STEP.1

ナスの畑づくり

~溝施肥で根をしっかり張らせる~

通路部分まで耕す

根を深く広く伸ばせるようあらかじめ深耕しておく

ナスを育てる畑づくりは、苗を植える3週間前までに済ませておきます。ナスが順調に育つよう、日当たりと水はけの良い場所を選んで耕うんします。
ナスは根を深く広く伸ばす性質があります。根を十分に発達させたいので、畝をつくる場所の雑草を取ったら、他の野菜と比べて約5cm程度深くなるように意識し、通路も含めて広めに粗く土を耕しておきます

全面耕うんがラクに手早くできる

畝以外も耕しておくとナスは根を広く張って大きく育つため、FF300なら耕うんの深さを最大にセットして土を耕します。畑全面をザックリと粗めに耕しておきたいので、耕うん機をかけるのは1回で良いでしょう。

元肥は
「溝施肥」にする

畝のセンターに沿って深い位置に元肥を埋める

ナスは養分を多く必要とする野菜。元肥をたっぷり施して育てますが、生育初期から肥料が効きすぎると〝ツルボケ〞といって異常生長をし、病気や害虫の被害も多発します。そこで、畝のセンターに沿って深さ20cm程度の溝を掘り、そこに元肥を埋めて土を寄せて畝をつくります。これが〝溝施肥〞です。ある程度大きく育ったナスは元肥まで根を伸ばして養分を吸い、順調に生長します。

溝施肥には培土器が大活躍
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耕うん機に培土器をセットし、畝のセンターに深めの溝をつくります。

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溝の底に元肥を入れます。粘土質の畑は肥料の持ちが良いため、元肥は上記の2割減、逆に肥料の消耗や流失が多い砂質の畑では上記の2割増しが目安です。

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畝の両側から培土器で土を寄せて溝を埋め戻します。

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レーキなどで畝の形を整えます。

元肥の目安
(中間的な土質、1m2あたり)

  • 完熟牛ふん堆肥⋯2~3kg
  • 発酵油かす⋯300g

畝づくりのポイント

  • 深くまで耕しておく
  • 元肥は溝施肥にする
畝を立てたら
植えつけに備える

温度・湿度を保ってナスの生育を良くする

水はけの悪い粘土質の畑なら畝の高さを約20cmにして水はけをよくし、砂質の畑や中間的な土質の畑では畝の高さは低めにつくります。
畝をつくったら、マルチフィルムを張っておくと、畝の湿度と温度が安定して育ちがよくなります。また、雨による泥はねが防げるので、病気予防にもなります。マルチフィルムの種類は、遮光性が高く、雑草抑制効果がある黒色がおすすめです。
また、マルチフィルムの代わりに、刈り草やワラを畝の表面に敷いておくのも有効です。地面が見え隠れする程度に敷いておきます。

黒マルチを張って植えつけまで時間を置く
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黒マルチの端を埋めて固定し、ロールを広げます。

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畝を黒マルチでぴったりと覆います。

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裾に土を盛って固定します。植えつけまで3週間、太陽熱で地温を高めておきます。

ナス栽培スタートの仕方