みなさん、こんにちは。今シーズン、ナカジマ・レーシングからフォーミュラ・ニッポン(以下FN)とSUPER GTに参戦している武藤英紀です。先週の日曜日にスポーツランドSUGOで行われたFN第7戦の結果を報告します。 スポーツランドSUGOでFNが開催されるのは年に1回きり。合同テストもなかったので、金曜日の公式合同テストが(FNのマシンでは)初走行となりました。 昨年までのF3では、思ったような走りができなかったのですが、今年の7月のSUPER GTではいい走りができ、そのイメージを持ったままサーキット入りできました。金曜のテストでは、タイム的にもまずまず。何よりもいい流れで予選に臨めることになりました。
<予選> 土曜日の公式予選、午前中に行われた1回目のセッションはドライコンディションでした。予選で使うニュータイヤは4セットあって、チームでは午前と午後に、それぞれ2セットずつ使う作戦でした。 まずは1セット目のタイヤでアタックしましたが、1分11秒台。少しクールダウンさせたあと、2回目のアタックで1分10秒台に入れ、この時点では4番手と滑り出しは上々でした。ピットに戻ってマシンのセッティングを変更して、ピットアウトしようとしたらアクシデントがあって赤旗中断となりました。 セッション再開後に、一度ユーズドタイヤでチェック走行したあと、2セット目のニュータイヤでアタックしました。最初のアタックでは10秒5を切ることができませんでしたが、最後のアタックで1分10秒495をマーク。10番手で1回目のセッションを終えました。10番手というポジションにも、チームメイトのロイック(デュバル選手)にコンマ4秒以上も遅れたタイムにも納得できません。
午後のセッションではもっともっとタイムを詰めていこうと思っていましたが、その午後のセッションは雨になってしまいました。午前中のタイムでグリッドが決まったのですが、エンジンを載せ替えて10グリッド降格するマシンがあり、決勝は9番手グリッドからスタートすることになりました。
<決勝> 日曜日に行われた決勝は、レインタイヤでスタートし、途中ルーティンのピットインでスリックタイヤに交換、コースが次第にドライコンディションに変わっていく、難しい展開になりました。
ウエットコンディションのスタートでは、落ち着いてポジションキープ。スタート直後のアクシデントもなく、数周するうちにポジションが安定してきました。その後、速いマシンに抜かれたこともあり、10番手前後で序盤戦を終えることになりました。 コースは次第に乾いてきて、いつピットインしてタイヤを替えるのがベストなのか、コースを観察しながら走っていましたが、レインタイヤではなかなかペースを上げることができません。そこで、少し早めにピットインすることにしました。 ガソリンを補給し、スリックタイヤに交換してピットアウト。最初、タイヤが温まるまではうまくグリップしてくれませんでしたが、コースが少しずつ乾いていったことと、タイヤが完全に温まったことで、次第にペースを上げていくことができ、トップグループと同じようなペースで周回できたのです。でも、ここで大きなミスをしてしまいました。
コースアウトしたマシンがあり、黄旗が振られている箇所があったのですが、アクシデントのポイントを過ぎたところで遅いマシンをパスしてしまったのです。追い越しが可能になるのは、クリーンフラッグが振られているポストを過ぎてから。こんな初歩的な勘違いから2度もミスを繰り返してしまい、ペナルティを科せられてしまいました。 オフィシャルからペナルティストップを知らせるボードが出ていたのを確認してピットロードに向かったのですが、ペナルティエリアにマシンを止めると、目の前のボードに「40」という数字が示されました。何と、40秒のストップだったのです。ピットロードの制限速度を考えると約1周分のタイムロス。レースに復帰したときには12番手まで後退していました。 それでも、マシンはとても乗り易く、面白いようにペースが上がります。1分14秒台から13秒台、そして12秒台までペースアップ。最終ラップには、このレースのファステストラップとなる1分12秒418をマーク、10位でチェッカーを受けました。
走りはじめから、いい流れで決勝まで来た今回ですが、自分のミスで下位に甘んじることになり、チームには申し訳なかったと思っています。でも、ドライコンディションでは今回のセットが大正解だったようで、とても乗りやすいマシンに仕上がっていました。10位でノーポイント……。去年走っていたF3ではベストラップには1ポイントが与えられていたので残念でしたが、ベストラップをマークでき、少し自信につながりました。 また、流れとしても次回につながるレースになったと思います。次回、10月のもてぎ戦(決勝は10月22日)では、走りはじめから速さを発揮できるよう、がんばります。これからも応援してください。 |