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インディカー・シリーズ

round 16

SCHEDULE

August 30 2015, RACE GoPro Grand Prix of Sonoma

アメリカソノマ

最終戦ソノマでライアン・ハンターレイが2位フィニッシュ
チャンピオンを目指したグレアム・レイホールはランキング4位に
佐藤琢磨は予選18番手から大幅ポジションアップの8位フィニッシュ

2015年8月30日(日)・決勝  会場:ソノマ・レースウェイ  天候:快晴  気温:27〜28℃

8月の最終日曜日、2015年のインディカー・シリーズは最終戦の決勝レースが開催されました。今年はロードコースでのレースがシーズンの最後を締めくくることとなりました。

  • ライアン・ハンターレイ(#28)ライアン・ハンターレイ(#28)
  • ライアン・ハンターレイライアン・ハンターレイ
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨
  • 佐藤琢磨佐藤琢磨

サンフランシスコの郊外、多くのワイナリーの集まるソノマに作られたサーキットは全長2.385マイルの起伏に富む高速ロードコースです。カリフォルニアならではの晴れ渡った空の下、テクニカルで攻略の難しいコースでシーズンの最後を飾るにふさわしいインディカー・バトルが繰り広げられました。

25台が出場した決勝は、数周でグリップの低下するタイヤが戦いを大変難しいものにしていました。ドライバーはスピードを保ちながらも燃料の消費を抑え、チームは刻々と変化する状況に合わせた作戦を選択するなど、多くの要素が絡むインディカーならではの戦いは、実に見応えのあるものとなっていました。

85周の長丁場で争われたレースで、予選3番手からスタートしたライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)は常にトップグループで戦い、シーズン3勝目を目指していましたが、惜しくも届かずに2位でのゴールとなりました。それでも、2012年のシリーズチャンピオンは、アイオワとポコノの2レースで優勝し、最終戦でもシーズン3度目の表彰台を獲得。年間ランキングをレース前の11位から一気に6位に浮上させました。

ポイントスタンディング2位で最終戦を迎えていたグレアム・レイホール(Rahal Letterman Racing)は、予選6番手でグリッド3列目アウト側という好位置からスタートし、逆転での初チャンピオンを目指しました。シーズン終盤戦に2勝を挙げているレイホールは、ソノマでも安定した走りで粘り強く上位を走り続けていました。しかし、ゴールまで10周を切った77周目に後続に追突されてスピンし、ゴールでの順位は18位となりました。多くのレースで安定感のある戦いぶりを見せたレイホールとチームは、今シーズン実力を大きく伸ばし、16戦で490ポイントを獲得。キャリア自己ベストの年間ランキング4位で2015年シーズンを終えました。

佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は予選18番手で9列目のグリッドから発進し、激しいバトルを戦い抜いて8位でゴールしました。序盤の6周を終えたところで1回目のピットストップを行うなど、作戦面も駆使してポジションアップを目指し、2戦連続で今シーズン4度目となるトップ10フィニッシュを果たしました。佐藤が記録した今シーズンのベストリザルトはデトロイトでの第8戦における2位フィニッシュで、年間ランキングは14位となりました。

また、2014年のインディライツ・チャンピオンで、今シーズンからインディカーに出場を始めたギャビー・シャヴェス(Bryan Herta Autosport)は、フルシーズン出場で、最上位フィニッシュは第8戦デトロイトでの9位、合計2回のトップ10フィニッシュを達成しました。最終戦ソノマで14位となった彼は年間ランキングを15位として、2015年のルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝きました。

コメント

ライアン・ハンターレイ(2位)
「今日の私たちのマシンはとても仕上がりがよく、トラフィックをものともせずに次々とマシンをパスしていくことができました。ところが残念なことに、ゴールを前にした最後のピットストップで装着したタイヤの内圧が間違って高めに設定されていたようで、マシンのバランスが最善ではなくなっていました。そのような状態では前を行くライバルと同等のペースを保つことはできましたが、アタックをすることは叶いませんでした。2位は残念な結果です。しかし、とてもエキサイティングなレースを戦うことができていましたから、満足のいく一日になっていたと思います」

佐藤琢磨(8位)
「早いタイミングで行った最初のピットストップは成功しましたが、フルコースコーションが出て、グリーンフラッグが振られた後に6周でピットインしなくてはならないときもありました。作戦のすべてがうまくいったわけではありませんでしたが、ハードに戦い抜いて8位でゴールできました。決勝用のセッティングを施したマシンは今週末で一番よくなっていましたが、優勝できるだけのスピードを持っていませんでした。それでも全力で戦って8位フィニッシュができたのは、私たちのチームが力をつけてきていることの証明だと思います。今シーズンも大きな力を発揮してくれたクルーたちに深く感謝します」

グレアム・レイホール(18位)
「スタートからマシンのハンドリングがよくなかったため、苦しい戦いとなっていました。それでもチームががんばってくれたおかげで、私はトップグループで戦い続けることができました。最終的に今日のレースは厳しい結果に終わりましたが、私たちのチームは一年を通して本当にすばらしい力を見せ続けていました。Hondaも底力を発揮し、私たちはHondaチームの先頭を切ってチャンピオン争いを行えました。私たちは大きな自信を手に入れました。1台体制の小さなチームですが、強大なチームを相手に戦ってチャンピオンシップで4位となったのです。そのことを大きな誇りに感じます」

アート・セントシアー|HPD 社長
「シーズン序盤の厳しかった状況を考えれば、私たちのスタッフ、そしてチームが見せた対応や、戦いぶりは感激に値するものとなっていました。シーズン終盤の4戦で3勝を挙げたことは、私たちに2016年シーズンに向けた勢いを与えることでしょう。今シーズンはさまざまな挑戦が必要でした。それはマシンの性能に関するものだけではなかったと思います。インディアナポリスではジェームズ・ヒンチクリフが大きな負傷をし、先週には不幸な事故によってジャスティン・ウィルソンを失いました。私たちの思いはウィルソンの家族とともにあり、Hondaファミリー全員はウィルソンのすばらしさを永遠に記憶に留めると同時に、これからもレースでの優勝、そしてチャンピオンシップ獲得を目指してがんばっていきます」

決勝リザルト

順位 No. ドライバー エンジン 周回数 タイム/差
19S.ディクソンシボレー852:09'14.2620
228ライアン・ハンターレイHonda85+6.1115
383C.キンボールシボレー85+7.1279
410T.カナーンシボレー85+8.9030
55ライアン・ブリスコーHonda85+10.0749
62J.P.モントーヤシボレー85+11.2548
71W.パワーシボレー85+12.4877
814佐藤琢磨Honda85+16.0888
918ロドルフォ・ゴンザレスHonda85+20.8011
1077ミハイル・アレシンHonda85+22.5749
 
1127マルコ・アンドレッティHonda85+23.6709
1225オリオール・セルビアHonda85+24.4514
1498ギャビー・シャヴェスHonda85+25.5357
1815グレアム・レイホールHonda85+36.4838
1941ジャック・ホークスワースHonda85+38.9404
2226カルロス・ムニョスHonda84+1Laps
2319トリスタン・ボーティエHonda82+3Laps
257ジェイムス・ジェイクスHonda63+22Laps

ポイントスタンディング

ドライバー
順位 No. ドライバー エンジン 総合ポイント
19S.ディクソンシボレー556
22J.P.モントーヤシボレー556
31W.パワーシボレー493
415グレアム・レイホールHonda490
53H.カストロネベスシボレー453
628ライアン・ハンターレイHonda436
767J.ニューガーデンシボレー431
810T.カナーンシボレー431
927マルコ・アンドレッティHonda429
1011S.ブルデーシボレー406
 
1326カルロス・ムニョスHonda349
1414佐藤琢磨Honda323
1598ギャビー・シャヴェスHonda281
167ジェイムス・ジェイクスHonda257
1741ジャック・ホークスワースHonda256
185ライアン・ブリスコーHonda205
2219トリスタン・ボーティエHonda172
235ジェームズ・ヒンチクリフHonda129
2425ジャスティン・ウィルソンHonda108
2618ロドルフォ・ゴンザレスHonda94
2818コナー・デイリーHonda81
2918ピッパ・マンHonda76
3025シモーナ・デ・シルベストロHonda66
3232オリオール・セルビアHonda46
3419フランチェスコ・ドラコーネHonda38
3618カルロス・ウエルタスHonda31
3748アレックス・タグリアーニHonda27
3819ジェームス・デイビソンHonda10