ハクサイの
上手な育て方
~若い苗を植えて
根を発達させる~
暑さが落ち着く9月に植える
ハクサイの苗を植える適期は、9月に入って気温が下がり始めた頃です。ハクサイ自身、暑さが苦手なことと、高温下では害虫の活動が活発なため、防除が難しく被害にあいやすいからです。
苗は、本葉が3~4枚の若苗を植えてください。ポットをはずしたときに、根鉢の周りに白い根が見えるのが良い苗で、植えると速やかに根付いて生長し始めます。
育ちすぎて根がポットの中でグルグル回って茶色に変色した老化苗では、根付くのが遅れて順調な生育はあまり望めません。
黒マルチに50cm間隔で植え穴をあけ、苗を植えます。ハクサイは暑さが苦手なので、曇った日の夕方に植えると、苗にかかる負担が軽減されます。

購入した苗。本葉3~4枚の若苗は根が白くて元気です。

植えつけ直後に防虫トンネル
ハクサイは、アオムシやヨトウムシなどの害虫がつきやすい野菜です。苗を植えたらしばらくは防虫ネットをトンネル掛けしておくと安心です。葉が巻き始める頃には防虫ネットを外すとよく、葉に夜露がたっぷりと当たるようになり、ハクサイはおいしさを増します。
防虫ネットは収穫まで掛けっ放しでも構いませんが、害虫被害が少ない場合は外して寒さに当てましょう。

結球開始するまでに2回追肥
本葉10枚の頃とその2~3週間後の計2回、1株当たり約10gの油かすを与えて葉の生長を促します。
追肥をする場所は、根が伸びようとしている先です。広がった葉の先端の下あたりの黒マルチに2~3か所の切れ込みを入れて、土の上に油かすをパラパラとまきます。
中心部の葉が立ち上がり、結球が始まったハクサイ。結球前までに追肥を2回行って、外葉を充実させましょう。

ぎっしり葉が巻いたら順番に収穫していく
品種によりますが、定植後60日くらいから収穫が始まります。葉がしっかり巻いたハクサイから収穫していきましょう。
植え遅れや肥料不足などで葉がまかなかったハクサイも、おいしく食べられます。葉の水分が少ないため、炒め物に向いています。収穫せずに春まで残しておくと、甘くておいし花芽が出てきます。抜き取らず、花芽を折り取ってお浸しなどで食べるのもおすすめです。
収穫適期のハクサイは結球した頭部の葉がややめくれて、口を開けているように見えます。

頭を手で押さえるとかたく締まっているのがわかります。

ハクサイを斜めに押し倒し、株元に包丁を入れて収穫します。

大きなハクサイが採れました。

収穫の裏ワザ
収穫せずにヒモでハクサイを縛って畑に残し、あとで収穫することもできます。霜で外葉が傷みますが、葉を何枚か剥けばきれいなハクサイが顔を出します。

