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武藤英紀 第1戦 富士スピードウェイ
 

 みなさん、こんにちは。今シーズン、ナカジマ・レーシングからフォーミュラ・ニッポン(以下FN)とSUPER GTに参戦することになった武藤英紀です。今年は、このサイトで僕のFNのレース結果を報告します。

 僕は去年まで全日本F3選手権(以下F3)で走っていました。2シーズン目を終えた時に、中嶋監督から声をかけてもらい、昨年末に鈴鹿でルーキーテストに参加することができ、今年、念願が叶ってFNにステップアップできました。
 開幕前にはエンジンテストや全チームが勢ぞろいする公式合同テストもあり、もてぎや鈴鹿、富士でFNマシンをドライブしましたが、僕自身にとってもずいぶん良いトレーニングになりました。

 そしていよいよデビュー戦を迎えることになりました。'06年FNの開幕戦は富士スピードウェイが舞台。FNが開催されるサーキットの中で、鈴鹿やもてぎはフォーミュラドリームで走り込んだこともあって、僕にとってはホームコース。菅生も2シーズン戦ったF3で走り込んでいますが、富士だけは去年が初体験で、タイムがなかなか出せず苦労したサーキットでした。今年3月のテストでは、トラブルもあったけど、まずまずのタイムをマークしていました。
 

<予選>
 ところが、金曜日の公式合同テストは思っても見なかった展開になりました。
 1回目のセッションは赤旗でリズムがつかみきれず、午後も期待したほどにはタイムを詰めることができませんでした。走行後は、エンジニアの田坂泰啓さんとマシンのセットを相談しました。
 公式予選に向け、新たなセッティングをトライすることになりました。でも、土曜日の公式予選でも思い切って攻める走りができません。トラブルもあり、結局20位で予選終了。
 それにしても、やはりFNは凄いです。去年走っていたF3でも上位陣はタイム差が少なかったのですが、今年のFNは、何とポールから予選17番手までがタイム差1秒以内。僕は午前中のタイムで、トップから1.2秒遅れ。20番グリッドからのスタートは、これまで経験したことがないようなポジションですが、決勝までには気持ちを切り替えていました。

<決勝>
 日曜朝のフリー走行はウエットコンディション。マシンのフィーリングは上々。フルタンクで走って、そこそこのタイムもマークでき、午後の決勝レースに向けて、ヤル気が充満。お昼休みにはピットウォークが行われました。
 F3の時もピットウォークはありましたが、やはり国内トップカテゴリーのFN、そしてナカジマ・レーシングということで、これまで経験したことのないほど大勢のファンの人たちが来てくれました。皆の応援で随分と元気をもらい、一層気合を高めていきました。
 でも、その決勝レースですが、なかなかスタート進行に入りません。直前に行われたF3レースが、霧と雨の関係でステートディレイが繰り返され、FNのスタート進行は1時間近く遅れて始まりました。でも雨足は強いままで、結局セーフティカーに先導されるローリングスタートでレースが始まりました。

 走り始めてみると、確かに雨粒も大きく、またコースには何カ所も水溜まりが出来ていて、ローリングと言っても全く気を抜くことが出来ない状況でした。それでも2周、3周と走っていく内にコースコンディションを頭の中にたたき込み、セーフティカーがコースから離れる瞬間に向け、気持ちが少しずつ高まっていきました。ところが、そんな矢先の4周目に赤旗でレース中断。
 気分的には『何で赤旗なの?』って感じでしたが、マシンをホームストレートに停め、一旦ピットに戻ってきました。しばらく待たされたあと、しばらくして再スタートが切られることになったんですが、今度は、『これで再開できるの?』って感じで、雨足も水溜まりもずいぶん酷くなっていました。案の定、1周あまり走ったところで再度の赤旗です。
 またもピットに戻る時には『もうこれで再開はないな』という気持ちになっていましたが、それでもどうなるか分からず、ピットの中で集中力だけは途切れないようにしました。結局、最初の4周(正式結果としては2周分)でレースは終了。何とか追い上げたかったのですが、ローリングラップでは19位という成績でした。

 思わぬ展開になったデビュー戦ですが、素早く気持ちを切り替えます。次の週末(4月8〜9日)には岡山国際サーキットでSUPER GTの第2戦、さらにその次の週末(4月15〜16日)には鈴鹿サーキットでFNの第2戦が行われます。3週連続のはじめのレースだったし、僕自身、FNのデビュー戦だっただけに、ちゃんと走って戦いたかったので、残念な気持ちでいっぱいですが、落ち込んでいる暇はありません。SUPER GTで上位を狙い、それをはずみにして、真のFNデビュー戦となる鈴鹿では、上位入賞を狙います。
 次回は好結果を報告したいと思っています。応援よろしくお願いします。

 
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