第9戦イギリス大会が7月29日、シルバーストーン・サーキットで開幕、30日までの2日間でフリー走行、予選、そしてスーパーポールが行われました。昨年、コースが大改修されたシルバーストーンは、今年は新しいピットビルが完成。6月にこけら落としのレースになったWGPイギリスGPでは、世界最大のピットビルが大きな話題になりました。
シーズンを通じてもっとも長い、一周5.902Kmの新コース。改修2年目を迎え、路面のコンディションも安定して、予選では厳しい接戦となりました。2日間の予選でトップタイムをマークしたのは、ワイルドカードで出場のジョン・ホプキンス(スズキ)で、以下、1秒差以内に15台という大接戦になり、Castrol Honda World Superbike Teamから代役出場のアレクサンダー・ロウズとファブリッツォ・ライは、惜しくもスーパーポール進出を逃しました。
負傷欠場のジョナサン・レイの代役として、前戦チェコ大会から2戦目を迎えるロウズは、地元大会に闘志を燃やしますが、低速区間でフロントのセッティングが決まらず苦戦。予選18番手でグリッドが確定。前戦チェコ大会で負傷したルーベン・チャウスの代役として出場のライも、ぶっつけ本番の出場で21番手と、スーパーポール進出を逃しました。
厳しい戦いを強いられた両選手ですが、ロウズは高速区間ではトップグループとそん色ない走りをしているだけに、決勝では追い上げのレースに期待されます。チャウスの代役として当初予定されていたカール・マガリッジがトレーニング中に負傷、大会2日前に急きょ、抜てきされたライは、準備不足の中で厳しい走りを強いられ、21番手で予選を終えました。今大会は22台が出場。周回するごとにペースを上げている選手だけに、決勝ではポイント獲得が期待されています。
スーパースポーツ世界選手権は、31台が出場。CBR600RR勢は惜しくもポールポジションを逃しますが、サム・ロース(Parkalgar Honda)が2番手。以下、フローリアン・マリーノ(Hansspree Ten Kate Honda)、ジノ・レイ(Step Racing Team)、ロビン・ハームス(Harms Benjan Racing Team)、ファビアン・フォーレ(Hansspree Ten Kate Honda)と、2位から6位までCBR600RR勢が名前を連ねました。前戦チェコ大会では、レイとフォーレが1-2フィニッシュ。今大会は、地元での勝利に闘志満々のロウズを筆頭に、2連勝を狙います。
アレクサンダー・ロウズ(スーパーバイク 18番手)「今日はあまりよくありませんでした。昨日に比べれば前進できましたが、思ったようなタイムでは走れませんでした。壁にぶつかってしまい、それ以上、タイムを上げられませんでした。一番の問題は低速コーナーで、フロントのフィーリングがよくありませんでした。そのためにラインがワイドになってしまい、タイムをロスしていました。高速セクションでは、3〜4番手のタイムを出していますし、それを思うと、悔しかったです。決勝で上位を目指すためには、ウオームアップで何かを見つけなければなりません」
ファブリッツォ・ライ(スーパーバイク 21番手)「全体的に少しよくなったとは思いますが、予選では、自分が思っていたような結果を残せませんでした。スーパーポールにも進めませんでした。今日はセカンドマシンで走りましたが、低速コーナーであまりいい感触がなくて、正しいラインを走れなかったのが原因です。この区間でタイムをロスしていました。明日は2レースあるので、いいレースにしたいです。一台でも多く、ほかのライダーをパスしたいと思っています」
サム・ロース(スーパースポーツ 2番手)「いい予選セッションでした。決勝に向けてロングランを行いました。そして最後に、新品のタイヤを入れてアタックしたんです。最初のラップはうまくいかず、2周目は渋滞に引っかかってしまいました。そしてタイヤがいい状態になった3周目のアタックで、2番グリッドを獲得することができました。今日はレースに向けてのアベレージを上げることができたので、決勝を前にして自信はあります。チームがすばらしい仕事をしてくれました。明日のレースが楽しみです」
フローリアン・マリーノ(スーパースポーツ 3番手)「いろいろなことにトライしました。最終的には昨日のセッティングに戻ったけれど、マシンの感触がいいので、結構うれしかったです。今日は何回も転びそうになりました。でも今日は、たくさんのことを学べたのでよかったと感じています。明日はいいスタートを切って、トップグループで戦いたいです。それが今の目標です」
ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 6番手)「今日はあまりよくありませんでした。ほかの選手たちのように、ソフトタイヤをうまく使うことができませんでした。しかし、今回も接戦になっていて、フロントローまであと0.5秒くらいの位置にいます。レースタイヤではいいペースなので、明日のウオームアップでさらにセッティングを決めて、スタートからプッシュできるようにしたいと思います」
スーパーバイク
順位 | ライダー | マシン | タイム |
---|---|---|---|
1 | J.ホプキンス | スズキ | 2:04.041 |
2 | E.ラバティ | ヤマハ | 2:04.068 |
3 | L.キャミア | アプリリア | 2:04.303 |
4 | C.チェカ | ドゥカティ | 2:04.362 |
5 | S.ギュントーリ | ドゥカティ | 2:05.456 |
6 | M.メランドリ | ヤマハ | 2:05.639 |
18 | アレクサンダー・ロウズ | Honda | 2:06.524 |
21 | ファブリッツォ・ライ | Honda | 2:07.482 |
スーパースポーツ
順位 | ライダー | マシン | タイム/差 |
---|---|---|---|
1 | D.サロン | カワサキ | 2:08.527 |
2 | サム・ロース | Honda | +0.296 |
3 | フローリアン・マリーノ | Honda | +0.437 |
4 | ジノ・レイ | Honda | +0.578 |
5 | ロビン・ハームス | Honda | +0.614 |
6 | ファビアン・フォーレ | Honda | +0.634 |
12 | アレクサンダー・ルンド | Honda | +1.867 |
13 | ミゲル・プライア | Honda | +2.313 |
16 | ジェームス・エリソン | Honda | +2.424 |
17 | イムレ・トース | Honda | +2.469 |
18 | ウラジミール・イワノフ | Honda | +2.485 |
19 | パウェル・スコペック | Honda | +2.623 |
21 | バラージュ・ネメス | Honda | +2.796 |
22 | オンドレイ・ジュゼク | Honda | +3.130 |
25 | バスティン・シェゾー | Honda | +4.280 |
26 | ミッチェル・ピロッタ | Honda | +5.617 |