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伊沢拓也 第9戦、第10戦 鈴鹿サーキット
 
写真提供:ARTA Project

 みなさんこんにちは、伊沢拓也です。
 7月8、9日に鈴鹿サーキットで全日本F3選手権の第9、10戦が行われたので報告します。

 レースウイークは天気予報では雨の可能性が高かったのですが、結果的に今シーズン初めて完全なドライコンディションでのレースをすることになりました。
  金曜日に行われた練習走行ではトップタイムを出すことができ、迎えた第9戦は2位、そして第10戦では優勝できました。

<予選>
 今大会はとても気温が高く、いつものように何周もアタックできる状態ではなかったので、ひとつのミスもできない予選となりました。
 予選の1回目は、まずまずのアタックができましたが、小さなミスもありトップから0.2秒差の2番手となりました。

 2回目は、1回目のタイムを更新することはできましたが、トップとの差は0.5秒に開いてしまいました。順位は2番手でしたが、タイム差が開いてしまったので、悔しい結果となってしまいました。

写真提供:ARTA Project

<決勝>
 第9戦では、スタートで前に出ることを狙っていたのですが、少し気合いが入り過ぎてホイールスピンを多くさせてしまいました。それでも1コーナーまでに前車の横に並ぶことはできましたが完全に前には出られず、接触は避けたかったので、引く形となってしまいました。その際にスピードが落ちてしまい、3番手までに順位を下げてしまいました。
 ストレートスピードは自信があったので、焦らずうまくスリップに入ることだけを考えて走りました。そして2周目のストレートでうまく2番手のスリップに入り、1コーナーのアウトからオーバーテイクできました。
  その後はトップの選手を追いかけたのですが、徐々に離されてしまい結局2位でゴールとなりました。今までスタートには自信はあったのですが、やはりトップに立ちたいという気持ちが出てしまい、ミスしてしまったことが2位という結果になってしまったと思います。

 第10戦では前日の反省を活かし、あまりスタートで前に出ることを考えないようにしました。トップの選手がエンジンストールしたので、トップに出られましたが、自分自身も今までで一番良いスタートが切れたと思います。
 最初の2、3周はあまり2番手の選手を離せませんでしたが、車の状態はすごく良く、抜かれることはないと思っていたので、落ち着いて走りました。
 レースが進むにつれて2番手の選手との距離も離れていき、レースが折り返すあたりには3秒近くの差まで開くことができました。
 しかし、レース後半になるとコースの西側から雨が降り始め、残り4周くらいになった頃にはコース全体が雨で滑りやすい状態になりました。
 自分自身、今までにこういうコンディションで何度もミスしているので、コースアウトだけはしないように心がけて走りました。自分の中ではかなりペースを落としているつもりでしたが、車のセッティングが完璧だったので、逆に2番手との差は開いていきました。
 最後まで気が抜けない状況ではありましたが、大きなミスをすることなく最後まで走りきり、今シーズン2勝目を飾ることができました。

 今回は常にトップ争いができて、今までで一番うまくいったレースウイークだったと思います。本当に良い車を用意してくれた、戸田レーシングやチーム関係者の方々にはとても感謝しています。
  しかし、自分自身コンディションが変化した時のドライビングの幅やセッティング能力など、まだまだ改善していかなければならない部分がたくさんあるので、これからも初心を忘れずに頑張っていきたいと思います。

 次回は九州のオートポリスで行われます。このコースはF3初開催ということもあり、各チームデータがないコースなので、スタッフと力を合わせて良い結果が残せるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします。

 
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