USER'S VOICE へ
ELYSION へ
USER'S VOICE
このページの内容は、『carmode』編集部より提供されております。
ELYSION
パッケージング、ユーティリティに抜かりなし8人すべてが満足できる空間を実現
Photo
それぞれのシートが、タップリとしたレッグスペースをもち、フロアがフラットであることがよくわかる
Photo
低めに設定されたシートは自然な姿勢で、スムースな乗り降りが可能。運転席には8ウェイパワーシートを装備(X/ VX/ VZ)
Photo
メーカーオプションで回転対座シートをチョイスすれば、車内はまさしくリビングルーム。これぞLクラスミニバンの醍醐味
Photo
ロングスライドできる3列目シートで人も荷物もタップリ。ガイドレール上をスライドするため、動きも軽やか
Photo
2列目、3列目をチップアップして一番前までスライドすれば、カーゴルームの長さは1,300mmにもなる!
Photo
インテリアカラーはキャメルとグレージュの2色。どちらもシックで落ち着いた印象で、くつろぎ感も満天
Photo Photo
デザインもさることながら機能性も十分に考えられており、新しいもののはずなのに、どちらもすぐに違和感なく使いこなせるのは凄い
Photo Photo
リモコンと運転席から操作可能な電動スライドドアを標準装備(Mを除く)。いまや、ミニバンにはなくてはならない便利な装備となった
 今やミニバンにスライドドアは必需品となっているが、エリシオンにも当然備わる。「そんな装備、必要なの?」と以前は思っていたが、スーパーの駐車場で隣のクルマにドアをぶつけないように苦心して、荷物や子供を乗せようとしているママさんを見ると、スライドドアの必要性を感じる。しかもVZグレードは両側ともに電動だ。荷物などで両手がふさがっている場合でも、リモコンで楽にドアを開けることができる。こんな装備を当たり前のように持っている日本のクルマってスゴイなと感心。

 さらに8席あるシートすべてが座り心地が良く、快適で十分にくつろげるものであったことは特筆すべきことである。自在なシートアレンジもあいまって、回転させて対座にすればキャビンは応接間状態になる。そして、ラゲッジスペースを作ろうと後席シートたためば、最大容量1,057リッターという大空間が現れる。ちなみにこのシートアレンジを行なうためのチップアップやスライドができるレバーだが、これがとにかく良い。レバーを思わず探してしまう位置にキチンとあり、硬すぎもせず、心配になるほど軽すぎもしない。ほどよい硬さで簡単に操作できるため、「これならシートアレンジを頻繁にしてみようか」という気になるのだ。余程のことがない限り、案外、シートアレンジはおっくうで面倒なもの。また、レバー操作が容易だから3列目シートの乗り降りだって手軽にできる。エリシオンなら、面倒くささや危険を伴わずに気軽にシートアレンジや3列目シートを活用して、クルマをより楽しく使うことができそうだ。

 使い勝手やプラスアルファの装備も充実している。インパネセンターにあるジョイスティックで操作するHDDナビゲーションシステムを筆頭に、トレイやポケット、AC100V電源などが準備されている。しかし、やはり大胆なデザインのインストルメントパネルが目をみはる。

 キャビンを包み込むような上品な木目調パネルが安心感を演出しているが、ここに美しいスーパー立体自発光メーターが組み合わされているのだ。このメーターはスピードメーターを中心とした3つのメーターと液晶ディスプレイを立体的にレイアウトしていて、そのうえでそれぞれのメーターパネル上部にLEDを配し、反射レンズに映し出すことでホログラムのような美しく奥行き感のある表示が可能となるもの。バイザーの高さが抑えられたことにより、より開放感あふれるインストルメントパネルとなっている。美しさはもちろん、視認性にも優れているため、次のホンダ・スタンダードとなるのではないかと密かに思っているのだが…。

 しかしながら、広々としたキャビンを確保しながら低い全高を実現するその理由は、近年のホンダにおける三種の神器のひとつと言えるであろう、新型オデッセイで実現した低床化技術がエリシオンでも生かされていることが、やはり大きな要因といえる。低床プラットフォームとは、燃料タンクを床下へレイアウトし、さらにリアサスペンションや排気システムの形状、その配置に工夫を施して可能な限り、床面を低くしたプラットフォームのこと。これによって低全高が実現され、キャビンの広さは確保されていたのだ。もちろん、床面もフラットに設計されていることもあいまって、乗降性にも優れているし、車内の移動も危なげなく行なうことができる。荷室への大きな荷物の出し入れも簡単だ。

 さらに低床化は重要なエレメントをもたらしている。それはホンダにとって欠かすことができない「走り」の要素。低床化によって重心を下げることが可能となって、当然運動性能である「走り」に良い影響がもたらされたのだ。低重心はレースで使用されるマシンやスポーツカーなどを見てもわかる通り、走行性能向上の基本ともいえるべき項目。これをミニバンにも応用してしまうのだから、ホンダは面白い。ほかにもエリシオンは現在あるホンダ技術の総決算ともいえるであろう、搭載できる技術がすべて盛り込まれたというから、まだまだ見どころがありそうだ。恐るべしホンダ!である。
Back Page Top Next