相棒のドマちゃん。
私は大学生なので所得がない上にお金もない、とてもじゃないが新車は買えないし中古もそう簡単には購入できない。そんな時にたまたま従姉から「廃車したいのだが要らないか?」と譲り受けた車が「ドマーニ」。
最初は、昔のHonda車なだけありスタイルと作りは良いもののさすがに古臭いなぁ…と思いつつ、乗ることにした。
徐々に乗り慣れて来るにつれ余り古臭さは感じなくなり、むしろをレトロ感というかこの車の本質の良さというものを感じるようになった。
私が幼い頃の背の低い車体でややタイトな姿勢で乗車するいわゆる「Hondaらしい造り」で在りながら、フロントノーズはやや長く荒れた路面を軽やかに駆け抜けるとてもしなやかな足回りという「Hondaらしからぬ造り」、この相反しそうな組み合わせで在りながら非常に運転がし易くまた長距離走行をしても疲れ難い。個性を主張するマッシブな前後ろの顔つきの外観で在りながら、それでもって木目とジャガード織のような上品かつ落ち着きある内装という組み合わせ。私はこの車の「本質の良さ」を次第に感じるようになった。
以上の記載に組み合わされる1500ccSOHC(ハイパー16バルブ)エンジンと5ナンバーサイズ小型セダンというこの性能と大きさ、運転に差しさわりのない無駄のない装備類、日本で生活するのに十分なぐらいであり二十代前半の私の年齢と身の丈に丁度いい。
とてもじゃないがファミリーカーだとは思えない。むしろ私の様な若者が最初に乗って自分の身の丈に合った車とは何かを考えながら理解し再認識しつつ運転しながら楽しむことができる車、まさに「一つ上の基本と気品」をもつヤングアダルトカーだと私は感じた。
これが明日を見据えた自動車、DOMANI。