GTARTA NSX CONCEPT-GT
  • RAYBRIG NSX CONCEPT-GTRAYBRIG NSX CONCEPT-GT
  • Epson NSX CONCEPT-GTEpson NSX CONCEPT-GT
  • ARTA CR-Z GT(手前)、MUGEN CR-Z GT(奥)ARTA CR-Z GT(手前)、MUGEN CR-Z GT(奥)

2014年シーズンでは、GT500クラスの車両規則が全面的に見直されました。これはドイツツーリングカー選手権(DTM)と車両規則の共通化を図るために行われたもので、将来的にはDTMとの交流も視野に入っているほか、部品を幅広く共用することでコストを圧縮することも目的の一つとされています。この新規則では、モノコック、駆動系、ブレーキなどが共通部品とされる一方で、エンジンは最新のダウンサイジングコンセプトにのっとった4気筒2.0L直噴ターボと規定されました。

この規則変更を受け、Hondaは次世代スーパースポーツモデル「NSXコンセプト」をベースとした「NSX CONCEPT‐GT」を新たに開発し、2014年シーズンのSUPER GTに投入しました。NSX CONCEPT‐GTは、エンジンをキャビン後方に搭載するミッドシップ・レイアウトを採用したほか、ハイブリッド・システムを搭載するなど、NSXコンセプトと同様の基本レイアウトを採り入れています。なお主催者は、ライバルメーカーがフロント・エンジン方式を採用していることに鑑み、NSX CONCEPT-GTの最低車重を他車よりも70kg重い1090kgに設定しました。

Hondaは、今シーズンも5台をGT500クラスにエントリーします。#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは松浦孝亮選手のチームメートとして元F1ドライバーのヴィタントニオ・リウッツィ選手が加入。#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは、今年で6年目を迎えた塚越広大選手と金石年弘選手のコンビが操ります。さらに、#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTは山本尚貴選手と新加入のジャン・カール・ベルネ選手、#32 Epson NSX CONCEPT-GTは中嶋大祐選手と新加入のベルトラン・バゲット選手、そして#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは小暮卓史選手と2013年のGT300チャンピオンでGT500クラス参戦は3年ぶりとなる武藤英紀選手がそれぞれタッグを組みます。

各マシンが使用するタイヤは、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがブリヂストン、#18 ウイダー モデューロ NSXがミシュラン、#32 Epson NSX CONCEPT-GTがダンロップとなります。

天気予報では、公式予選が行われる4月5日(土)の岡山県地方は曇りのち雨とのことでしたが、岡山国際サーキットのある美作市は、時おり晴れ間が見える空模様で、公式予選終了後の夕方まで雨が降ることはありませんでした。ただし、気圧の谷が通過した影響で風は冷たく、気温は10℃までしか上がりませんでしたが、それでも開幕戦を待ちかねた多くのファンが岡山国際サーキットを訪れました。

午前9時に始まった公式練習に臨んだ5台のNSX CONCEPT‐GTは、マシンの状態を確認しながら徐々にペースアップし、午後に行われる公式予選と翌日の決勝に向けた調整を行いました。このセッションでは、1分20秒816を記録して4番手につけた#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/ジャン・カール・ベルネ組)がHonda勢のトップ。これに#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/金石年弘組)が7番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/武藤英紀組)が8番手、#32 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)が10番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(ヴィタントニオ・リウッツィ/松浦孝亮組)が13番手で続きました。

公式予選は午後2時に始まりました。GT500クラスに参戦する15台すべてが出走するQ1では、上位8台のみがQ2に進出でき、ここで記録したラップタイム順にトップ8のスターティンググリッドを決めます。そして、9番手から15番手までのグリッドはQ1で記録されたタイムによって決定します。

このQ1では、#18 ウイダー モデューロ NSXに乗る山本選手が従来のコースレコードを破る1分19秒968をマークして5番手につけました。また、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの金石選手は1分20秒313を記録して7番手となり、#18 ウイダー モデューロ NSXとともにQ2進出を決めました。一方、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTの松浦選手は1分20秒927で12番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの小暮選手は1分21秒100で14番手、#32 Epson NSX CONCEPT-GTの中嶋選手は1分21秒306で15番手となり、それぞれこの段階でスターティンググリッドが確定しました。

続くQ2では、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTに乗る塚越選手が1分20秒176をマークし、7番グリッドを獲得。#18 ウイダー モデューロ NSXに乗るベルネ選手は1分21秒011を記録し、明日の決勝レースには8番グリッドからスタートすることが決まりました。

一方のGT300クラスでは昨年同様2台がエントリーし、昨年のチャンピオンである#0 MUGEN CR-Z GTは中山友貴選手と新加入の野尻智紀選手のコンビ、そして#55 ARTA CR-Z GTは昨年同様、高木真一選手と小林崇志選手がそれぞれタッグを組みます。

公式予選では2台そろってQ1を突破し、#55 ARTA CR-Z GTが3番グリッドを獲得。#0 MUGEN CR-Z GTも5番グリッドを勝ち取り、明日の決勝では2台そろっての上位入賞に期待がかかります。

82周で競われる決勝レースは、4月6日(日)の午後2時にスタートが切られる予定です。

コメント

松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
「期待通りの結果が得られず、残念に思っています。路面がうねっている部分でマシンが跳ねる傾向があり、そのため思ったようなタイムをマークすることができませんでした。これは3月中旬にこの岡山国際サーキットで行われたテストでは見られなかったもので、今日の公式予選ではこの症状が軽いマシンが上位に入り、重いマシンが下位に沈み込む結果となりました。現在、この問題を解消する方法を検討しているところです。ただし、この症状は明日の決勝レースにはあまり影響しないと予想されるので、決勝レースではコンスタントなペースで走りきり、上位入賞を果たすつもりです」

塚越広大(7番手 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「Q1で金石選手がいい走りをしてくれてQ2につなげてくれたので、自分もしっかりとポジションを上げられるようにプッシュしたのですが、気温が下がったことで、タイヤ選択の部分で上位とタイム差が開いてしまいました。明日の決勝ではしっかりとポジションを上げていかなければいけませんが、このサーキットでの合同テストでは調子がよかったので、その走りが明日も出せるように積極的にプッシュしていきます」

金石年弘(7番手 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「公式練習の段階ではマシンが跳ねる傾向にあったのが気になっていましたが、エンジニアがデータを見直してくれたおかげで今日は走り出しからマシンの調子がよかったです。ただ、上位に食い込む手応えはあったのですが、思った以上にライバルが速かったです。明日は天気があまりよくないという予報が出ています。このサーキットでのテストでは調子がよかったですし、しっかり走りきれば表彰台も見えてくると思いますので、全力を尽くしたいと思います」

山本尚貴(8番手 #18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「公式練習からマシンの調子もよく、予選に向けて手応えを感じていました。自分が担当したQ1では思いきりアタックできましたし、マシンのポテンシャルは引き出せたかと思います。Q2の結果は残念でしたが、『日本のレースは甘くない』ということをベルネ選手も肌で感じたと思います。ただ、マシンの仕上がりはトータルでどんどんよくなっていることが感じられたので、その点はよかったかと思います。明日はNSX CONCEPT-GTで初めて走る決勝なので、未知な部分もまだありますが、冷静にマネジメントしていけば必ず前に出られると思います。マシンと自分のポテンシャルを最大限に発揮するレースをし、表彰台を目指してがんばります」

ジャン・カール・ベルネ(8番手 #18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「今日の予選ではQ2に進出できたので、チームにとってはいい結果でした。とくに山本選手の走りはすばらしかったと思います。ただし、僕がQ2に出走した際、3コーナーの手前に大きなマーブル(タイヤかすや砂利などが固まってできたもの)が落ちていたらしく、これに乗り上げてマシンはジャンプし、その勢いでまっすぐ進んでいきそうになりました。このとき、僕はブレーキを強くかけたために大きなフラットスポットができてしまい、それ以降はひどいバイブレーションが出て、本来の力を発揮できませんでした。ただし、明日の決勝レースのほうが、今日の公式予選よりもずっと大切です。しかも、僕は予選よりも決勝を得意としているので、明日は上位入賞を目指して全力で戦うつもりです」

予選リザルト

GT500
順位 No. マシン ドライバー タイム
1 6 ENEOS SUSTINA RC F 大嶋和也/国本雄資 1'19.404
2 12 カルソニックIMPUL GT-R 安田裕信/J.P.デ・オリベイラ 1'19.474
3 46 S Road MOLA GT-R 本山哲/柳田真孝 1'19.574
4 36 PETRONAS TOM'S RC F 中嶋一貴/J.ロシター 1'19.777
5 37 KeePer TOM'S RC F 伊藤大輔/A.カルダレッリ 1'19.804
6 23MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/R.クインタレッリ 1'19.906
 
7 17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 塚越広大/金石年弘 1'20.176
8 18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT 山本尚貴/ジャン・カール・ベルネ 1'21.011
12 8 ARTA NSX CONCEPT-GT ヴィタントニオ・リウッツィ/松浦孝亮 1'20.927
14 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 小暮卓史/武藤英紀 1'21.100
15 32Epson NSX CONCEPT-GT 中嶋大祐/ベルトラン・バゲット 1'21.306
GT300
順位 No. マシン ドライバー タイム
1 31OGT Panasonic PRIUS 新田守男/嵯峨宏紀 1'26.774
2 4 グッドスマイル 初音ミク Z4 谷口信輝/片岡龍也 1'26.869
3 55 ARTA CR-Z GT 高木真一/小林崇志 1'27.034
4 7 Studie BMW Z4 J.ミューラー/荒聖治 1'27.126
5 0 MUGEN CR-Z GT 中山友貴/野尻智紀 1'27.367
6 11 GAINER DIXCEL SLS 平中克幸/B.ビルドハイム 1'27.450