round 1

February 25 2012, QUALIFYING FIM Superbike World Championship Australia 第1戦 オーストラリア
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初日トップのレイが8番手。WSBデビュー戦の青山博一は16番手スタートに

2012年2月25日(土)・予選  会場:フィリップアイランド・サーキット  天候:晴れ  気温:38℃
コースコンディション:ドライ

2012年のシーズンの幕開けを告げるスーパーバイク世界選手権(WSB)第1戦オーストラリア大会が、メルボルン近郊のフィリップアイランド・サーキットで開幕しました。今年のHonda陣営は、スーパーバイク、スーパースポーツともにラインアップに変更があり、両クラスでタイトル獲得を狙えるラインナップが実現しました。マシンもスーパーバイククラスに出場するCBR1000RRは新型となり、スーパースポーツに出場するCBR600RRは2年目のシーズンということで完成度が高まることは間違いなく、両クラスともにこれまで以上のパフォーマンスが期待されています。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 青山博一青山博一
  • 青山博一青山博一
  • ブロック・パークスブロック・パークス
  • サム・ロースサム・ロース

昨年、ケガのためにシーズンの半分を犠牲にしたジョナサン・レイ(Honda World Superbike Team)は、今季は万全な体調で開幕戦を迎えました。今年はウインターテストも順調に進み、サスペンション、電子制御など、すべての面で前進、大きな手応えを感じてのシーズンイン。開幕前の合同テストでも順調にセットアップが進み、予選初日はトップタイムをマーク。2日目の予選は、軽い転倒の影響で8番手にポジションを落としましたが、午後のフリー走行では再び4番手に浮上。決勝レースを想定したロングランでも高いアベレージを発揮して優勝候補の一角に名前を連ねました。ポジションばん回のチャンスとなるスーパーポールは、併催されたオーストラリア選手権の決勝レースの事故のためにキャンセルとなりましたが、2列目からの追い上げのレースが注目されます。

今季、MotoGPクラスからスーパーバイクにスイッチの青山博一(Honda World Superbike Team)は、昨年11月にカタールで初テストに参加、今年1月と開幕直前にフィリップアイランドでテストを行い、ニューチャレンジの場に挑みました。改造範囲が大きなプロトタイプのMotoGPマシンに比べて、市販車をベースにするスーパーバイクは、マシンにあったライディングが求められます。スーパーバイクに慣れることに集中してきた青山は、着実にマシンのパフォーマンスを引き出すことに成功しました。カタールの初テストでは上々の結果でしたが、タイヤのパフォーマンスを引き出すのが難しいフィリップアイランドではグリップ不足に苦しんで、予選17番手。予選セッションでチャズ・デイビス(アプリリア)が負傷したために出場をキャンセルしたことで、16番手からデビュー戦に挑みます。

青山同様に、今季からスーパーバイク世界選手権に参戦するラフェエレ・デ・ロサ(Team Pro Ride Real Game Honda)は、23番手から決勝に挑みます。

今大会は、午後に行われたオーストラリア選手権の決勝レースで悲しい事故があり、スーパーポールがキャンセルとなりました。今大会に出場する選手全員が、亡くなったオスカー・マックイタイヤ選手と家族に追悼の意を表明しました。

スーパースポーツ世界選手権(WSS)は、04年以来、8年ぶりにTen Kate Racing Productsに所属することになるブロック・パークスが、2日連続のトップタイムでポールポジションを獲得しました。今年になって同チームと契約がまとまり、大会前の合同テストに参加して好タイムを連発しました。昨年は他メーカーから出場して総合4位。今年は地元オーストラリア大会で開幕Vの期待がかかり、念願のタイトル獲得に弾みをつける意気込みです。

2番手には、昨年総合6位のサム・ロース(Bogdanka PTR Honda)で、初日3番手、2日目2番手と好調なシーズンのスタートを切りました。昨年はルーキーながら、光る走りを随所で見せているだけに、今年はチャンピオン争いが期待されます。

3番手には、ロードレース世界選手権のMoto2クラスからスイッチのジュール・クルーゼル(PTR Honda)で、初日2番手、2日目は転倒の影響で3番手に順位を落としましたが、パークス、ロースとともに開幕Vへの期待がふくらみます。

以下、トップ10に合計6台のCBR600RRが入り、開幕戦から表彰台独占の期待もふくらみます。金曜日の最高気温は27℃。土曜日は38℃を記録。決勝日も記録的な暑さになることが予想されるため、スーパースポーツの決勝レースは、21周から15周に変更されます。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 8番手)「今日はスーパーポールがなかなか始まらず、ただ座って待っているだけで変な状況でした。その時は何も知りませんでしたが、あとで600クラスのオーストラリア人の若いライダー、オスカー・マックイタイヤ選手が亡くなったことを知らされました。だから、僕のことを話す前に、まずは彼の家族と友人に哀悼の意を伝えたいと思います。僕のピットでは、すべて順調でした。今朝の予選は転倒もあって、少しタイムを落としてしまいました。リズムもよくなかったのですが、その後のフリー走行では再びリズムを取り戻すことができました。ロングランをしましたが、タイヤもよかったようです。その時のペースには結構、満足しています。レースに向けて準備はできていると思っています。明日勝つのは大変なことではありますが、僕らの目標は表彰台に立つことです。それは、ここに来た時から決まっていました。みんな、僕にいいマシンを作ってくれました。それを22周のレースでいい形になるように集中してきたんです。明日の結果が楽しみです」

青山博一(スーパーバイク 16番手)「今日はもう少し進展することを期待していました。でも、ブレーキングとコーナー出口で少し問題があったようです。とくに最後の11コーナーはタイムに影響するポイントですが、そこであまり進展できなかったんです。予選では少しラップタイムがよくなりましたが、十分ではありませんでした。16番手というポジションは、僕らの理想的なポジションではありません。でも明日はがんばりたいです。マシンの感触が少し変わって、コーナー出口でもっとプッシュできるようになることを願っています。今日の午後は、路面温度が55℃か60℃に上がって、余計に僕らの計画に不利になりました。それにこのようなコンディションで走るのは簡単ではありません。明日は今日よりも暑くなる可能性があります。だからこれも考慮しないといけません。明日は初めて一日で、2レースを経験します。どんな感じなのか、様子をみてベストを尽くしたいです。今日、亡くなったライダーのご家族には、哀悼の意を伝えたいと思っています」

ブロック・パークス(スーパースポーツ ポールポジション)「午後はとても暑かったです。セッションが始まってすぐに、レースディスタンスを走って、タイヤのテストをしました。15周走って、新しいリアタイヤを2本セーブしました。それをセッションの最後に使って、いいタイムを出すことができました。午後のセッションは、あまりにも気温が高いので、これ以上速く走れないんじゃないかと思いました。実際に、昨日より0.1秒しか詰められませんでした。でもポールポジションを獲得するには十分でした。本当にうれしいです。マシンもとてもいい感じです。一番の心配は、リアタイヤが持つかどうかです。レースで距離を走れるタイヤを選ばなければなりません。今夜、しっかり考えて決めたいと思います。選択肢は3つ。それぞれのタイヤで、15周から17周走りました。マシンをコントロールできている状態です。とても気持ちがよくて、やりたいことすべてができています」

サム・ロース(スーパースポーツ 2番手)「今日の予選にはとても満足しています。速いペースで周回しているときに渋滞に引っかかってしまい、ポールポジションを獲得することができませんでした。でもBogdanka PTR Hondaでの最初のレースを楽しみにしています。優勝争いをしたいです。2012年は、いいスタートを切りたいですね。そしてタイトル獲得にチャレンジしたいと考えています。今回はいい走りができていますし、チームのみんなやファンに感謝したいです。さぁ、明日は第1戦です! 今日のアクシデントについて状況はよくわからないのですが、非常に悲しい事故でした。オスカーの家族に哀悼の意を表明したいと思っています」

ジュール・クルーゼル(スーパースポーツ 3番手)「朝、高速コーナーでクラッシュして右手の指を痛めてしまいました。この大きな転倒の影響で、午後の予選は、恐くはなかったけれども、自信を取り戻すのに時間が必要でした。最初のアタックでラップタイムを更新しようとしたけれど、渋滞にはまってしまって、そのラップを無駄にしてしまいました。その後タイヤを換えて、昨日と同じラップタイムを出したんです。このラップでも、1人遅いライダーをパスしなければならなかった。トップとはたったの0.1秒差です。レースに向けて、いいペースができていると思っています。PTR Hondaのバイクがとても好きになってきました」

予選

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1T.サイクスカワサキ1:31.323
2M.ビアッジアプリリア1:31.477
3C.チェカドゥカティ1:31.621
4J.シュムルツドゥカティ1:31.783
5S.ギュントーリドゥカティ1:31.832
6L.キャミアスズキ1:31.904
    
8ジョナサン・レイHonda1:31.959
17青山博一Honda1:32.576
24ラファエレ・デ・ロサHonda1:33.401

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ブロック・パークスHonda1:34.445
2サム・ロースHonda+0.016
3ジュール・クルーゼルHonda+0.113
4K.ソフォーグルカワサキ+0.132
5F.フォーレカワサキ+0.346
6S.モライスカワサキ+0.553
    
8バラージュ・ネメスHonda+0.851
9ロバート・タンブリーニHonda+0.897
10パウェル・スコペックHonda+1.003
12ルーカス・ペセックHonda+1.081
13ローナン・クォーンビーHonda+1.199
15マシュー・ショルツHonda+1.224
16オンドレイ・ジュゼクHonda+1.264
20イムレ・トースHonda+1.500
22マーティン・ジェソップHonda+1.599
24アンドレア・アントネッリHonda+2.026
28トーマス・カイアーニHonda+4.576