ROUND 11

フランスフランス マニクール・サーキット 2017.10.01(日)・WSB 決勝

第11戦 フランス

ジュリアーノが2レースともにポイント獲得。ガニエもレース2でポイントを獲得する

2017年9月30日(土)~10日1日(日)  会場:マニクール・サーキット
天候:曇り  気温:16℃  コースコンディション:ドライ

2017年シーズン第11戦フランス大会が、9月29日(金)~10月1日(日)の3日間にわたり、フランスのマニクールで開催されました。マニクールはパリから約250km南にあり、2003年に初めてスーパーバイク世界選手権が開催されました。以来、フランス大会は、シーズン終盤戦の一戦として定着し、今年で15年目を迎えます。

マニクールは、一周4.411km。高速コーナーとロングストレートを、ヘアピンとシケインでつなぐ独特なレイアウトになっています。スーパーバイク世界選手権は今大会が11戦目。スーパースポーツ世界選手権(WSS)は10戦目の開催となります。

例年、この時期のマニクールは、天候に恵まれることが多く、シーズン終盤戦の一戦にふさわしいレベルの高い戦いが繰り広げられます。しかし、この数年は不安定な天候が多く、今年も金曜日は快晴、土曜日は雨、そして日曜日は雲の多い一日となり、レース中に雨が降る不安定な天候となりました。

今大会は、第9戦ドイツ大会に出場したダビデ・ジュリアーノ(Red Bull Honda World Superbike Team)の今季2回目の代役出場が決まり、ステファン・ブラドルとの2台体制で挑むことになっていました。しかし、開幕前にブラドルの右手首に異常が見つかり、今大会を欠場することが決定。急きょ、第8戦アメリカ大会に代役出場したジェイク・ガニエ(Red Bull Honda World Superbike Team)がその代役に抜てきされることになりました。

前戦ポルトガル大会のレース1で転倒を喫したブラドルは、その後の検査の結果、負傷した右手首のじん帯を痛めていることが判明、手術を行いました。回復までには2カ月以上かかることが予想され、今季の出場は絶望的となりました。

レギュラーライダーを欠いたRed Bull Honda World Superbike Teamですが、チームの士気は高く、ジュリアーノとガニエの両選手は、3日間を通じて高いパフォーマンスを発揮、それぞれの役割をきっちりと果たしました。

第9戦ドイツ大会以来、2戦ぶり2回目のCBR1000RR SP2を駆ってのレースとなったジュリアーノは、初日のフリー走行で15番手。2日目の予選はSP1から挑み、このセッションで2番手タイムをマークしてSP2への進出を果たしました。ウエットコンディションとなったSP2では6番手タイムをマークし、2列目グリッドを獲得するパフォーマンスでチームを喜ばせます。

そしてウエットコンディションで行われたレース1では、序盤はマルコ・メランドリ(ドゥカティ)、中盤はチャズ・デイビス(ドゥカティ)、後半はレアンドロ・メルカード(アプリリア)、ユージン・ラバティ(アプリリア)らとの激しいバトルの末に8位でフィニッシュ。翌日のレース2では、ドライコンディションでスタートするもレース中に雨が降る不安定なコンディションの中、一時は18番手までポジションを落としましたが、着実にポジションを上げて11位でフィニッシュを果たし、両レースでポイントを獲得しました。

第8戦アメリカ大会以来、3戦ぶりの代役出場となったガニエは、スーパーバイク世界選手権に出場するのはこれが2回目。「ラグナ・セカでは夢のような経験をさせてもらった。フランスに行くのは初めてで、マニクールを走るのも初めて」と代役での出場に気合十分。チームの期待に応えようと、3日間を通じて全力で挑みました。マニクール初体験となる初日は21番手でしたが、2日目の予選では18番手へと着実にポジションを上げます。

そしてウエットコンディションとなったレース1では、初めて経験するピレリのレインタイヤの感触を確かめながらもポイント圏内を走行しましたが、ギアに問題を抱え、2周を残してリタイアとなりました。その雪辱に挑んだ日曜日のレース2は、チームメートのジュリアーノに続いて12位でフィニッシュ。与えられた役割をきっちりと果たしてみせました。

コメント

ダビデ・ジュリアーノ(スーパーバイク 8位/11位)
ダビデ・ジュリアーノ レース1後のコメント
「ポジティブなレースでした。21周すべていいペースで走れたし、ゴールに向けてよくなっていきました。CBR1000RR SP2でウエットコンディションを走るのは初めてでした。そのため、プッシュするためにマシンのことを理解しなくてはいけなかったのですが、チームがいい仕事をしてくれました。私の意見とデータを的確にセットアップに活かしてくれました。もちろん、まだまだ改善できる余地はありますが、初めてのウエットレースとしては悪くはなかったと思います」

レース2後のコメント
「アンラッキーなレースでした。6位でフィニッシュできるペースだったからです。スタート前の現実的な目標は8位から11位の間でゴールすることでした。しかし、予想していたよりも速いペースの戦いとなり、そのペースについていくのはたいへんでした。レース中に降り始めた雨の影響で、コースの状況がとても分かりにくかったからです。でも、その中でとてもいい走りができたし、いいペースを見せることができたと思います。チームはすばらしい仕事をしてくれました。マシンもたくさん改善できました。代役に抜てきしてもらい、その期待に応えたいと思っていたので、今回の2レースの結果には満足しています。明らかにまだ改善できる点はあります。いい方向に進んでいます」

ジェイク・ガニエ(スーパーバイク リタイア/12位)
ジェイク・ガニエ レース1後のコメント
「このマシンとピレリタイヤでの組み合わせで、ウエットコンディションでレースをするのは初めてでした。だから、いろいろ学ばなくてはいけなかったのですが、周回するたびにラップタイムがよくなっていくのはとてもうれしいことでした。ウエットコンディションのセットアップは難しいものでしたが、わりといい感じでまとめることができました。今日の自分の目標は完走することでした。本当にもう少しだったのですが、残念ながら残り2ラップでリタイアしなくてはなりませんでした。とても残念ですが、明日のレース2でがんばりたいです」

レース2後のコメント
「今日はとても難しいコンディションとなり、どこまでプッシュしていいのかを理解するのに、とても時間がかかりました。モトアメリカのフラッグ・トゥ・フラッグは、それほど雨は多くなく、スリックタイヤでも十分に走れます。それとは明らかに違う状況でした。しかし、だんだんペースをつかみ、ゴールに向けてペースを上げていくことができました。最終ラップにはレース中の自分のファステストラップもマークできたし、12位という結果も悪くないと思いました。2大会を経験しましたが、走るごとに、レースを経験するたびにいろんなことを学べているのがうれしいです。すばらしい経験ができました。本当に楽しむことができました。チームに感謝したいです」

WSB リザルト

レース1

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
11J.レイカワサキ2140'06.523
233M.メランドリドゥカティ21+16.316
366T.サイクスカワサキ21+16.666
42L.キャミアMVアグスタ21+22.133
522A.ローズヤマハ21+41.210
650E.ラバティアプリリア21+1'02.101
834ダビデ・ジュリアーノHonda21+1'05.775
RT45ジェイク・ガニエHonda19+2Laps

レース2

順位 No. ライダー マシン 周回数 タイム/差
17C.デイビスドゥカティ21 34'49.679
222A.ローズヤマハ21+3.006
360M.ファン・デル・マークヤマハ21+4.556
412X.フォレスドゥカティ21+11.072
533M.メランドリドゥカティ21+16.381
636 L. メルカードアプリリア21+17.684
1134ダビデ・ジュリアーノHonda21+45.621
1245ジェイク・ガニエHonda21+47.231

WSB ポイントランキング

ライダー

順位 No. ライダー マシン 総合ポイント
11J.レイカワサキ 456
266T.サイクスカワサキ 336
37C.デイビスドゥカティ 327
433M.メランドリドゥカティ 281
522A.ローズヤマハ 200
660M.ファン・デル・マークヤマハ 189
146ステファン・ブラドルHonda 67
1769ニッキー・ヘイデンHonda 40
2334ダビデ・ジュリアーノHonda 13
2772高橋巧Honda 7
2945ジェイク・ガニエHonda 6

ランキング詳細


マニュファクチャラー

順位 コンストラクター 総合ポイント
1カワサキ499
2ドゥカティ440
3ヤマハ266
4アプリリア175
5BMW164
6MVアグスタ146
7Honda104

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