ミサノで開催された第6戦サンマリノ大会決勝は、予選15番手から決勝に挑んだルーベン・チャウス(Castrol Honda World Superbike Team)が両レースで完走、ポイントを獲得しました。第1レースは11位、第2レースでは今季ベストタイとなる8位でフィニッシュしました。
今大会のチャウスは、フリー走行でセットアップが進み、着実にタイムを上げました。そして、予選14番手からスーパーポールに進出、さらにポジションアップしようと気合を入れましたが、ウエットコンディションになったため、15番手に終わっていました。しかし、青空が広がった決勝では、ドライコンディションでセットアップを進めた手応えある走りを見せ、レース2では今季自己ベストタイとなる8位でフィニッシュしました。ここまで思うような成績を残せなかったチャウスですが、これからの巻き返しに大きな期待を抱かせる大会となりました。
今大会は23台が出場、第1レースは完走15台、第2レースはコース上にオイルが出て赤旗中断となり、再開されたレースでは完走14台という厳しい戦いとなりました。総合首位のカルロス・チェカ(ドゥカティ)が、第1レース、第2レースともに優勝しました。
予選11番手から追い上げのレースが期待されたジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)は、ウオームアップで転倒、右腕とう骨と左さ骨を骨折、今大会と、2週連続開催となる第7戦スペイン大会を欠場することになりました。レイが転倒したのは、右高速の11コーナーで、復帰には3週間を要するとのこと。7月10日決勝の第8戦チェコ大会に復帰できる見込みです。
スーパースポーツは、出場37台中、完走が24台という厳しい戦いとなり、ファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)が第3戦オランダ大会以来2度目の表彰台となる2位でフィニッシュ。開幕戦から5戦連続でフロントローを獲得、今大会初のPPとなったサム・ロース(Parkalgar Honda)が、開幕戦オーストラリア大会以来の3位表彰台に立ちました。今大会、CBR600RR勢は優勝を逃すも、表彰台に立った両選手を筆頭に、6台のCBR600RR勢がトップ10に名前を連ねました。
ルーベン・チャウス(スーパーバイク 11位/8位)「第2レースはソフトタイヤを装着しました。マシンがスピンしていたのでコントロールするのが大変でしたが、コンスタントに1分37秒台を出すことができました。最後の2、3周は、ラスコルツ(カワサキ)が後ろにいるのが見えたので、ラインをおさえて8位を獲得しました。第2レースの方がマシンは乗りやすく楽しかったです。今年になって、これまでで一番いい状態だったと思います。いいリズムでミサノを終えられました。それにしても、ジョニー(レイ)のケガの状態が心配です。マシンのセットアップを進めるためにも、今は彼の力が必要。自分にとって彼はいい目標ですからね。だから僕のすべてのパワーが、彼に行くことを願っています」
ジョナサン・レイ(スーパーバイク 欠場)「今大会は、本当に悪い方向へと進んでしまいました。昨日は、転倒して腕を数針縫いました。そして今朝は時速230キロで転倒しました。転倒したコーナーは、シーズンを通じて最も速いコーナーの1つで、骨折してしまいました。そして治すのに時間もかかりそうです。残念ながらアラゴンは欠場します。医者は3週間で腕の骨折は治ると言っていますし、1カ月先のブルノには出られると思います。ブルノは、マシンとの相性がいいので100%の状態で戻りたいです。初めて世界選手権で優勝したレースもブルノでしたからね。昨年も1位と2位でした。今回のケガで、メッセージをくれたすべての人にお礼を言いたいです。とても支えになりました。回復のスピードがアップしたに違いないです」
ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 2位)「1周目は11番手だったのに、こうして2位表彰台に立ててうれしいです。今日は少しセットアップを変え、それがよかったようです。本当に楽しかったです。スタート直後のコーナーで順位をいくつか落としました。その先の4コーナーで、今度はコースから押し出されてしまいましたが、落ち着いてコースに戻ることができました。それからはとても快適でした。ここはパッシングが簡単ではありませんが、順位を上げることができました。シーズンのスタートがあまりよくなかったので、あまり危険を冒したくありませんでした。スタートがよくなかったので、表彰台に立てるとは思っていませんでした」
サム・ロース(スーパースポーツ 3位)「表彰台に立てたけれど、悔しいレースでした。マシンは優勝できる力がありましたからね。今日はスタートに失敗して集団に巻き込まれてしまいました。それからなかなか抜けなくて、どこでパスしたらいいのか分かりませんでした。それで最初の10周は苦しみました。しかし、後半の10周は最高でした。マシンのフィーリングがよくなって前進することができました。今回はフィリップアイランド以降初めて100%の体力で戦えたレースでした」
ジェームス・エリソン(スーパースポーツ 7位)「今回のレースのために、電子制御のセッティングを少し変えたのですが、それでペースを取り戻すことができた。予選ではバックマーカーに少し苦戦しました。でもいいペースで走れていたし、いいレースをする自信がありました。レースでは周回遅れにひっかかり、グループから離れてしまったけれど、マシンのフィーリングは最高でした」
ロビン・ハームス(スーパースポーツ 8位)「今週末はずっといい状態でしたので、今日はトップ5、もしくはトップ3で戦えるんじゃないかと思っていました。でも残念ながらスタートでストールしてしまい、それからもずっとグリップを見つけるのに苦戦しました。自分の望むグリップにはなりませんでした。10回くらいフロントから転びそうになりました。終盤はスライドが激しかったです。今日は現状のポテンシャルを出しきって走りました」
ジノ・レイ(スーパースポーツ 10位)「雨のためにセットアップの時間をたくさんムダにしました。いいレースをするためにも、いいグリッドに並びたかったです。結局後方の16番グリッドからのスタートになりました。スタートは悪くなかったけれど、なかなか追い上げることができませんでした。予選でいい状態を作れなかったのがすべてでした」
スーパーバイク(レース1)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 24 | 39:03.132 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 24 | +0.984 |
3 | M.メランドリ | ヤマハ | 24 | +17.124 |
4 | T.サイクス | カワサキ | 24 | +18.652 |
5 | E.ラバティ | ヤマハ | 24 | +18.929 |
6 | L.キャミア | アプリリア | 24 | +21.003 |
11 | ルーベン・チャウス | Honda | 24 | +36.683 |
スーパーバイク(レース2)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 14 | 22:44.117 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 14 | +1.484 |
3 | 芳賀紀行 | アプリリア | 14 | +7.772 |
4 | A.バドビーニ | BMW | 14 | +7.856 |
5 | L.ハスラム | BMW | 14 | +9.714 |
6 | M.ファブリッツォ | スズキ | 14 | +10.777 |
8 | ルーベン・チャウス | Honda | 14 | +13.483 |
スーパースポーツ
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | B.パークス | カワサキ | 22 | 37:00.851 |
2 | ファビアン・フォーレ | Honda | 22 | +1.933 |
3 | サム・ロース | Honda | 22 | +2.890 |
4 | D.サロン | カワサキ | 22 | +3.262 |
5 | イラリオ・ディオニジ | Honda | 22 | +4.976 |
6 | C.デイビス | ヤマハ | 22 | +7.024 |
7 | ジェームス・エリソン | Honda | 22 | +7.344 |
8 | ロビン・ハームス | Honda | 22 | +16.093 |
10 | ジノ・レイ | Honda | 22 | +16.427 |
11 | フローリアン・マリーノ | Honda | 22 | +29.225 |
12 | ミゲル・プライア | Honda | 22 | +35.517 |
13 | アレッシオ・ベリーニ | Honda | 22 | +36.188 |
14 | ローマン・スタム | Honda | 22 | +36.368 |
15 | アレクサンダー・ルンド | Honda | 22 | +41.190 |
16 | ウラジミール・イワノフ | Honda | 22 | +44.311 |
18 | バラージュ・ネメス | Honda | 22 | +58.136 |
20 | イムレ・トース | Honda | 22 | +1:08.274 |
RT | オニドレイ・ジュゼク | Honda | 0 | - |
RT | パウェル・スコペック | Honda | 0 | - |
DNS | ミッチェル・ピロッタ | Honda | - | - |
ライダー(スーパーバイク)
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 245 |
2 | M.ビアッジ | アプリリア | 173 |
3 | M.メランドリ | ヤマハ | 150 |
4 | E.ラバティ | ヤマハ | 123 |
5 | L.ハスラム | BMW | 106 |
6 | L.キャミア | アプリリア | 101 |
8 | ジョナサン・レイ | Honda | 94 |
16 | ルーベン・チャウス | Honda | 44 |
27 | ファブリッツォ・ライ | Honda | 1 |
マニュファクチャラー(スーパーバイク)
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | ドゥカティ | 252 |
2 | アプリリア | 212 |
3 | ヤマハ | 190 |
4 | BMW | 138 |
5 | Honda | 111 |
6 | スズキ | 99 |
7 | カワサキ | 89 |
ライダー(スーパースポーツ)
順位 | ライダー | マシン | ポイント |
---|---|---|---|
1 | B.パークス | カワサキ | 85 |
2 | C.デイビス | ヤマハ | 80 |
3 | L.スカッサ | ヤマハ | 70 |
4 | ファビアン・フォーレ | Honda | 56 |
5 | D.サロン | カワサキ | 55 |
6 | ロビン・ハームス | Honda | 51 |
7 | サム・ロース | Honda | 43 |
8 | フローリアン・マリーノ | Honda | 31 |
9 | ジェームス・エリソン | Honda | 28 |
11 | ジノ・レイ | Honda | 22 |
13 | ミゲル・プライア | Honda | 17 |
15 | アレクサンダー・ルンド | Honda | 14 |
17 | バラージュ・ネメス | Honda | 12 |
18 | イラリオ・ディオニジ | Honda | 11 |
19 | ウラジミール・イワノフ | Honda | 7 |
20 | オンドレイ・ジュゼク | Honda | 7 |
21 | イムレ・トース | Honda | 6 |
22 | バスティン・シェゾー | Honda | 6 |
25 | パウェル・スコペック | Honda | 4 |
27 | アレッシオ・ベリーニ | Honda | 3 |
28 | ローマン・スタム | Honda | 2 |
30 | ロベルト・ムレシャン | Honda | 1 |
マニュファクチャラー(スーパースポーツ)
順位 | マニュファクチャラー | ポイント |
---|---|---|
1 | ヤマハ | 110 |
2 | Honda | 88 |
3 | カワサキ | 85 |
4 | トライアンフ | 14 |