round 3

April 17 2011, RACE
FIM Superbike World Championship Netherland
第3戦 オランダ

レイが第1レースで今季初優勝。第2レースで3位表彰台

第3戦オランダ大会決勝は、開幕から2戦連続で表彰台にあと一歩届かなかったジョナサン・レイ(Castrol Honda World Superbike Team)が、これまでのうっぷんを晴らす快走を披露。第1レースで今季初優勝を達成すると、第2レースでも3位になり、2レース連続で表彰台に立った。この日は、路面温度の変化が激しく、タイヤと路面のマッチングが難しいレースとなったが、セットアップに集中したフリーと予選の成果を順位に結びつけた。今大会はチームのホーム大会だけに地元ファンの声援に応える結果となった。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • ジェームス・エリソンジェームス・エリソン
  • ミゲル・プライアミゲル・プライア

レイは第1レースで、好スタートを切ったカルロス・チェカ(ドゥカティ)とマックス・ビアッジ(アプリリア)とともにトップグループを形成した。一時は、トップ集団が8台まで膨れあがる大混戦となったが、レース中盤には、ビアッジを引き連れてトップ集団を抜け出し一騎打ちの様相となった。そして、終盤になってもペースの落ちないレイがビアッジを引き離し、今季初優勝を達成。オランダ大会2年連続優勝を果たした。2位にビアッジ、3位にチェカという結果だった。

気温も路面温度も高くなった第2レースは、第1レース同様、チェカとビアッジが抜け出した。一方、第1レースでライバルを圧倒したレイは、オープニングラップの混戦にもまれて出遅れる。その後、着実に順位を上げて3番手に浮上したが、遅れを取り戻すために無理をしたことでタイヤを消耗。中盤にはトップの2人の背後に迫るも逆転はできなかった。しかし、2レース連続で表彰台に立ち、総合ランキングでも6位から4位へと順位を上げた。なお、第2レースで優勝したのはチェカ、2位にビアッジという結果だった。

レイのチームメートのルーベン・チャウスは、予選14番手から第1レース8位、第2レース14位という結果だった。今大会は3日間を通じて、路面温度の変化に敏感に反応するタイヤと車体セッティングに苦しんだ。第1レースはオープニングラップ11番手から8位でフィニッシュ。第2レースはオープニングラップ10番手だったが、路面温度の変化でペースを上げられず14位だった。しかし、苦しい状態の中で2レースともにポイントを獲得。チームメートのレイが今季初優勝を達成したことで、次戦への闘志をみなぎらせていた。

スーパースポーツは、開幕から3戦連続フロントローを獲得したサム・ロース(Parkalgar Honda)が、好スタートからトップグループに加わるも転倒し、レースは赤旗中断。再開されたレースでも転倒者が出て2回目の赤旗中断、大荒れのレースとなった。最終的に30台中、完走が18台という厳しい戦いとなった。優勝したのはチャズ・デイビス(ヤマハ)。2位にファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)が入り、今季初の表彰台を獲得した。以下、トップ10に6台のCBR600RR勢が名前を連ねた。中盤までデイビスとトップグループを形成したフローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)は、他者と接触して惜しくも転倒リタイアに終わった。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 優勝/3位) 「伝統あるCastrol Hondaの名前で優勝することができてうれしい。そして誇りを感じている。今大会は、決勝レースに向けてマシンのセットアップに集中してきた。それが報われた感じだ。レース1は、マックスを先に行かせようかどうか悩んだが、最終的にトップに立つことにした。それは正しい判断だった。レース2は、序盤に渋滞につかまってしまい、先頭のライダーたちがどんどん先に行ってしまった。そのため追い上げのレースとなり、追いついたけれど、終盤にタイヤの問題が出てきてしまった。でも、2レースともに表彰台に立てて本当にうれしい。ここまでくるのが大変だったし、すべての人に感謝している。昨年のシーズン終盤のケガからの回復に時間がかかったし、長くて厳しい冬だった。チームは本当にいい仕事をしてくれた。次のレースに必要な自信と勢いを得ることができた。表彰台に戻れてうれしい。そしてチームのためにもっと優勝したい」

ルーベン・チャウス(スーパーバイク 8位/14位) 「チームメートが1位と3位。一方、自分は8位と14位なので、満足することはできない。確かに彼(レイ)は昨年、ここで2レースともに優勝している。ここではすばらしいリズムを持っているし、このサーキットの課題も知り尽くしている。とはいっても、自分はもっとがんばらないといけないと感じた。レース1は、まあまあだった。そして方向性を見つけた。でもレース2は、5周を終えたころには、まるでレース1の終わりのときのようだった。ここはタイヤに厳しく、路面温度の変化にあまりにも敏感だった。次のイタリア・モンツァでは一定の路面温度が続くように願いたい。今回はCBR1000RRをさらに理解することができた。チームはいい仕事をしている。前のライダーたちとの差も縮んできたので次戦が楽しみだ」

ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 2位) 「最初の2戦は、いろいろ問題があったし、転倒などで体調も不十分だった。今回は2位になれて20ポイント獲得できて、とてもうれしい。最後の数周は、リアタイヤに少し問題があったので、少し速度を落としてポジションを守らなければならなかった。まだ部分的に100%の状態ではないが、自分たちにとってはいい週末だった。表彰台に上がれたし、チームのホーム大会でいいレースを見せられてよかった」

ロビン・ハームス(スーパースポーツ 4位) 「またしても表彰台に届かなかった。でもドニントンよりは、その差は縮まった。今日は、立ち上がりで離されるのでブレーキングで無理をしてしまうという悪循環だった。前を走るパークスをパスするのにあと1つか2つのコーナーが必要だった。パフォーマンスには総合的に満足している。ミスもなかった。リズムもよかった。総合ランキングでもHonda勢の中ではトップ。ポイントリーダーともそれほど差はない。次戦は表彰台を目指したい」

ジェームス・エリソン(スーパースポーツ 7位) 「赤旗が出るたびに、幸いなことにセッティングを変えられて、自分の好みの方向に向かった。スタートポジションも上げることができた。レース中盤まではとてもよかった。今大会はフロントに少し問題を抱えていたが、決勝もフロントタイヤは完全に終わっていた。しかし、表彰台に立てるパフォーマンスはあったと思う。だから今回の結果に少しがっかりしている。モンツァでは、必要な状態にマシンを持っていきたい」

決勝

スーパーバイク(レース1)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1ジョナサン・レイHonda2235:46.486
2M.ビアッジアプリリア22+0.739
3C.チェカドゥカティ22+3.572
4M.メランドリヤマハ22+9.508
5M.ファブリッツォスズキ22+9.892
6T.コルサーBMW22+11.120
     
8ルーベン・チャウスHonda22+30.081

スーパーバイク(レース2)

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.チェカドゥカティ2235:38.693
2M.ビアッジアプリリア22+0.524
3ジョナサン・レイHonda22+3.584
4L.キャミアアプリリア22+5.913
5L.ハスラムBMW22+16.916
6E.ラバティヤマハ22+17.375
     
14ルーベン・チャウスHonda22+40.824

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン 周回数 タイム/差
1C.デイビスヤマハ1626:37.029
2ファビアン・フォーレHonda16+7.236
3B.パークスカワサキ16+8.084
4ロビン・ハームスHonda16+8.191
5D.サロンカワサキ16+9.122
6M.ロッコリカワサキ16+9.222
     
7ジェームス・エリソンHonda16+14.616
9ミゲル・プライアHonda16+32.623
10ウラジミール・イワノフHonda16+40.668
11バラージュ・ネメスHonda16+40.727
12イムレ・トースHonda16+41.439
13パウェル・スコペックHonda16+54.039
14バスティン・シェゾーHonda16+56.749
16ロベルト・ムレシャンHonda16+1:03.893
17ジノ・レイHonda16+1:14.746
19ミッチェル・ピロッタHonda16+1:24.870
RTフローリアン・マリーノHonda8+8Laps
RTオンドレイ・ジュゼクHonda1+15Laps
NSサム・ロースHonda0 -
NSアレクサンダー・ルンドHonda0 -
ポイントスタンディング

ライダー(スーパーバイク)

順位 ライダー マシン ポイント
1C.チェカドゥカティ132
2M.ビアッジアプリリア89
3M.メランドリヤマハ85
4ジョナサン・レイHonda79
5L.ハスラムBMW68
6L.キャミアアプリリア50
 
14ルーベン・チャウスHonda26

マニュファクチャラー(スーパーバイク)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ドゥカティ136
2アプリリア106
3ヤマハ97
4Honda79
5BMW74
6スズキ47
7カワサキ43

ライダー(スーパースポーツ)

順位 ライダー マシン ポイント
1L.スカッサヤマハ50
2B.パークスカワサキ47
3C.デイビスヤマハ45
4ロビン・ハームスHonda37
5D.サロンカワサキ34
6ファビアン・フォーレHonda20
 
8ジェームス・エリソンHonda19
9フローリアン・マリーノHonda17
10ジノ・レイHonda16
11サム・ロースHonda16
13アレクサンダー・ルンドHonda13
15ミゲル・プライアHonda12
16バラージュ・ネメスHonda9
18オンドレイ・ジュゼクHonda7
19ウラジミール・イワノフHonda6
21イムレ・トースHonda5
22バスティン・シェゾーHonda5
23パウェル・スコペックHonda3

マニュファクチャラー(スーパースポーツ)

順位 マニュファクチャラー ポイント
1ヤマハ75
2Honda52
3カワサキ47
4トライアンフ8