S660 Hondaファン賞
走る喜び、持つ喜び

走る喜び、持つ喜び

S660 α
やんちゃな高齢者
60代/男性/埼玉県 2016年5月22日投稿

クローズしているオープンカーって意外と多いですよね。いい陽気なのにやはり風の巻込みが強過ぎるからでしょうか。
その点、タルガトップ式のS660はサイドウインドを上げておけば速度域によってはオープンしている事を忘れる程、舞い込む風は優しくて上品。
ロールトップの着脱も慣れてしまえば2〜3分で完了してしまうので、郊外に出たらオープン、自宅に戻る前にクローズ、とオープンドライブをより身近なものにしてくれる。S660のオープンは単なるイミテーションでは無い、使えるオープンなのだ。

奥多摩の峠、勿論CVTはSPORTモード!タイトコーナーを1速に落として豪快に立ち上がれば、Hondaレッドに照射されたタコメーターの針は弾けんばかり。
“あぁっ…まっ、まだ新車なんだし、そっそんな高回転まで引っ張ちゃイヤっ”
オトーサンの悲鳴をS660のエキゾーストノートでかき消すかの様に、妻は2速にシフトアップした後も更に加速を続ける。
4000回転あたりからの“クォ〜ン”という精緻極まる美しいメカニカルサウンドを聴けば、このS07A型ターボエンジンが、レース場で“時計の様に精巧な造り”と世界中の技術者たちを震撼させたあのHonda製である事を隠しきれない。
Hondaのマエストロが奏でるS660ミュージカルの開演ベルが華やかに鳴り響く。このコンサートの指定席はたったの2名!なんという贅沢な…。
性能曲線図によると全開時2500回転あたりからほぼ最大トルクを発揮するS07A型ターボエンジンはトルクバンドを求めてのマメなシフトチェンジを要求しない懐の広さ。“ねえ、トルクバンドって何の事?”って聞いてくる妻の様に腕自慢の走り屋でなくても安全に速く走れてしまう。高性能なCVTと合わせれば、たちまち気分はバトンかアロンソか。
S660でお出掛けするなんてそりゃあもう楽しいのなんのって、顔がほころびっぱなし。元に戻らずニヤけた顔になったままって事もあります。S660のオーナー様におかれましては、時々は御自身のニヤけ具合を確認する事をオススメします。
楽しい楽しいS660のドライブから帰った後は、やってますか?
うがい、手洗い、お顔のチェック!!

ターボエンジンが後輪へ強靭なトランクションを与え乍ら息の長い加速が続く時、ミッドシップレイアウトによる絶妙な重心位置を全身でハッキリと感じ取った時のえもいえぬ快感。ミッドシップを感じた時、本物の人車一体感を得る事が出来る。それはS660を駆る者の喜びでありオーナーだけに許された特権だ。
S660はガチガチに走るだけの能無し野郎ではない。CVTをノーマルモードで流れに乗って走れば、オープンルーフからのマイルドな風は優雅に二人を包む大人の時間。夕闇せまる街路灯にプレミアムビーチブルー・パールの美しいボディラインが妖しく映える。
“枠を超えろ”、軽自動車の枠を遥かに超えた造り込みの良いインテリア、見た目からは想像もつかない出来の良いシート。高価なブランドのシートに取替える考えは全く消え失せた。なんて経済的なんだ。
ゆっくり走っても地を這う様に低い視界とオープンルーフ、タイトなコックピットがスポーツカーらしさを感じさせワクワク、ドキドキ感は止まらない、心拍数もひたすら上昇!…まるで初めてのデートの様に…。
“S660はビートの後継車ではありません、全てが新しく設計、開発された新世代オープンスポーツです。”と言うビートに回帰しなかったS660開発陣の言葉がS660の成功の全てを物語っている。
古いモデルを古い技術で焼き直した様なものは発表時、既に古い。
ミッドシップレイアウトだからこそ成し得た低いフロントノーズ、美しきフェンダーライン、S660の個性を強烈に主張するやんちゃなエンジンフードが好き。ユーティリティースペースを犠牲にしても本物の走りを追及した歴史に残る最高傑作!
使えるオープン、手に負えるハイパワー、手の届く“夢”、スポーツカーと呼べるのはミッドシップレイアウトであるべき…、それが新世代オープンスポーツS660の法則だ。
Hondaの技術屋魂が一際鮮烈に煌めく時、またひとつ大きな“夢”が叶う。

総合評価

★★★★★

お気に入りポイント

  • 外観
  • 内装/居住性
  • 走行性能
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