キャンプ場でブッシュクラフト風
テントを作って遊ぼう!

更新日:2019.05.22

こいしゆうか
簡単に作れるブッシュクラフト風テントの
作り方を教えてもらいました!

こんにちは!こいしゆうかです。

最近注目度が高まりつつあるブッシュクラフト。自然の中にあるものを使って、テントを作ったり、タープを作ったり、できるだけ現地にあるものだけを利用して、自然の中で過ごすスタイルです。森の中に入って自分の力で生きていく感じ、憧れますよね。
私も森の中でカッコよく自分だけのテントを作って、のんびり焚き火をしたい!

こんなのや、

こういうのも「ザ・野生」って感じでステキ!

でも、ブッシュクラフトで本格的なテントを作るには相当時間がかかりそうだし、キャンプ場で楽しむとなると、そもそも材料として使える枝や木が都合よくたくさん落ちていることなんて、そうそう無い…。

そこで今回は、最低限必要な材料は、あらかじめホームセンターなどで購入。それをキャンプ場に持ち込んで、ブッシュクラフト風のオリジナルテント作りを楽しみたいと思います!これならキャンプ場でも楽しめるし、手軽にサバイバル感も味わえそう。
ブッシュクラフトやナイフにまつわる本の著者でもある荒井裕介さんに、誰でも簡単にできるブッシュクラフト風テントの設営のコツを聞きながら、こいしオリジナルテントを作っちゃいます!

今回教えてくれたのは

山岳写真家、ブッシュクラフト作家
荒井 裕介さん

山岳写真家でありながら、狩猟免許も所持。アウトドアで使う刃物にまつわる本やジビエに関する本も執筆する、サバイバルの達人。

ホームセンターで焼き杭、麻ひもを調達!
必要な道具も意外と少ない!

今回のブッシュクラフト風テントで使う材料と道具

材料

・焼き杭 150cm(直径4.5cm)×3本
・ポンチョ 200cm×150cm程度のもの(レジャーシートなどで代用も可)
・太めの麻ひも 30m以上

道具

・オノ
・ナイフ(中、小)
・ノコギリ

道具は先生の私物。焼き杭や麻ひもなど、最低限必要となる材料は、事前にホームセンターやオンラインショップで購入しました。テントの屋根として使用するポンチョは、雰囲気が出るよう迷彩柄をチョイス!

材料も道具も、意外と少ない!

そうだね。今回はポール用に焼き杭を買ってきてもらったけど、もちろん枯れ枝や流木などでもOKだよ。
ただし、生木を切ることや、キャンプ場が許可していない茂みなどへ入っての採取は厳禁。使い終わったものは、放置せずにキャンプ場のルールに従って処分してくださいね。

これに加えて、林間サイトなどに落ちている枝や葉っぱを使って、ブッシュクラフト風のオリジナルテントを作り上げていきます。
どんなテントが作れるのか、楽しみです!

まずはポール作りから!

では、早速テントを作っていきましょう!
まずは、焼き杭を使って支柱となるポールを作ります。
そのままの状態ではポンチョとの接続がうまくいかないので、タープポールのようにグロメットに通せるような先端を作っていきます。

今回のテントの高さは、130cmに設定。焼き杭を130cmに切った後、先端から5cmほどのところの外周に、ノコギリで深さ約1cm程度の切り込みを入れていきます。この際、力が入りすぎて切り落としてしまわないように注意しましょう!

次に、先端部分の外側を削ぎ落とします。先ほど入れた切り込みに向けてナイフを縦に入れ、ナイフの背の中心部分を叩きます。

最後に、小さいナイフを使って、グロメットに入る大きさになるまで削っていきます。

これで完成!
他の2本も同じように先端を作ります。

ナイフの使い方で、コツや気をつけることってありますか?

ナイフにはいろいろな使い方があるけど、刃の先が人に向かないようにするのが大原則。ナイフは固定して、切りたいもの(杭)を動かすのが基本だよ。

ポールの次は屋根を作る!

続いて屋根となる部分を作っていきます。

自分が横になれるような幅のある木と木の間に、麻ひもを結びます。あとでテンションをかけるために、結び方は自在結びが最適です。

麻ひもを結ぶ木には、小枝を挟んでおくと木へのダメージを少なくすることができます。これはブッシュクラフトならではの小技ですね。

麻ひもを結びつけたら、ポンチョを接続します。

麻ひもが折り目の中心となるように、ポンチョを山折でかぶせます。

ただし、このままでは、ただかぶせただけになってしまうので、ポンチョのグロメットに麻ひもを通し、木の枝を使って固定します。

先にグロメットから麻ひもを出し、出たひもの輪の中に枝を入れ込みます。こうすればわざわざポンチョと麻ひもを結ぶ必要がなく、枝が引っかかることでポンチョを固定することができます。

このアイデアはさすが!
普段のキャンプでも使えそう!

ポンチョと麻ひもを接続したら、自在結びを調整してピンと張ります。
次に、テントの後方3ヶ所をペグダウン。

もちろん普通のペグを使ってもいいのですが、今回は「ブッシュクラフト風」がテーマなので、落ちていた枝の先をオノで切り落として、先を尖らせてペグにしました。

先生はあっさりと作っていたけど、自分でやってみると結構難しい!

最後に、最初に作っておいたポールの先端をポンチョのグロメットに通して、麻ひもを引っ掛け、

ペグダウンをします。他の2本も同じ作業を行います。

これでひとまず完成です。

意外と簡単にできた!
でも、まだちょっと寂しいかな。

本来のブッシュクラフトは、その場で材料を探すところから始めるから、もう少し大変かもね。
でも僕は、普段ブッシュクラフトをする時も、テントの設営はその場の状況に合わせて、大体20分くらいでできるものを作るようにしているよ。現地に着いて起こした焚き火が、20分くらいでちょうどよくなるから、その間にテントの設営を済ますようにしているんだ。

あまり作り込んだりしないの?

僕の場合は、その場にあるものを使ってどれだけ快適に過ごすかではなくて、できるだけ自然にダメージを与えずにどう過ごすかってことを大事にしているんだ。
だから長期滞在するベース基地でもない限り、あまり作り込まないかな。作り込むと撤収も大変になるし。

自然にダメージを与えずに過ごす!?
ブッシュクラフト、奥が深いっす!!

でもせっかくだから、今回はその場にあるものを使って、テントの装飾をいろいろ作ってみようか。

枯れ枝と落ち葉を使って、壁作りにチャレンジ

ひとまず形になったこいしオリジナルブッシュクラフト風テント。でも、この状態だと単なるポンチョを使ったシェルターと変わらない…?
なので、枯れ枝や落ち葉を使って、ここからさらにテントっぽく見えるように仕上げていきます!

枝と枯れ葉を使って、壁を作ります。
まずはサイドのポールに、横方向に枝を取り付けます。

その枝に、今度は枝を立てかけて、麻ひもで固定していきます。

私、難しいロープワークとかよくわからないのですが…。

あまり難しいことは考えなくていいよ。硬く結ばなければいけないところは硬く、あとでほどく必要があるところは、簡単にほどけるようにすればいいだけだから。麻ひもだったら切ってしまってもいいしね。

縦の枝を入れ終えたあと、横にもう1本枝を入れて結びつけたその上に、

落ち葉をたくさんかければ壁の完成!

落ち葉をかけた後に、さらに外側から枝を立てかけておくと、風で落ち葉が飛びにくくなるよ。

ベッドやトライポッドも作れちゃう!

さらにテントをカッコよくするために、ブッシュクラフト風なアイテムをいくつか作ってみました。

ブッシュクラフトベッド

長めの木を横に置いた後、その木に対して垂直に、床が平らになるように肩幅よりちょっと長めの枝を10本ほど並べます。今回は、地面が斜めになっていたので横に置く長い木を1本にしていますが、平らな場所にベッドを作る場合は、長めの木を横に2本置けば同じものができます。

その上にキャンプ用のマットをおけば立派なベッドの完成です!

折れないか心配だったけど、大丈夫だった!
意外と快適!!

トライポッド

ちょうどいい長さの枝を三本組み合わせ、交差する場所をひもで結ぶだけ。枝分かれした部分は切り落とさずに残しておくと、クッカーやシェラカップなどをかけられます。

ポール小物かけ

最初に作った焼き杭ポールを削って、小物が吊るせるようにひと工夫。

お好みの場所にノコギリでバツ印の切り込みを入れた後、印の下の部分のみが残るようにナイフで削ります。

カップの取っ手などをかけやすい引っ掛かりができれば完成です。

先生はナイフやオノを使ってあっという間に作っていたけど、私がやるとすごく時間がかかる(汗)

オノやナイフの扱い方は、ある程度慣れが必要だね。怪我をしないように、無理のないようにしてくださいね。

こうしてついに、こいしオリジナルブッシュクラフト風テント&アイテムたちが完成!

雰囲気ある!
秘密基地みたい!

ここまで作ったら
2泊以上使って楽しみたい!

制作に要した時間は約3時間。
ナイフなどの扱いに不慣れだったこともあり、時間はかかりましたが、自然にあるものを使って、こういうテントが作れる遊びはすごく楽しい!
せっかくここまで作ったのであれば、最低でも2泊以上して楽しみたいところです。

実は私、ナイフの扱いとかが苦手で今回の企画、ちょっと不安だったのですが、すごく楽しかったです!

それは良かった。本来のブッシュクラフトは、その場にあるものだけを利用するのが基本だけど、まずはこうやって必要なものは買い揃えてもらって、楽しむところから始めるのもいいと思いますよ。

ブッシュクラフトというと、鋭利なナイフを使うことや、難しいロープワークを知らないとできないのではないかというイメージでしたが、これくらいゆるい感じで楽しむのもありかも。ナイフの扱い方や小枝の使い方などは、普段のキャンプでも使えそうなポイントがたくさんありました。
もしハードルの高さからブッシュクラフトを躊躇している方がいたら、今回紹介したような、ゆるく楽しむところから始めてみるのもおすすめですよ!

今回の遊び場

サンタヒルズ
〒324-0502 栃木県那須郡那珂川町三輪967
https://santahills.co.jp/

※このコンテンツは、2019年5月の情報をもとに作成しております。