車線維持支援システム(LKAS)

LKASは、フロントガラス上部に設置してあるカメラによって、左右の白線(黄線)をとらえ、電動パワーステアリングの動きをアシストし、車線維持走行を補助するためのシステムです。

警告

LKASは補助システムとして使用してください。LKASは、自動運転システムではありません。あくまでも運転者をアシストするためのシステムです。


システムに頼った運転をすると、思わぬ事故につながり、死亡または重大な傷害にいたるおそれがあります。


常に周囲の状況を確認し、安全運転を心がけて走行してください。
さらに詳しく
LKASは、急なカーブや加速・減速の繰り返しが続く道路では、システムが正常に機能しないおそれがあります。LKASは、高速道路や自動車専用道路などを運転するときに使用してください。

インストルメントパネル上部に物をおかないでください。物がフロントガラスに反射して車線を正確に検知できない場合があります。

LKASは方向指示器(ウィンカー)を出さずに車線変更を検知した時のみ警告します。
LKASは、すべての車線区画線(白線や黄線)や車線逸脱を検出できない場合があります。また天候や速度、路面状況によっては、システムが機能しないことがあります。
運転者が周囲の道路状況を確認し、安全運転を心がけて走行してください。

フロントガラス上部に装備されているカメラの取り扱いについては下記を参照してください。

レーダーセンサーの取り扱いについては下記を参照してください。

LKASは条件により正常に作動しない場合があります。

車線の検知ができないときは、一時的にシステムが解除されます。車線を検知するとシステムが自動復帰します。

パワーシステムを起動後、約15秒の間はLKASは作動しません。

システムの作動

  1. フロントセンサーカメラ

状況によっては、方向指示器(ウィンカー)を操作せずに車線変更を行うと、LKASが作動して電動パワーステアリングのアシストを行います。

車線維持支援機能

車が車線中央を走行するようにアシストし、白線(黄線)に近づくと電動パワーステアリングの操舵力が強くなります。

車線逸脱警告機能

車が警報エリアに入ると車線逸脱の警報をハンドルの振動と音およびディスプレイ表示で行います。

  1. 警報エリア

LKASを作動させるには

LKASは、以下の条件で作動します。

  • 左右に白線(黄線)が引かれている車線の中央付近を走行しているとき
  • 直線またはゆるやかなカーブの道路を走行しているとき
  • 方向指示器(ウィンカー)を出していないとき
  • 渋滞追従機能付ACCが作動しているとき※2
  • 車速が約65~120km/hで走行しているとき

※1:Honda SENSING 360装備車

※2:Honda SENSING 360+装備車

さらに詳しく
システムが作動しているときに、左右の白線(黄線)に偏る場合は、システムを停止しHonda販売店で点検を受けてください。

白線(黄線)を正しく検知できず走行位置を正しく設定できない場合があります。

システムを正しく作動させるために、必ず次のことをお守りください。
  • カメラ付近のガラスは常にきれいにしておく
  • フロントガラスのお手入れをするときは、ガラスクリーナーなどがカメラのレンズに付着しないようにする
  • カメラのレンズには触れない
  • カメラ付近のガラスにステッカーを貼らない

システムが作動可能状態のときに※1/※2スイッチを押すと、LKASは待機状態なしで制御を開始します。

作動中に運転者がハンドルから手を放したり、ハンドルの操作量が少ない場合は下記の警告を表示します。


繰り返し上記の警告が表示されても、運転者の操作がない場合は、警報音が鳴り作動が解除されます。

システムの作動方法

Honda SENSING 360装備車
  1. スイッチを押す。
    • (ホワイト)が点灯します。
      システムが待機状態になります。
    • カメラが両側の白線(黄線)を検知すると、メーターに車線表示(ホワイト)が点灯します。
  1. (ホワイト)
  2. 車線表示(ホワイト)
  3. スイッチ
  1. 車線の中央付近を走行する。
    • 車線中央付近を走行中にカメラが両側の白線(黄線)を検知すると、メーターの車線表示とがグリーンに切り替わり、LKASの制御を開始します。
  1. (グリーン)
  2. 車線表示(グリーン)
Honda SENSING 360+装備車
渋滞追従機能付ACCを作動させる。
  1. (グリーン)
  2. 車線表示(グリーン)
さらに詳しく
Honda SENSING 360+装備車
渋滞追従機能付ACCを作動させてもLKASが作動しない場合は、LKASの設定をONにしてください。

解除するには

Honda SENSING 360装備車
スイッチを押すと、LKASが解除されます。
前回走行時にLKASがON状態でも、パワーモードをOFFモードにする度にLKASはOFFになります。
  1. スイッチ
Honda SENSING 360+装備車

スイッチまたはCANCELスイッチを押すと、LKASが解除されます。

また、ブレーキペダルを踏んだ場合もLKASは解除されます。

  1. スイッチ
  2. CANCELスイッチ

LKASが自動的に一時解除されるとき

次の場合、メーターの車線表示と※1/(LKASの状態表示部)※2がホワイトに切り替わり、LKASが自動解除されます。

  • 白線(黄線)を検知できないとき
  • 急なハンドル操作をしたとき
  • ハンドル操作をしていないとき
  • 急なカーブを走行したとき
  • 制限速度を超えた速度で走行したとき
  • 路外逸脱抑制機能が作動したとき
  • ABS、VSA、CMBS、踏み間違い衝突軽減システムが作動したとき
  • 急ブレーキをかけたとき※1

これらの条件が続かなければ、システムは自動的に再開されます。

  1. Honda SENSING 360装備車
  2. Honda SENSING 360+装備車
  3. ※1/(LKASの状態表示部)※2(ホワイト)
  4. 車線表示(ホワイト)

※1:Honda SENSING 360装備車

※2:Honda SENSING 360+装備車

さらに詳しく
カスタマイズ機能で自動解除ブザーのON/OFFを設定できます。
Honda SENSING 360+装備車

LKASのONとOFF

マルチインフォメーションディスプレイを使用して、システムのON/OFFを切り換えることができます。

LKASの条件と制限

以下の条件では、システムは白線(黄線)を検知できず、LKASが正しく機能しない場合があります。

さらに詳しく
次のような状況では、運転者がステアリング操作をしていなくても手放し警告がでず、Honda SENSING 360/Honda SENSING 360+の一部機能が継続して作動することがあります。
  • ステアリングに物や体が接触しているとき、または接近しすぎているとき

環境によりシステムが正しく検知できない事例

  • 白線(黄線)と道路表面の区別ができないとき
  • 雨、霧、雪などの悪天候のとき
  • 路面に雪が残っていたり湿っているとき
  • 夜明けや夕暮れ時に太陽に向かって走行するとき
  • 白線(黄線)の付近に影が映っているとき(木々、建物、ガードレール、車両など)
  • トンネルの出入り口や、木、建物の影などで周囲の明るさが変化したとき
  • 夜間やトンネル内などで周囲が暗く、車線や路面が照らされていないとき
  • 前方の車両との距離が極端に短く、車線や路面がかくれているとき
  • 強い光が路面に反射しているとき
  • 車内の物がフロントガラスに反射したとき
  • 他の車両のレーダーや強い電波を発する設備などが付近にあるとき
  • 周辺に構造物などがない開けた道路を走行するときや交通量が少ないとき

道路の状態によりシステムが正しく検知できない事例

  • 車線規制や仮設車線がある区間を走行するとき
  • 道路の修復や劣化などにより重複やかすれている白線(黄線)、タイヤ痕、さまざまな線が道路にあるとき
    1. 線が薄くなっている
    2. 古い車線の消し残し
    3. タイヤ痕
  • 交差点や横断歩道など車線の数が増減している区間や車線が複雑に交差している区間を走行するとき
  • 車線の幅が極端に狭いときや広いとき、または変化しているとき
    1. 車線幅が極端に広い/狭い
  • 車両などが白線(黄線)の一部を隠しているとき
  • 坂道や、丘の頂上に近づいているとき
  • 段差などにより車両が大きく揺れたとき
  • 路上のもの(縁石、ガードレール、パイロンなど)を白線(黄線)と認識したとき
  • 舗装されていない道路や荒れた道路を走行するとき
  • 車線が二重に描かれている道路を走行するとき
  • 凍結路や積雪路など滑りやすい路面を走行するとき
  • 雪上路や路上の雪・水溜まりなどで舗装路が部分的に見えているとき
  • 路面に水溜まりや水膜があるとき
  • カーブ、うねった道路、坂道など、道路状況により白線(黄線)を正しく認識できないとき
  • 未舗装路やわだちのある道路を走行しているとき
  • 分岐・合流路などを走行するとき
    1. 線のひかれていない分岐

自車の状態によりシステムが正しく検知できない事例

  • ヘッドライトのレンズが汚れて照射が弱いときや光軸がずれて、暗いところで前方が見にくいとき
  • フロントガラスの汚れ、曇り、雨粒、泥、湿った雪、シール、アクセサリー、ステッカーやフィルムによりカメラ前方が覆われているとき
  • 夜間やトンネル内などの暗いところで、ヘッドライトが点灯していない状態で走行しているとき
  • ワイパーの拭き残しがあるとき
  • サイズや種類、構造の違うタイヤやホイールを装着していたり、タイヤ空気圧が適切でないとき
  • トランクやリヤシートに重い荷物を積んで、車が傾いているとき
  • サスペンションを変更したとき
  • フロントガラスの内側が曇っているとき

その他、システムが正常に作動しない事例

  • 手袋を着用しているとき
  • ステアリングに保護カバーを取り付けているとき

✤:タイプやオプションなどにより、装備が異なります。

このページを見ている人へのおすすめページ