round 10

September 3 2011, SUPERPOLE
FIM Superbike World Championship Germany
第10戦 ドイツ

4戦ぶりに復帰のレイが9番手。代役出場の玉田誠は20番手から決勝に挑む

7月下旬の第9戦イギリス大会から1カ月間のサマーブレイクを終えて、第10戦ドイツ大会の予選が9月2日(金)と3日(土)の2日間、ニュルブルクリンクで行われました。今大会は、第6戦サンマリノ大会のウオームアップで転倒して右腕と左鎖骨などを骨折し、前大会まで欠場したジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)が4戦ぶりに復帰、第8戦チェコ大会の第1レースで転倒して足を負傷して以来欠場中のルーベン・チャウス(Castrol Honda World Superbike Team)の代役として、今年の鈴鹿8時間耐久レースで3位表彰台に立った玉田誠が出場します。

予選の初日が行われた2日は、雨で始まり、次第に青空が広がるという天候。2日目は終日青空がのぞき、絶好のコンディションの中で予選とスーパーポールが行われました。

約3カ月ぶりの実戦となったレイは、ウエットコンディションとなった初日のフリー走行では7番手と、まずまずのスタートを切ります。ドライコンディションになった午後の予選でも7番手と、ケガからの復帰戦としてはまずまずの走りを披露しました。その勢いを2日目もキープ、2回目の予選では6番手と順位を上げてスーパーポール進出を決めました。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • 玉田誠玉田誠
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • ジノ・レイジノ・レイ
  • サム・ロースサム・ロース
  • ジェームス・エリソンジェームス・エリソン
  • フローリアン・マリーノフローリアン・マリーノ

上位16位までの選手が参加するスーパーポール。レイはSP1で11位と、上位12台が参加するSP2まで進出しますが、このセッションでは9位に終わり、惜しくもSP3進出を果たせませんでした。

これでレイは予選9番手が確定。「もっと上を狙えた」と悔しがりますが、長期欠場からの完全復帰に向けて、大きな一歩を記する予選となりました。

チャウスの代役で出場の玉田は、一昨年のポルトガル大会以来のスーパーバイク世界選手権の出場となりました。久しぶりのスーパーバイク世界選手権出場に、「鈴鹿8耐で見せた走りをヨーロッパのファンにも見せたい」と気合を入れましたが、車体のセッティングが決まらず、苦しい走りを強いられました。それでもセッションをこなすごとに1秒ずつタイムを短縮しますが、20番手でグリッドが確定しました。ウオームアップでは、問題解決に向けてセットアップに取り組み、決勝では追い上げのレースに挑みます。

今大会は20台が出場。カルロス・チェカ(ドゥカティ)がポールポジションを獲得しました。

スーパースポーツは33台が出場、初日7番手とやや出遅れたファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)が、2戦ぶり今季2度目のPPを獲得しました。以下、8位までが1秒差以内という接戦となり、ジノ・レイ(Step Racing Team)が3番手、サム・ロース(Parkalgar Honda)が4番手と、フロントローに3台のCBR600RRが並びました。ジェームス・エリソン(Bogdanka PTR Honda)は5番手、フローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)が10番手と、トップ10に5台のCBR600RRが名前を連ねました。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 9番手)「6月上旬の第6戦サンマリノでケガをしてから、サンマリノを入れて4戦に欠場しましたが、こうしてレースに戻れてうれしいです。今回は、オランダのアッセンでテストをしてドイツ大会に挑んだのですが、アッセンでは思ったよりも気持ちよく乗れて手首の痛みもありませんでした。今回は正直、どこまで走れるか不安でした。とりあえずトップ10には入れましたが、もう少し上にいきたかったです。SP3進出を逃したことも残念でした。今日は気温が上がって、タイヤにちょっと問題を抱えていました。明日は涼しくなりそうですし、雨も予想されます。どんな天気になろうと、長いことマシンに乗っていなかったので、早くリズムを取り戻したいです」

玉田誠(スーパーバイク 20番手)「スーパーバイク世界選手権に出場できて、とてもうれしいです。チャンスをくれたチーム、スポンサー、Hondaに感謝したいです。ニュルブルクリンクを走るのは2年ぶり。その2年前のレースも、スタート直後の転倒でちゃんとは走れていませんので、事実上、3年ぶりになります。昨日はコンディションが不安定でした。2日目は天気がよかったのですが、最後までチャターを解消できませんでした。ケガをして欠場しているルーベン(チャウス)も、この問題に苦しんでいたようです。全く同じ状態でした。午後のフリー走行では転倒してしまいましたが、ウオームアップでさらにセットアップにトライして、決勝に挑みたいと考えています。とにかくしっかり完走して、ポイントを獲得したいです。代役としての役目をしっかりと果たしたいと思っています」

ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ ポールポジション)「1カ月の夏休みの間、ドイツ大会に向けてトレーニングを積んできました。今大会前にはオランダのアッセンでテストをして、レースディスタンスをこなして、タイムもよかったのです。初日の走行は、正直、あまりいい感触はなかったのですが、今日はマシンの状態もよくて、いい感触が戻ってきました。クリアラップでアタックできましたし、運もあったと思います。明日はチャズ・デイビス(ヤマハ)や、レイと厳しいレースになると思います。前回のイギリス大会で表彰台には立てましたが、納得のいく内容ではありませんでした。ドイツ大会は表彰台にも立っています。いい思い出があります。明日は今季ベストを狙いたいです」

ジノ・レイ(スーパースポーツ 3番手)「ブルノ大会ですばらしいレースをしたあと、シルバーストーンでは不本意なレースになってしまいました。あれから3週間、しっかりとトレーニングを積んできましたし、今大会が待ちきれませんでした。夏休み明けの最初のレースでフロントローに並べて、うれしいです。今回はいいレースができると思いますし、表彰台を目標に戦いたいです」

サム・ロース(スーパースポーツ 4番手)「フロントローに並べたのはよかったのですが、フリー走行と予選で2度の転倒を喫してしまいました。大変な一日でした。とにかく、転倒が続いたので、違う方向でセッティングしていかなければなりません。ウオームアップでセットアップを見直し、トップグループで戦いたいです。過去2戦、納得のいかないレースが続いていますので、今回はなんとしても表彰台に立ちたいです」

ジェームス・エリソン(スーパースポーツ 5番手)「初日よりタイムを1秒短縮できました。今年のベストグリッドを獲得したのでうれしいです。今回は、マシンのセッティングを変えたのですが、シーズン序盤の調子のよかったフィリップアイランドやドニントンパークのようなフィーリングになりました。レースが楽しみです。自信もあります」

フローリアン・マリーノ(スーパースポーツ 10番手)「長い休みでしたが、充実した時間を過ごせました。トレーニングもできましたし、アッセンでテストもできました。内容もよかったし、いいテストになりました。前回のシルバーストーンの反省から、タイヤを持たせる走り、体力を無駄に浪費しないセッティングに取り組みました。初日は午前中がウエット。ドライになった午後もあまりコンディションがよくなくて、7番手でした。今日はもっと上を狙っていました。しかし、初日のリアのスライドが改善されなくて、順位を落としました。ウオームアップでもう一度、セットアップに取り組んで決勝に挑みたいと思います」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1C.チェカドゥカティ1:54.144
2E.ラバティヤマハ1:54.512
3M.ビアッジアプリリア1:54.743
4M.メランドリヤマハ1:54.818
5芳賀紀行アプリリア1:55.113
6T.サイクスカワサキ1:55.223
 
9ジョナサン・レイHonda1:55.321
20玉田誠Honda1:57.950

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1ファビアン・フォーレHonda1:59.258
2C.デイビスヤマハ+0.076
3ジノ・レイHonda+0.480
4サム・ロースHonda+0.513
5ジェームス・エリソンHonda+0.527
6M.ロッコリカワサキ+0.647
 
10フローリアン・マリーノHonda+1.149
11ミゲル・プライアHonda+1.544
12ロビン・ハームスHonda+1.586
15アレクサンダー・ルンドHonda+1.847
19イムレ・トースHonda+2.194
20パトリック・ボスタレクHonda+2.466
21バラージュ・ネメスHonda+2.912
22オンドレイ・ジュゼクHonda+3.008
23パウェル・スコペックHonda+3.023
24ウラジミール・イワノフHonda+4.064
26バスティン・シェゾーHonda+4.390
28カタリーン・カツァークHonda+5.224
30ミッチェル・ピロッタHonda+5.747