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Hondaの福井威夫社長も楽しそうに手を振る。今にもこのまま外へ飛び出してしまいそうな勢い!? |
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最大の特徴である6席すべてが独立したシート。1人づつ好みの調整も利き、シートアレンジも容易だ |
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前席に大人3人が座っても快適に過ごせるスペースがある。真ん中シートは子供だけのものじゃないぞ! |
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ぺー助が心なしか寂しそう!? カップル+1での3シーターの使い方の良いお手本!? |
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これが「V字シートレイアウト」。シートもフレーム幅がコンパクト化されているがホールド性に優れている |
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リアシートの3人はこんな感じ。カップルであってもなくても楽しいドライブができる(はず?) |
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いきなりだけれど、横に3人座るということは特別なことではないと思う。なぜなら一般的なセダンやコンパクトカーの乗車定員は5名なのだから、当然リアシートには3人座ることができる。だが、座ることが「できる」ということであって、決してリラックスできるとはいえないのが実状だろう。とくにセンターの人は両肩が隣りの人と当たってしまうし、FR車ともなれば、大きなフロアトンネルによって足の置き場にも困ってしまうことがある。それでも全幅がかなり大きなクルマなら比較的ゆったりと座れるものの、その分クルマの取り回し性がスポイルされて、都市部では使い勝手のよくないクルマとなってしまう。
…と、ネガティブな面ばかり書いてしまったが、「3人並ぶ」というのはこう考えてみると普通のようで、じつは案外難しいことだったのではないかと思った。しかし、ちょっと思い出してみてもらいたいのだが、少しくらい狭くてもみんなでワイワイしながらのドライブが、とても楽しかったという記憶はないだろうか。子どもの頃に、前席の間から身を乗り出して運転席のお父さん、助手席のお母さんにおしゃべりをして、「きちんと座っていなさい!」と怒られたという記憶も、楽しい思い出のひとつにきっとあると思う。エディックスは、そんなときの光景を「そうだった!」と瞬間的に思い出させてくれたのだ。お父さんとお母さんの間に入っておしゃべりをした子どもの頃…。そして、友達同士のドライブでは、なかなか聞きづらい前席の会話を、リアに座る自分は少し浅く腰掛けて耳を傾ける…。そんな場合をイメージして、「もう、これからはこんなことをしなくてもいい」と思ってもらえれば、CARモード編集部がお伝えするエディックスの魅力の大半が伝わったと言ってもいいのではないかと思う(少し言いすぎかな?)。エディックスは、使い勝手がよくて、大人数が乗れて、乗っている人たちがおしゃべりしたり、同じ風景を楽しんだり。とにかく、今までにない楽しい空間を提供してくれるクルマなのである。
さて、この3人ずつ座ることができるシートが2列、3×2(スリーバイツー)というエディックス独創のパッケージングを実現させたのは、「V字シートレイアウト」というアイデアによる。ただ横に3人座るだけならベンチシートという手もあるが、これでは前述のように窮屈さを感じてしまうのは否めない。そこで、エディックスでは前後のセンターシートをロングスライドさせることによって、センターと両隣りの人との肩をずらし、ゆとりある空間を生み出したのだ。スライド量はフロントが270mm、リアが170mmとじつに大きく、足もとにも十分なスペースを確保している。そのうえ、フラットなフロアでセンターシートへのアプローチも容易なのである。このセンターシートをスライドさせたところを真上から見るとV字型がふたつできるので、「V字シートレイアウト」というネーミングとなったそうだ。
また、この状態で6名乗車すると、単にスペース的なゆとりをもたらすだけでなく、フロントセンターシートを中心としたコミュニケーションの輪も広がっていく。両脇の人との会話はもちろん、ちょっと振り向くだけでリアシートの人とも会話が弾むことだろう。リアにいる人だって、フロントセンターシートにいる人を中心にしたコミュニケーションの輪に入ることができる。ちょっと待って! ほら、これこそ子どものときに運転席と助手席の肩部分に両腕をかけながら、両親に怒られた姿勢ではないか。残念ながら取材時に6名乗車は叶わなかったが、フロントに3人乗ってドライブすれば、大人げないとは思いながらもついつい、ワイワイと騒いでしまう。「こんなレイアウトは今までになかったな」と思いながら、すっかり仕事を忘れて楽しいドライブをしてしまった(!?)。 |
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