この地方には珍しく2日前に降った雪の影響で、日陰にはまだ残雪があって、路肩にもところどころ黒ずんだ雪が固まっているなか、無料化となって以来、久しぶりにパールロードを今までになく慎重に走った。
相変わらず快適なワインディングロードで、外洋を望みながらのアップダウンルートが、眼下に見下ろす海の眺めを一層際立たせている。
このルートは有料道路だった時から、バイクで何度か訪れて往復して走った。日帰りでは絶好のツーリングコースではあるが、四輪でも快適なルートであることに変りはない。主に3〜4速を使いながら、全長が23.8kmの区間をアコードはあっという間に走り抜けてしまう。
全線追い越し禁止区間であるが、ゆるやかなカーブが多いために走りやすく、いつも交通量が多くないために快適に走行できるルートである。
このコースでは毎年9月に開催される、サイクルマラソン鳥羽志摩線というイベントにボランティアとして協力し、過去2回ほどバイクでサイクルランナーを先導したことを思い出しながら走っていた。
途中、鳥羽展望台があって、ちょうど休憩するのに格好のポイントになっている。
この日は3連休の最終日ということもあって、今までにない混雑ぶりで、駐車場も自家用車で溢れんばかりになっていた。
ここでは、レストランや売店もあって、太平洋を一望できる絶景にしばし酔いしれながら、磯の香りに誘われて、焼きたての魚貝類に舌鼓を打つのも一興と考える。
また、地元出身の某有名演歌歌手である兄弟の「兄弟酒」の歌詞が描かれた石碑の前で、雄大な太平洋をバックに記念写真を撮るもよしである。すぐ横にある、動物に似せて刈り込まれた木々にも、思わず微笑んでしまうのである。
展望台を出てパールロードを南下すると、やがて志摩スペイン村に辿り着き、さらに南下すれば賢島や御座白浜、大王崎へ向かうルートにつながっている。
近いところでよく来る場所ではあるが、四季折々に見所が多い上に、味覚を満足させるにも目移りするほどポイントも多く、店選びにも迷うところである。
何回かに分けて訪れることができれば、一度に欲張らず事前にテーマを決めておいて、その都度味わっていけば満足度も高まり、必ずまた訪れたいという欲求に駆られること請け合いである。
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