第5戦アメリカ大会決勝は、Castrol Honda World Superbike Teamにとって不運の一日となりました。第1レースはジョナサン・レイが他車と接触して転倒リタイア。ルーベン・チャウスも同様に他車と接触して転倒リタイア、両選手ともにフィニッシュできませんでした。雪辱を期した第2レースは、レイが6位争いの集団で熱走を見せましたが、11位。チャウスは単独転倒を喫し、再スタートを切るも18位でした。
今大会は、大会直前に2日間のテストを実施し、万全の状態で挑みました。しかし、雨になった予選ではレイが今季ワースト記録となる13番グリッド。チームメートのチャウスも14番手と、ともに4列目から決勝に挑むことになりました。後方からの追い上げのレースとなったことが影響し、第1レースはオープニングラップの12コーナーでレイがマックス・ビアッジ(アプリリア)と接触して転倒。チャウスも4周目の1コーナーでミッシェル・ファブリッツォ(スズキ)と接触して転倒と、レース序盤にして両選手ともにリタイアしました。
第2レースは予選13番手から好スタートを切ったレイが、オープニングラップで7番手。その後も、ファブリッツォ、マルコ・メランドリ(ヤマハ)、シルバン・ギュントーリ(ドゥカティ)、ヤコブ・シュムルツ(ドゥカティ)、トム・サイクス(カワサキ)らとし烈な6位争いに加わりましたが、後半ペースが上がらず11位でチェッカーを受けました。
チャウスはオープニングラップ12番手から2周目に11番手へと1つポジションを上げました。さらに、チームメートのレイも加わるサードグループの集団を追いかけましたが、3周目のシケインで単独転倒。再スタートを切るも18位がやっとでした。
今季ワーストリザルトで終えた第5戦アメリカラウンドでしたが、Castrol Honda World Superbike Teamは次戦サンマリノ大会とアラゴン大会に向けて貴重なデータを獲得。次戦から得意なコースを迎えるレイの巻き返しに期待がかかります。チャウスもホーム大会となるアラゴンに向けて、さらに上位を狙う意気込みです。
優勝は第1レース、第2レースともにカルロス・チェカ(ドゥカティ)で、総合首位をキープ。今大会5ポイントを獲得したレイは総合4位から6位へ、ノーポイントに終わったチャウスは総合15位から16位へとそれぞれ順位を落とす残念な結果となりました。
ジョナサン・レイ(スーパーバイク リタイア/11位)「今週末はフラストレーションが溜まるという言葉をよく使ってきました。でも、それは少し言い過ぎていたのかもしれません。今回はレースを戦うのに十分なパッケージになっていなかったし、第2レースはすべての力を出しきった結果でした。第1レースがあっという間に終わり、21周のデータを持ち帰ることができなかったことも第2レースに向けて助けになりませんでした。第1レースは1周目にとても強引な追い越しの犠牲になってしまいました。そのため、2人とも転倒してしまいました。今週はあまり順調ではありませんでしたが、それと同じくらい残念でした。一生懸命仕事をしてくれたチームのみんなには、気の毒な結果に終わり申し訳なく思っています。最後まで、このサーキットに合うマシンのポイントを見つけられませんでした。5ポイントしか獲得できなかったのは残念。気持ちよくこのサーキットを後にすることはできないけれど、唯一の慰めは、昨年に比べればいい状態で帰国できるということ。他のチームはミサノでテストしているけれど、次戦はいいスタートをしたいと思っています。ミサノにはいい思い出があるから」
ルーベン・チャウス(スーパーバイク リタイア/18位)「両レースともに、いいスタートが切れました。マシンの感触も昨日よりだいぶんよかった。昨日、雨の中で使ったクラッチのフィーリングがよくて、今日はドライになったけれど、それを使いました。これを使うことで少し振動がなくなったけれど、ドライコンディションではエンジンブレーキの効きが足りず、第1レースはファブリッツォとの接触を避けることができませんでした。第2レースに向けて、チームがいくつか改善してくれて感触はさらによくなったけれど、第2レースではシケインでエンジンカバーが縁石に触れてしまい、その衝撃で転倒してしまいました。不運が続いたけれど、少なくとも第2レースは再スタートが切れたし、ラップタイムも悪くありませんでした。もう少しで両レースともDNFになるところでしたが、レースはときどきこういうことが起きるので、前を向いてポジティブにならなければいけません。今大会ではいくつか前進することができました。残念な結果でしたが、今回の成果を2週間後のミサノにつなげたい」
スーパーバイク(レース1)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 21 | 38:46.915 |
2 | J.シュムルツ | ドゥカティ | 21 | +2.766 |
3 | S.ギュントーリ | ドゥカティ | 21 | +4.093 |
4 | L.キャミア | アプリリア | 21 | +8.885 |
5 | E.ラバティ | ヤマハ | 21 | +15.718 |
6 | T.サイクス | カワサキ | 21 | +20.477 |
RT | ルーベン・チャウス | Honda | 3 | +18Laps |
RT | ジョナサン・レイ | Honda | 0 | - |
スーパーバイク(レース2)
順位 | ライダー | マシン | 周回数 | タイム/差 |
---|---|---|---|---|
1 | C.チェカ | ドゥカティ | 21 | 38:22.082 |
2 | L.キャミア | アプリリア | 21 | +7.194 |
3 | M.ビアッジ | アプリリア | 21 | +8.734 |
4 | E.ラバティ | ヤマハ | 21 | +14.214 |
5 | M.ファブリッツォ | スズキ | 21 | +14.750 |
6 | M.メランドリ | ヤマハ | 21 | +21.634 |
11 | ジョナサン・レイ | Honda | 21 | +31.033 |
18 | ルーベン・チャウス | Honda | 21 | +1:18.485 |