STEP.2

オクラの
上手な育て方

~間引かずに密植栽培~

タネをまく

1か所に3〜4粒ずつまきしっかり鎮圧する

オクラの発芽には高い地温が必要です。早くタネまきをしてもなかなか発芽しません。中間地では気温、地温とも十分に上がった5月下旬~6月中旬にタネまきをすると発芽がそろい、初期生育も順調になります。収穫は7月下旬頃から始まり、晩秋までコンスタントに続きます。
タネまきは下の写真のように、1か所に3~4粒ずつまきます。しっかりと鎮圧したら、水やりは不要です。ただ、オクラのタネは皮がかたくて発芽させるのが思いのほか難しいです。タネをコンクリートの上で軽くゴロゴロこすり、皮に小傷をつけておくと、吸水しやすくなって発芽がよくそろいます。

タネをまいたら覆土して鎮圧
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条間40cm、株間30cmでマルチに穴をあけ、空き缶を土に押し付けて鎮圧しておきます。

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1か所にオクラのタネを3〜4粒ずつ置きます。

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深さ5cmくらいの湿った土を掘り出して、タネの上に2cm程度かぶせたら空き缶をギュッと押し付けて鎮圧します。水やりは不要です。

間引かずに
そのまま育てる

株の勢いが抑えられて管理や収穫がしやすい

1か所に1株の1本仕立てで育てるとオクラは茎が太くなり、背も2mを超えるほどの高さになります。実の生長も早くなって、うっかり採り遅れるとすぐに筋張って食べられなくなります。
一方、間引かずに多本仕立てでそのまま育てると、密植栽培になるために株の勢いが抑えられます。実が育つスピードがやや遅くなり、やわらかい実をコンスタントに採ることができます。オクラの多本仕立ては、毎日通えない家庭菜園に向いた栽培法です。
背もそれほど高くならないので、収穫作業や下葉かきなどの栽培管理がラクに行えるようになります。

発芽したら間引きをしないでそのまま育てます。発芽不良や発芽後の虫害などで自然に間引かれる株もあります。1か所に2~4株の多本仕立てで栽培を続けます。

収穫と下葉かき

若い実を採り続けて風通しもよくする

実の長さが6~7cmのやわらかいうちが採り頃です。ハサミで切り取って収穫してください。
オクラの実の生長はビックリするほど早く、収穫は待ったなし。あっという間に巨大化して実がかたくなって食べられなくなります。1本立ちの場合は開花から3~4日で収穫サイズに育ちます。多本仕立ての場合は若干実の生長は緩やかになりますが、それでも実は早く大きくなるので、最盛期には1〜2日に1度の頻度で収穫が必要です。なお、「丸オクラ」など、品種によってはかたくなりにくいものもあり、頻繁に通えない家庭菜園におすすめです。
実を採ったらついでに1つ下の葉を切り取りましょう。上方の葉や実の生長が促され、また、株元に日がよく当たり、風通しがよくなるので病気や害虫予防になります。

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若い実をどんどん収穫します。

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下葉かきは重要な作業。収穫した実の1段下の葉を切るのが基本ですが、株の勢いが衰え気味なら葉を切り取るのを休みます。生長点(株のてっぺん)の芽の出方が勢いづいたら下葉かきを再開します。

実を1つ採ったら下葉も切る

収穫のコツ

花も収穫しておいしく食べられる

毎日畑に出られない場合は、小さめの実も収穫し、また、花のうちに摘んで食べるのもおすすめです。こうすれば次回畑に来た時に実が巨大化していてガッカリすることもなくなります。
とくにオクラの花はおいしいので、ぜひ食卓に。サラダのトッピングにピッタリで、天ぷらやお浸しにも合います。オクラの実と同様の風味とぬめりがあり、不思議な食感を楽しめます。

畑に通えず実が肥大化してしまう場合は花を食べてみましょう。