ROUND08

アゼルバイジャンアゼルバイジャン バクー市街地サーキット 2017.06.23(金)

2017 AZERBAIJAN GRAND PRIX - 1日目フリー走行

2017 AZERBAIJAN GRAND PRIX - 1日目フリー走行

「パワーの向上については一定の進歩」

初開催となるアゼルバイジャンGP(昨年は「ヨーロッパGP」という名前で開催)に向けた1日目のフリー走行は、予想通り忙しい一日となりました。コースオフするマシンが続出し、イエローフラッグが何度も出される中、レッドフラッグによるセッション中断も2回ありました。

ストフェル・バンドーンは、エスケープロードに数回コースオフしたものの、マシンに損傷はなく、FP2の序盤には1分46.174秒のタイムを記録。17番手で本日のセッションを終了しました。

一方のフェルナンド・アロンソは、FP2ではすぐにスピードに乗ったものの、走行プランをすべて消化することができませんでした。ギアボックスの不具合とみられる問題によって、白煙を出しながら16コーナーの内側でマシンを止め、セッション半ばで走行を終える結果となりました。それでも、アロンソは1分45.515秒のベストタイムで12番手となりました。

コメント

フェルナンド・アロンソ

MCL32-03
FP1 1分47.551秒(トップとの差 +3.141秒) 20周 17番手
FP2 1分45.515秒(トップとの差 +2.153秒) 15周 12番手

フェルナンド・アロンソ 「FP1とFP2では、テストをいくつか実施するとともに、それぞれのダウンフォースレベルでの走行や明日に向けた有効な情報収集を行いました。タイヤの評価と燃料を多く積んだ際の走行については、ストフェルが実施してくれたので、その両方が戦略に関する我々の決断に役立つでしょう。

今日は難しい路面状態でした。プライムタイヤとバックアップタイヤを装着している際には、ロングストレートで少し熱を失うので、その後ブレーキを踏むと、タイヤが突然ロックアップして曲がれなくなってしまいます。今日はコースオフするマシンが何台もいましたが、金曜日はみんな限界を探ろうとしているためです。明日コースオフするマシンは今日よりは少ないでしょうし、日曜日にはさらにその数が減ると思います。

FP2の最後の30分は走行できなかったので、残りの走行プログラムを消化するためにも、明日は燃料を多く積んだ状態での走行を行う必要があると思います。

いずれにしても、決勝ではグリッド後方からのスタートになるので、明日の予選ではスムーズに物事を進めるつもりです」

ストフェル・バンドーン

MCL32-03
FP1 1分47.446秒(トップとの差 +3.036秒) 22周 15番手
FP2 1分46.174秒(トップとの差 +2.812秒) 28周 17番手

ストフェル・バンドーン「レースでグリッド降格ペナルティーを受けることが分かっていたので、今日はロングランのペースに焦点を当てることにしました。

FP1では、すぐにコースについて理解することができましたし、明日は今日よりもさらに少しレベルアップできると考えています。ここではマシンに対してかなりポジティブな感触を持つことが出来ました。市街地サーキットで走行する際には自信を持って走れるようにする必要があるので、その点はよかったです。また、事前にシミュレーターを使って準備したことで、その効果がかなりでていたと思います。ブレーキを踏むタイミングについては、すぐにいい感触をつかむことができました。いい準備ができた結果だったと感じています。

ここでもタイヤをうまく機能させるのが、かなり難しい状況です。タイヤをロックアップさせるドライバーが多くいましたし、みんなタイヤを温めるのに苦労しているようです。特にブレーキングゾーンでは難しく感じます。これは、ロングストレートでタイヤの温度が下がったあと、コーナー進入時に急ブレーキをかけるためです。安定していいラップタイムを刻むのは容易ではありません」

THE MANAGEMENT

エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
エリック・ブーリエ「今回は、チーム全員にとって困難な週末になることは分かっていました。

今週末は、フェルナンドのマシンに対して、PU(パワーユニット)の小規模なアップグレードを行いましたが、残念ながら、FP2でギアボックスが破損しました。すでにかなりの走行距離を走った、金曜日用のPUでしたが、少し進歩していることが確認できたのはよかったです。

決勝では両ドライバーがグリッド降格ペナルティーを受けるため、グリッド最後尾またはピットレーンからのスタートになりますが、今週末の時間を最大限に活かすためにも、いつもとは少し違うことをする必要があると考えていました。

そこで、今日のフリー走行はテストのようなものだと考え、通常の金曜日とは異なる走行プログラムを実施することにしました。もちろん、それは今回のグランプリはあきらめるという意味ではありません。我々はどんな状況にあっても、ファンの皆さん、自分たちのパートナー、そしてウォーキング、さくら、ミルトンキーンズで懸命に仕事をするメンバー全員のためにレースに臨まなければなりません。

ただ、いつもとは違うやり方で仕事をすることによって、今までよりも改善できる点があるのかどうか、また今後のためになにか学ぶことができるのかどうかを確認しようと思っています」

長谷川 祐介 (株)本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
長谷川 祐介 「今日のセッションでは、フェルナンド側のPUにアップデートを持ち込みました。

FP1から順調に走行を重ね、アップデートの効果もデータ上では確認できていました。

ベストな状況でタイム計測を行う前に、FP2終盤でマシンを止めることになったのは残念でしたが、新スペックのPU投入により、パワーの向上については一定の進歩を見ることができましたし、セッションを通じて大きな問題なく走ることもできました。全体としては前向きに捉えており、一歩前進できたのではないかと思っています。

ストフェルについてはほかのカテゴリーでのレースも含めて、このサーキットで走行するのは初めてでしたが、予定していたプログラムをほぼ走りきり、順調にセッティングを進めてくれました。

長い直線を持つパワーサーキットですので、明日の予選は難しいものになると予想していますが、引き続きチーム一丸となり全力で臨みたいと思います」

リザルト

フリー走行1

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
133マックス・フェルスタッペン Red Bull1'44.410
23ダニエル・リカルド Red Bull+0.470
35セバスチャン・ベッテル Ferrari+0.557
411セルジオ・ペレス Force India+0.988
544ルイス・ハミルトン Mercedes+1.087
677バルテッリ・ボッタス Mercedes+1.327
731エステバン・オコン Force India+1.342
819フェリペ・マッサ Williams+1.558
97キミ・ライコネン Ferrari+1.590
1026ダニール・クビアト Toro Rosso+2.207
1118ランス・ストロール Williams+2.239
1220ケビン・マグヌッセン Haas+2.311
138ロマン・グロージャン Haas+2.427
1427ニコ・ヒュルケンベルグ Renault+2.807
152ストフェル・バンドーン McLaren-Honda+3.036
1655カルロス・サインツ Toro Rosso+3.091
1714フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda+3.141
1830ジョリオン・パーマー Renault+4.115
1994パスカル・ウェーレイン Sauber+4.638
209マーカス・エリクソン Sauber+5.527

フリー走行2

順位 No. ドライバー チーム タイム/差
133マックス・フェルスタッペン Red Bull1'43.362
277バルテッリ・ボッタス Mercedes+0.100
33ダニエル・リカルド Red Bull+0.111
47キミ・ライコネン Ferrari+0.127
55セバスチャン・ベッテル Ferrari+0.253
618ランス・ストロール Williams+0.751
711セルジオ・ペレス Force India+0.944
826ダニール・クビアト Toro Rosso+0.959
931エステバン・オコン Force India+1.122
1044ルイス・ハミルトン Mercedes+1.163
1119フェリペ・マッサ Williams+1.247
1214フェルナンド・アロンソ McLaren-Honda+2.153
1355カルロス・サインツ Toro Rosso+2.371
1420ケビン・マグヌッセン Haas+2.469
1527ニコ・ヒュルケンベルグ Renault+2.641
1630ジョリオン・パーマー Renault+2.699
172ストフェル・バンドーン McLaren-Honda+2.812
1894パスカル・ウェーレイン Sauber+3.788
199マーカス・エリクソン Sauber+3.985
208ロマン・グロージャン Haas+4.360

フォトギャラリー

フェルナンド・アロンソ

フェルナンド・アロンソ

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ストフェル・バンドーン

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