round 3

April 16 2011, SUPERPOLE
FIM Superbike World Championship Netherland
第3戦 オランダ

5番グリッド獲得のレイ。2年連続Wウインに向けて好位置につける

Castrol Honda World Superbike Teamにとってホーム大会となる第3戦オランダ大会の予選は、この大会で2年連続制覇を狙うジョナサン・レイが5番手。チームメートのルーベン・チャウスが14番手だった。今年は2日間ともに最高気温が16℃までしか上がらなかった。しかし、日差しが強いために路面温度の変化が激しく、タイヤの選択が選手たちを悩ませることになった。

昨年、チームのホーム大会でスーパーバイク初のPPを獲得、決勝でWウインと、すばらしいレースを見せたレイは、今年もチームと、チームを応援する地元ファンの期待に応えて快調にラップを重ねた。

初日は黙々とセットアップに集中した。一度もアタックしなかったレイだが、フリー走行3番手、予選9番手とまずまずのスタートを切った。マシンのセットアップが進んだ2日目は、予選でトップに浮上。上位16台で行われたSP1では、タイヤに問題を抱えて8番手と出遅れた。しかし問題が解消したSP2では、3番手に浮上。上位8台で行われたSP3では僅差の5番手。2年連続PPを逃すも、常にトップタイム争いをする果敢な走りを見せて、2年連続Vへの自信をかいま見せていた。

アッセンは、タイヤに厳しいサーキットとして知られている。今大会はアベレージのよいソフトタイヤで決勝に挑めるようにロングランを何度も行ったが、タイヤのパフォーマンスが落ちる終盤をどう乗りこなすかが課題だった。そのためチームは、ハードタイヤを使うことも視野に入れて、さまざまなセットアップにトライしている。

チームメートのチャウスも、変わりやすい路面コンディションに苦戦した。路面温度が低いときは快調にラップを刻めるのだが、路面温度が上がるとタイヤのグリップに苦悩した。そのため予選は10番手。スーパーポールはSP2進出を果たせず14番グリッドから決勝に挑むことになった。チャウスもソフトタイヤでセッティングを進めているが、レイと同様に、決勝のコンディションを見ながら最終的にタイヤを決めることになりそうだ。

今大会は21台が出場。カルロス・チェカ(ドゥカティ)がPPを獲得した。

  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • ジョナサン・レイジョナサン・レイ
  • アッセン・サーキットアッセン・サーキット
  • ルーベン・チャウスルーベン・チャウス
  • サム・ロースサム・ロース
  • ファビアン・フォーレファビアン・フォーレ
  • フローリアン・マリーノフローリアン・マリーノ

スーパースポーツは、ルーキーながら今季好調な走りを見せるサム・ロース(Parkalgar Honda)が、開幕から3戦連続フロントロー獲得となる2番手。開幕戦オーストラリア大会のケガから復帰のファビアン・フォーレ(Hannspree Ten Kate Honda)が4番手につけて、今季2回目のフロントローを獲得した。以下、フローリアン・マリーノ(Hannspree Ten Kate Honda)は5番手、ロビン・ハームス(Harms Benjan Racing Team)が9番手。トップ10に4台のCBR600RRが名前を連ねた。今大会は32台が出場。30台が決勝に進出する。

コメント

ジョナサン・レイ(スーパーバイク 5番手)「昨日はタイヤと路面温度のコンビネーションに集中した。しかし15周以降のタイヤの持ちがよくなかった。そのため、いろいろなセッティングにトライしていたので、結局、一度もアタックせずに9番手だった。今日はセットアップが進み、特にクラッチの調整が進み、ブレーキングの安定性が増した。今年になって、最もポジティブな一日だったと思う。昨日から課題になっているタイヤの持ちも、いい状態を見つけたが、明日の決勝は、コンディションの変化を見ながら最終的な調整をしたい。スーパーポールでは、SP1でフロントタイヤにちょっと問題を抱えていたので、タイムを出すために、この時点でQFタイヤを1本使ってしまった。SP2はすばらしいアタックで3番手。SP3もタイムを更新して5番手だったが、QFタイヤを1回目に使っていなければと思うと残念だ。昨年はPPを獲得してWウインを達成している。今年は2列目からの決勝になるが、調子はいい。ベストを尽くしたい」

ルーベン・チャウス(スーパーバイク 14番手)「昨日も今日も、路面温度の変化にマシンの挙動がすごく敏感で、ちょっとした違いが大きなタイム差を生んでしまった。今日も午前中の予選はまずまずだったが、気温と路面温度が上がった午後のフリーでは思うように走れなかった。ソフトタイヤではすごくフィーリングがいいのだが、ハードでうまくセッティングが決まらない。今日のスーパーポールは、SP2進出までもう少しだった。開幕戦のオーストラリア、第2戦のドニントンに比べて、タイム差もうんと縮まっている。 14番グリッドだが、フリー、予選の内容がそれほど悪くないので、決勝を楽しみにしている」

サム・ロース(スーパースポーツ 2番手)「フロントローに並べてよかった。PPは取れなかったけれど、僕とスカッサ(ヤマハ)のペースは速いし、3番手以降にアドバンテージを築くことができた。アベレージもとてもよかった。ここはタイヤに厳しいサーキットなので、最後までタイヤを持たせるセッティングと走りが必要になる。昨日の予選はクリアラップが取れなくて4番手だったけれど、昨日も今日も十分にトップを狙える状態だった。この2日間、どのセッションもセットアップを進めることができた。開幕から3戦連続フロントローに並べて、自分でも驚いている」

ファビアン・フォーレ(スーパースポーツ 4番手)「昨日はセッティングの方向を間違えてしまったが、今日はよい状態に戻すことができた。まだ完ぺきとは言えないが、フロントローを獲得できてうれしい。まだいくつかのポイントでタイムをロスしている。タイヤの選択も難しい。明日のウオームアップで最後の調整をしたい。今回は身体の状態もよくなったので、いいレースをしたい」

予選リザルト

スーパーバイク

順位 ライダー マシン タイム
1C.チェカドゥカティ1:35.292
2J.シュムルツドゥカティ1:35.560
3E.ラバティヤマハ1:35.580
4芳賀紀行アプリリア1:35.920
5ジョナサン・レイHonda1:36.138
6M.ビアッジアプリリア1:36.302
    
14ルーベン・チャウスHonda1:36.260

スーパースポーツ

順位 ライダー マシン タイム/差
1L.スカッサヤマハ1:38.008
2サム・ロースHonda+0.281
3B.パークスカワサキ+0.639
4ファビアン・フォーレHonda+0.862
5フローリアン・マリーノHonda+0.937
6C.デイビスヤマハ+0.999
    
9ロビン・ハームスHonda+1.718
11ジノ・レイHonda+1.864
12ジェームス・エリソンHonda+2.145
13アレクサンダー・ルンドHonda+2.273
14ミゲル・プライアHonda+2.581
16ウラジミール・イワノフHonda+2.820
18オンドレイ・ジュゼクHonda+2.927
22パウェル・スコペックHonda+3.403
23イムレ・トースHonda+3.490
24バラージュ・ネメスHonda+3.535
25バスティン・シェゾーHonda+3.673
28ロベルト・ムレシャンHonda+4.906
30ミッチェル・ピロッタHonda+6.574