round 1

February 26 2012, RACE FIM Superbike World Championship Australia 第1戦 オーストラリア
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レイは7位/4位と表彰台争いに加わり観衆を沸かせた
WSBデビュー戦の青山博一は、8位/9位と健闘した

2012年2月26日(日)・決勝  会場:フィリップアイランド・サーキット  天候:晴れ  気温:34℃  
コースコンディション:ドライ

スーパーバイク世界選手権開幕戦オーストラリア大会の決勝が、38℃を記録した予選日より気温が下がり、過ごしやすい気候の下で行われました。それでも最高気温は34℃まで上昇。相変わらずの真夏日でしたが、前日に比べると雲が多く日差しも弱まったため、タイヤにもライダーにも少し優しいコンディションとなりました。しかし、第1レースと第2レースの路面温度が大幅に変わったため、セットアップの難しい一日となりました。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • 青山博一青山博一
  • ブロック・パークスブロック・パークス
  • ブロック・パークスブロック・パークス

予選8番手から決勝に挑んだジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)は、両レースともに好スタートを切ってトップグループに加わりました。予選を終えたときに、「今回は優勝は厳しいかも知れないが、表彰台には立ちたい」と気合いを入れていたレイですが、第1レースはタイヤのパフォーマンスをうまく発揮できずジリジリ後退して7位となりました。

第1レースより路面温度が12℃上昇した第2レースでは、予選日までのセットアップが功を奏してペースを上げることに成功。序盤にトップに立ち、カルロス・チェカ(ドゥカティ)にトップを譲った中盤は2番手を単独走行。終盤は、マックス・ビアッジ(アプリリア)とトム・サイクス(カワサキ)の3人で、2位、3位争いを繰り広げましたが、タイヤの消耗によりペースを上げられず、わずかの差で表彰台を逃しました。

第1レースは厚い雲が空を覆い、時折り小雨が降りましたが、気温は31℃、路面温度は42℃。第2レースは、青空がのぞき、気温34℃、路面温度は54℃まで上昇しました。前日の記録的な猛暑の中で順調にセットアップを進めたレイでしたが、決勝では想定していたより気温も路面温度も下がったことで、力を存分に発揮することができませんでした。

対照的に、WSBデビュー戦となったチームメートの青山博一は、予選では猛暑の中でセットアップが決まりませんでしたが、気温と路面温度が下がった決勝ではすばらしい追い上げを披露。フリー走行、予選は、セットアップが決まらず苦戦、予選も17番手と低迷し、マシンのパフォーマンスを思うように発揮することができませんでした。しかし、決勝に向けてセットアップを進めた青山は、負傷欠場した選手がいたため16番グリッドからスタートすると、第1レースで8位。第2レースはし烈な5位争いに加わって9位と、2レースともにシングルフィニッシュを果たしました。

第1レースは、トップから24秒差でしたが、第2レースは、その差を19秒にまで縮め、5位のレオン・ハスラム(BMW)と約1秒差の9位。これからの躍進を期待させるリザルトとなりました。

今大会、新型CBR1000RRで出場したHonda World Superbike Teamは、レイ、青山ともに表彰台に立つことはできませんでしたが、ニューマシンのデビュー戦としては上々のパフォーマンスを発揮。次戦以降の戦いに期待を膨らませました。ラファエレ・デ・ロサ(Team Pro Ride Real Game Honda)は、リタイア/17位という結果でした。

また両レースの表彰台には、第1レースはビアッジ、マルコ・メランドリ(BMW)、シルバン・ギュントーリ(ドゥカティ)、第2レースはチェカ、ビアッジ、サイクスが立ちました。

スーパースポーツ世界選手権は、21周のレースを15周に短縮して行われ、ケナン・ソフォーグル(カワサキ)が優勝。2位はファビアン・フォーレ(カワサキ)。その2人と最終ラップまでし烈なバトルを繰り広げたブロック・パークス(Ten Kate Racing Products)が3位。ジュール・クルーゼル(PTR Honda)とサム・ロース(Bogdanka PTR Honda)はトップグループと僅差の4位、5位でフィニッシュしました。今大会は、序盤からこの5台がトップグループを形成し、最終ラップまで厳しい戦いを展開。PP獲得のパークス、予選2番手のロース、予選3番手のクルーゼルの3人の好走が、サーキットに集まった大観衆を興奮させました。

以下、7位にローナン・クォーンビー(PTR Honda)、10位にルーカス・ペセック(PRORACE)と、トップ10に5台のCBR600RRが名前を連ねました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 7位/4位 総合5位)「2レースともに同じタイヤを選びましたが、気温が高い方が走りやすかったです。そのため、第1レースより第2レースの方がリザルトも走りもよく、タイヤのパフォーマンスも長続きしました。しかし、終盤は徐々に消耗してペースを上げられず、最終ラップはサイクスに追い抜かれても、どうすることもできませんでした。彼が近づいてくるのが分かったとき、彼の後ろにほかのライダーがいないことを願っていました。ピットサインでサイクスだけだということが分かったので、最終コーナーにすべてをかけましたが、抜き返すことはできませんでした。表彰台には立てませんでしたが、今回いいポイントが獲得できたのでよしとしたいです。次のイモラでもいい結果を出したいです」

青山博一(スーパーバイク 8位/9位 総合9位)「フリーと予選の状況を考えれば、今日の8位と9位というリザルトは悪くないと思います。もちろん、もっとスムーズにセッションが進んでセットアップがうまくいっていたら、もっといい結果を出せたかもしれません。でも、抱えていた問題が最後まで解決せず、これ以上速く走ることができませんでした。すべての問題を解決することは難しかったので、いくつかセットアップの問題を残したまま決勝に挑みました。みんな一生懸命働いてくれました。時々ストレスがたまりましたが、予選よりもかなりいい状態で走ることができました。今回の結果は望んでいたようなものではありませんでしたが、次のレースにつながったと思います。1日2レースというのは初めての経験でしたが、まったく問題はありませんでした。次のレースがすごく楽しみです」

ブロック・パークス(スーパースポーツ 3位)「いいスタートが切れませんでしたが、あまり気にせず、落ち着いていこうと思いました。最初の6、7周はリアタイヤが心配だったこともあって、ペースを抑えて走りました。もしかすると、心配してペースを落としすぎたかも知れませんが、終盤は全力を尽くしました。今日はポイントを獲得しなければならなりませんでした。最後にギャップを縮めようとしましたが、その時点でタイヤのグリップがなくなっていました。しかし、最初のレースでトップ3に入ることができてよかったです」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ 4位)「表彰台がすぐそこだったので残念でした。問題は2コーナーと6コーナーでのチャターでした。リアタイヤをもっとプッシュしてスピードを維持しなければなりませんでした。パークスのリアタイヤはもっとグリップがあったので、最終コーナーのすぐ手前で抜かれてしまいました。とにかくチームとしてはハッピーです。イモラでまた前進したいです」

サム・ロース(スーパースポーツ 5位)「いいレースでした。スタートはうまくいきました。そしてとてもいいペースでした。でも残念ながらタイヤが最後に終わってしまいました。レースに勝ちたかったですが5位でポイントを獲得できたのはうれしいです。チャンピオンシップは長いです。次のイモラが今から楽しみです。(昨年度チャンピオンの)チャズ・デイビスは昨年最初のレースでノーポイントでしたが、それでもチャンピオンになりました。だから、シーズンのスタートとしては悪くないと思います」

ローナン・クォーンビー(スーパースポーツ 7位)「今日はいいレースができました。スタートがよくて、最初はフロントグループにいましたが、フロントエンドにあまり自信がなかったのであまりプッシュしすぎるなと自分に言い聞かせていました。最初のレースなのでポイントを獲得しなければなりませんでした。いいレースができたと思うし、これまでトレーニングしてきたかいがあったと思います。次戦からは、もっと長いレースディスタンスを想定したセットアップに取り組みたいです。チームはいい仕事をしてくれました」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1M.ビアッジアプリリア2234:13.963
2M.メランドリBMW22+7.104
3S.ギュントーリドゥカティ22+7.378
4T.サイクスカワサキ22+12.189
5J.シュムルツドゥカティ22+16.424
6M.ファブリッツォBMW22+20.200
     
7ジョナサン・レイHonda22+20.223
8青山博一Honda22+24.108
RTラファエレ・デ・ロサHonda0 -

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ2234:26.728
2M.ビアッジアプリリア22+5.707
3T.サイクスカワサキ22+12.521
4ジョナサン・レイHonda22+12.655
5L.ハスラムBMW22+18.179
6M.メランドリBMW22+18.831
     
9青山博一Honda22+19.554
17ラファエレ・デ・ロサHonda22+53.929

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1K.ソフォーグルカワサキ1524:08.130
2F.フォーレカワサキ15+0.078
3ブロック・パークスHonda15+2.038
4ジュール・クルーゼルHonda15+2.113
5サム・ロースHonda15+4.955
6S.モライスカワサキ15+6.812
     
7ローナン・クォーンビーHonda15+11.592
10ルーカス・ペセックHonda15+18.425
14マシュー・ショルツHonda15+28.915
16アンドレア・アントネッリHonda15+31.719
17マーティン・ジェソップHonda15+36.812
18イムレ・トースHonda15+40.102
21バラージュ・ネメスHonda15+48.573
23トーマス・カイアーニHonda15+1:20.489
RTオンドレイ・ジュゼクHonda12+3Laps
RTロバート・タンブリーニHonda7+8Laps
RTパウェル・スコペックHonda0 -

ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1M.ビアッジアプリリア45
2M.メランドリBMW30
3T.サイクスカワサキ29
4C.チェカドゥカティ25
5ジョナサン・レイHonda22
6S.ギュントーリドゥカティ16
 
9青山博一Honda15

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1アプリリア45
2ドゥカティ41
3BMW31
4カワサキ29
5Honda22
6スズキ4

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 K.ソフォーグルカワサキ25
2 F.フォーレカワサキ20
3 ブロック・パークスHonda16
4 ジュール・クルーゼルHonda13
5 サム・ロースHonda11
6 S.モライスカワサキ10
 
7 ローナン・クォーンビーHonda9
10 ルーカス・ペセックHonda6
14 マシュー・ショルツHonda2

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1カワサキ25
2Honda16
3トライアンフ8
4ヤマハ5