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武藤英紀 第6戦 富士スピードウェイ
 

 みなさん、こんにちは。今シーズン、ナカジマ・レーシングからフォーミュラ・ニッポン(以下FN)とSUPER GTに参戦している武藤英紀です。先週の日曜日に富士スピードウェイで行われたFNシリーズ第6戦の結果を報告します。

 富士スピードウェイでは今シーズン、開幕戦が行われていますが、このときは決勝が豪雨のためにセーフティカーに先導されたペースラップ数周でチェッカーとなり、事実上予選結果で決勝の順位が決定しています。自分にとってはFNのデビュー戦で、ドライの予選ではうまくマシンをコンディションに合わせ切れずに、決勝でもそのまま下位に甘んじていたので、今回こそは、と気合いの入った1戦になりました。ところが金曜日の公式合同テストから、調子はあまりよくありませんでした。でもドライの1回目、ウエットからハーフウエットとコンディションが目まぐるしく変わっていった2回目、と流れは悪くなかったので、公式予選に向けてモチベーションを高めていきました。

<予選>
 公式予選が行われた土曜日は、青空が広がる好天でした。1回目のセッションは午前10時から45分間。開始から10分ほどしてコースイン。最初の計測ラップで1分31秒032と金曜日の自己ベストを更新。その後30秒675まで詰めることができました。でも、2セットのニュータイヤでは、このタイムを更新できず、何と22番手まで後退してしまいました。エンジニアの田坂さんと相談して、午後のセッションでは別なセットをトライすることにしました。
 そして午後2時から行われた2回目のセッションでは、最初はマシンチェックも兼ねてユーズドタイヤで走ったのですが、そこで1分29秒台に入れることができました。クルマはいい方向に向かっていたようで、少し安心しました。でも、ニュータイヤに履き替えても29秒209までしかタイムアップできません。その後、セクター3で自己ベストを更新しましたが、わずかのタイミングの差で、その周にチェッカーが振られて予選終了。結局、1分29秒209で予選17番手に止まってしまいました。ディレクターの藤井さんは、「コンマ2秒くらいはアップしていたかも」と言ってくれましたが、それでもトップとのタイム差はコンマ8秒もあり、まだまだです。でも、チームが一生懸命やってくれるので、後は自分が、それに応えられるようがんばるだけと、自分自身にハッパをかけながら、決勝に向けて気持ちを切り替えました。

<決勝>
 決勝が行われた日曜日は、朝のうちは曇り空でしたが、お昼休みに行われたピットウォークの後半から雨が降り始め、スタートはウエットコンディションで迎えることになりました。今回はノーピットで走り切る作戦でしたが、スタートの時点ですでに雨は止んでおり、田坂さんや藤井さん、中嶋さんと相談し、コースも乾いていくだろうと予想してスリックタイヤでスタートすることになりました。スタートからしばらくは厳しいかもしれませんが、レインタイヤでスタートして、途中でピットインしてスリックに交換するよりは、結果的に速くなるだろう、と分析したからです。
 スタートから数周は、スピンしないよう慎重に走っていきました。でも意外と、濡れた路面でもスリックタイヤがグリップするのです。コースもどんどん乾いていきペースを上げていくことができました。
 特にレース中盤になるとトップグループと同じペースで走ることができ、ファステストラップの更新合戦にも何度か参加することができました。その一方で、ミスでタイムダウンした周も何度かあって、なかなかベスト10圏内には進出できません。だから、速く走れて自信がついたことよりも、ミスしたことの印象が強く、自分でもまだまだだなぁ、というのが実感です。結局、トップから1周遅れの16位でレースを終えることになりました。

 今回のレースでも、なかなかマシンをうまくセットアップできませんでした。クルマを思ったようにセットアップするのは簡単じゃないと、実感しました。でも、決勝では、ミスもありましたが、まずまずの速さを発揮できました。決勝の状態は悪くなかったので、次回からは、いい状態からスタートして、金曜日の走り始めから好タイムで走ることができるよう、そして予選から上位に食い込めるようがんばります。
 今週末は、レースはお休みですがオートポリスでSUPER GTの合同テストがあり、来週末にはもてぎでSUPER GTの第7戦。再来週末にはFNの菅生ラウンドと、毎週のようにレースが続きます。これからも応援してください。

 
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