つい最近まで、我が家の愛車はフィットだった。まだ幼かった息子は、フィットのクラクションの音を模して「ビビ」と命名し、私たち家族はいろいろな所へ出かけては「ビビ」に沢山の思い出を積んで帰ってきたものだった。
しかし、「ビビ」も寄る年波には勝てず、愛くるしかったヘッドライトのカバーはくすんでしまい、赤いチャーミングなボディも塗装が日差しで焼けてしまった。
それでも、走りは元気いっぱい。燃費だってまだまだ満足。昨年末は車検を通してまだまだ一緒に走り回るつもりだった。
車検に出すために「ビビ」に乗り込むときに嫁さんが急に言い出した。
「ねえ、ビビも古くなったよね」
嫁さんは何かを言いたそうに、それでいて慎重に言葉を選んでいるように見えた。
「あのね、ビビにお化粧(全塗装)したらどれくらいかかるかしら?」
それについては、少し前に調べたことがあった。
「近所の人から、『あの家、車ボロボロできっと大変なのね』とか思われてないかしら?」
「そんなこと無いんじゃない?それで?」
「ビビのハイブリッドがあるんだけど……見てみたいのよね」
それって、買い替えるってことか?!
「すぐにじゃないんだけど……」
「だって、明後日にはビビの車検、切れるんだぜ?決めるならすぐだよ」
そういうわけで、車検へ向かう途中のHondaのお店に向かい、そこで一目惚れしたフリードのハイブリッドを即断即決で購入。車検はキャンセル(笑)
写真は、慣らしを兼ねてのドライブへ向かった房総は館山。
昼ごはんは、漁港の食堂へ。
デザートは、名物のピーナッツソフト。
ハイブリッドは適度にエンジンを補助し、高速でもストレスの無い走りを実現してくれている。
シートは、ひじ掛けがついているのが有難い。特に後部座席はこのシートのおかげで、山道やワインディングロードでも不必要に体が振られることもなく、シートベルトとシートでホールドされれば、遊び疲れての居眠りも心地良さそうだ。
「ビビ」に代わるニックネームはまだ付いていないが、この車も末永く楽しませてくれそうである。