round 4

May 8 2011, RACE
FIM Superbike World Championship Italy
第4戦 イタリア

レイが第1レースで6位。チャウスは両レースでポイントを獲得

好天に恵まれた第4戦イタリア大会は、CBR1000RR勢にとって厳しいレースとなった。今季初フロントローの予選3番手から、モンツァ初表彰台、初優勝を狙ったジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)は、第1レースで6位。第2レースはスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、転倒リタイア。予選17番手から決勝に挑んだルーベン・チャウス(Castrol Honda World Superbike Team)は、第1レース15位、第2レース12位だった。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ルーベン・チャウスルーベン・チャウス
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • フローリアン・マリーノフローリアン・マリーノ
  • ウラジミール・イワノフウラジミール・イワノフ
  • ジノ・レイジノ・レイ

第1レースは、ユージェーヌ・ラバティ(ヤマハ)、マックス・ビアッジ(アプリリア)、レオン・ハスラム(BMW)、マルコ・メランドリ(ヤマハ)がトップグループを形成した。フロントローから決勝に挑んだレイは、その後方でミッシェル・ファブリッツォ(スズキ)、トロイ・コルサー(BMW)、芳賀紀行(アプリリア)、カルロス・チェカ(ドゥカティ)らと、し烈なバトルを繰り広げた。シーズンを通じて最もスピードの出るモンツァは、ストレートでは最高速が320km/h越え、アベレージでも200km/hを越える。スリップの使い合いであっという間に順位を入れ替えるし烈な戦いとなるが、この日は思うようにスピードが乗らないまま、激しく順位を入れ替えた。終盤は、ファブリッツォ、コルサーとの5位争いの中で、6位でフィニッシュした。

雪辱に燃えた第2レースでレイは、スタート直後の混戦の中で他者の転倒に巻き込まれて転倒。再スタート切るも、ピットに戻ってリタイアとなった。前戦オランダ大会から2戦連続優勝、モンツァ初表彰台を狙っていたが、今年も表彰台に立つことはできなかった。これで総合4位は変わらずも、上位3人とのポイント差がわずかに広がった。

チームメートのチャウスは、予選17番手から、第1レース、第2レースともに追い上げのレースとなった。今大会は、3日間を通じてマシンのセッティングに苦しんだ。特にブレーキングの安定性に課題を抱え、モンツァの長いストレートからのブレーキングで苦戦。なかなか順位を上げることができず、15位、12位だった。

スーパースポーツは、前戦オランダ大会で、今季初表彰台となる2位でフィニッシュしたファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)が、今大会も好走を見せて3位。2戦連続で表彰台に立った。スタート直後の混戦の中で押し出されたフォーレは、優勝したチャズ・デイビス(ヤマハ)、2位のルカ・スカッサ(ヤマハ)に後れを取る悔しいレースだった。

その後方では、4台によるし烈な5位争いとなり、開幕戦から4戦連続フロントローを獲得しているサム・ロース(Parkalgar Honda)が5位、フローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)が7位でフィニッシュ。さらに、その後方で繰り広げられた8位争いの集団では、、ロビン・ハームス(Harms Benjan Racing Team)が10位でチェッカーを受けた。激しい戦いとなったスーパースポーツだが、CBR600RR勢4台がトップ10フィニッシュを果たした。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 6位/リタイア)「第1レースは、思うようにストレートでスピードが乗らず、苦しい戦いとなった。そのうち集団がばらけ、自分のラインも走れるようになり、ラップタイムも上がったが、自分が速いポイントで他のライダーにつまるとラインを外さなければならず、スピードも落ちた。そういう状態の中で、6位はまあまあの結果だと思うが、自分が望む結果ではなかった。第2レースは、いったいなにが起きたのか自分でも分からない。第1コーナーのクリップについたところでイン側からぶつけられた。次戦のアメリカにも長いストレートがある。今回のようなことがないように、チームがなにかいい方法を見つけてくれるのを願っている。幸い、レースの前の週にテストができるので、昨年のような優勝争いに加われないレースにはならないと思っている。今回は本当に残念だった」

ルーベン・チャウス(スーパーバイク 15位/12位)「3日間を通してみれば、とてもポジティブな週末となったが、一生懸命働いてくれたチームのみんなには、気の毒な結果だったと思う。今週はブレーキングの問題を抱えていて、マシンを止めるのが難しかった。さらに決勝になって、コーナー出口でのグリップ不足にも悩まされた。ハイスピードサーキットのモンツァでこういう状態では、なかなかCBR1000RRのよさを生かしきれなかった。今回のデータが、次戦アメリカでは生きると思うので、全力を尽くしたい」

ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 3位)「最初のシケインで、他者に押し出されてしまい、すべてが終わってしまった。これでデイビスに逃げられてしまい、パークスやマリーノといった他のライダーを追い抜いたときには、すでに遅かった。その後、スカッサに追いつこうとがんばったけれど、単独ではスリップストリームがないので、これも難しかった。最後は無事にレースを終えて16ポイントを獲得しようと思った。今シーズンは最初の2レースでポイントを獲得できなかった。もう、ミスをしている余裕はない。今日は無理をすれば2位は狙えたかも知れない。しかし、リスクを負うよりも、着実にポイントを稼ぐ方を選んだ」

サム・ロース(スーパースポーツ 5位)「前戦オランダの転倒の影響で肩が痛くて、自分の望むように走れなかった。そのためレース中は、背中も痛かった。人生で一番キツイレースだった。今日は、レース終盤、少しでも楽に走れるようにとハードタイヤで走った。それで序盤ペースを上げられなかった。でも、言い訳はしたくない。ライバルたちはいい走りをしていた。今は次のミサノを楽しみにしている」

フローリアン・マリーノ(スーパースポーツ 7位)「トップの3人は速かったけれど、昨日の予選と今朝のウオームアップの状態がよかったので、このような結果に終わってがっかりしている。終盤、集団のトップにいたパークスと競えなかったことも残念だった。決勝はマシンのフィーリングがあまりよくなかった。それでリズムに乗ることができず、攻めの走りもできなかった。序盤で2、3回ハイサイドを起こしそうになり、集中しなければならなかった。残り3周のときは疲れ果ててしまった。ポイントは獲得できたけれど残念だった」

ロビン・ハームス(スーパースポーツ 10位)「今日はスピードが足りず、とても大変だった。グループの中に入ると、他のライダーにストレートで抜かれた。1台抜いても2台に抜かれるという、そんなレースだった。1歩進んで、次のストレートで2歩下がるというそんなレース。厳しかった」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1E.ラバティヤマハ1831:09.584
2M.ビアッジアプリリア18+1.575
3L.ハスラムBMW18+3.078
4M.メランドリヤマハ18+3.255
5M.ファブリッツォスズキ18+11.812
6ジョナサン・レイHonda18+12.371
     
15ルーベン・チャウスHonda18+40.164
18ファブリッツォ・ライHonda18+1:03.039

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1E.ラバティヤマハ1831:19.948
2M.メランドリヤマハ18+0.327
3M.ファブリッツォスズキ18+2.466
4芳賀紀行アプリリア18+2.583
5T.コルサーBMW18+4.502
6A.バドビーニBMW18+10.865
     
12ルーベン・チャウスHonda18+28.608
15ファブリッツォ・ライHonda18+55.759
RTジョナサン・レイHonda0 -

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.デイビスヤマハ1629:05.363
2L.スカッサヤマハ16+4.734
3ファビアン・フォーレHonda16+7.977
4B.パークスカワサキ16+19.246
5サム・ロースHonda16+19.882
6R.タンブリーニヤマハ16+20.148
     
7フローリアン・マリーノHonda16+21.090
10ロビン・ハームスHonda16+35.406
14バラージュ・ネメスHonda16+1:00.256
16ジェームス・エリソンHonda16+1:03.395
18ミッチェル・ピロッタHonda16+1:17.015
19アレクサンダー・ルンドHonda16+1:37.501
23ジョバンニ・アルトモンテHonda15+1Lap
RTウラジミール・イワノフHonda15+1Lap
RTロベルト・ムレシャンHonda14+2Laps
RTジノ・レイHonda9+7Laps
RTミゲル・プライアHonda8+8Laps
RTパウェル・スコペックHonda7+9Laps
RTイムレ・トースHonda4+12Laps
DIS オンドレイ・ジュゼク Honda 16 +35.215
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1C.チェカドゥカティ145
2M.メランドリヤマハ118
3M.ビアッジアプリリア117
4ジョナサン・レイHonda89
5E.ラバティヤマハ85
6L.ハスラムBMW84
 
15ルーベン・チャウスHonda31
23ファブリッツォ・ライHonda1

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ152
2ヤマハ147
3アプリリア139
4BMW101
5Honda93
6スズキ74
7カワサキ53

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1 C.デイビスヤマハ70
2 L.スカッサヤマハ70
3 B.パークスカワサキ60
4 ロビン・ハームスHonda 43
5 D.サロンカワサキ42
6 ファビアン・フォーレHonda36
 
7 サム・ロースHonda27
9 フローリアン・マリーノHonda26
10 ジェームス・エリソンHonda19
11 ジノ・レイHonda16
14 ミゲル・プライアHonda13
15 アレクサンダー・ルンドHonda13
17 バラージュ・ネメス Honda 12
18 ウラジミール・イワノフ Honda 7
19 オンドレイ・ジュゼク Honda 7
20 イムレ・トース Honda 6
21 バスティン・シェゾー Honda 6
24 パウェル・スコペック Honda 4
27 ロベルト・ムレシャン Honda 1

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ100
2Honda68
3カワサキ60
4トライアンフ 14