国内フォーミュラ Honda Racing
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伊沢拓也 第1戦、第2戦 富士スピードウェイ
 

 はじめまして、伊沢拓也です。僕は2003年にフォーミュラ・ルノー ドイツシリーズに出場し、2004年からはこの全日本F3選手権(以下F3)に出場することを一つの目標として、フォーミュラドリームに参戦してきました。
 そして今年はHonda TODA RACINGからF3に出場します。今までサポートして下さった方々に何とか結果でお返ししたい、という気持ちでシーズンオフのテストを重ね、調子もどんどん良くなり、レースウイークを迎えました。

<フリー走行>
 前回の合同テストでいくつかの課題があったので、このフリー走行でなんとかその課題をクリアできるように周回を重ねていきました。午前中は路面コンディションがあまり良くなかったこともあり、思ったよりタイムを伸ばすことが出来ませんでした。午後になると路面も良くなり車のバランスも徐々に良くなっていきました。課題にしていたドライビングも良くなり、最後には自己ベストのタイムを出し、4番手でフリー走行を終える事ができました。

<予選>
 予選第1回目は、前日のフリー走行から、トップとのタイム差を縮めるために少しセッティングを変更して臨みました。初めての予選で前日のタイムも良かったことから、気合いが入り過ぎてしまい、1周をうまくまとめることができませんでした。そのため、前日のタイムにも及ばず8番手。
 予選第2回目は落ち着くことを自分に言い聞かせて走行を開始しました。アタックを開始して、2周目にはフリー走行と同じくらいのタイムを出せました。その後はスリップを使ってタイムアップを試みましたが、その後はタイムを縮められず、5番手で予選を終えました。

<決勝>
 第1戦は、F3デビューレースということもあり、完走することを最低目標とはしていましたが、チャンスがあればどんどん前を狙っていこうと思ってレースに臨みました。まずはスタートに成功し、1コーナーまでに2台程オーバーテイクできました。
 しかし1コーナーの立ち上がりでアウトに押し出されてしまい、1周目は7番手で終えることになりました。序盤のタイヤが冷えている状態では自信があり、車の状態も良かったので、どんどん攻めていきました。2周目の1コーナーでアウトから並びかけましたが、ブレーキングで止まりきれず、一気に10番手まで順位を落としてしまいました。レース序盤の良い状態の時にミスが多く、なかなか順位を上げることができませんでした。
 終盤になっても、前には追いついても抜けない状態が続きましたが、前で接触などもあり、なんとか8番手まで順位を戻しレースを終えることになりました。
 最低目標である完走は果たしましたが、ミスをしなければ5番手くらいのポジションは狙える位置にはいたと思うので、反省すべき点はたくさんありました。

 第2戦はレインコンディションとなりました。テストではレインコンディションで調子が良かったので、エンジニアとも話し合って、このレースは勝ちを狙いました。
 強い雨と霧でレース進行が遅れ、周回数が21周から16周に減らされ、ローリングスタートでレースが行われる事になりました。走り始めると思っていた以上に路面に雨が溜まっていることがわかりました。ストレートや各コーナーで車体が水の上に浮いてしまうような状態になってしまい、まったくペースを上げることができませんでした。
 順位は徐々に落ちていきましたが、レースは荒れると思っていたので最後まで走りきればチャンスは必ず来ると思っていました。しかし10周目に100Rでオーバーランしてしまい、コースには無事復帰出来たものの、かなり距離が離れた後方車両にヘアピンでリアタイアに追突され、マシンにダメージを負ってリタイアとなってしまいました。このレースでも1つのミスでレースを失ってしまったので、チームには申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 これまでチーム関係者の方々のおかげで、テストで良い調子を保ったまま、初めてのF3のレースウイークを迎えました。しかし思ったような結果を残すことが出来ず、悔いの残るレースウイークになってしまいました。
 次回はテストでトップタイムを出せた鈴鹿サーキットです。気持ちを切り替えて、今回の反省点をきちんと理解すれば良い結果は出せると思いますので、応援よろしくお願いします。

 
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