地産地消キャンプ飯旅「神奈川編」地引網体験×ハナダイの炊き込みご飯

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更新日:2025.07.31

直売所で地元の食材を買い出し

地引き網体験を満喫した後はクルマを10分ほど走らせて、地元で収穫した野菜や果物などが集まる「わくわく広場 二宮店」にやってきました。
「わくわく広場 二宮店」で魚以外の食材を購入します。
わくわく広場 二宮店は、地元で取れた新鮮な野菜が毎日並ぶ人気店。開店から多くのお客さんが訪れていました。
生鮮だけではなく加工食品やパン、お惣菜も売られているので、キャンプ設営前の簡単な腹ごなしを買うのにもピッタリです。
ナスやズッキーニといった付け合わせに使えそうな野菜はすべて地元産が売られていて感動!
ハンダマやスイスチャードといった珍しい葉物野菜も発見。スーパーではなかなか見ることのない食材に出会うと料理人としての腕がなりますね。カマスと組み合わせるといいかも!
地元の三浦産のワカメも発見。葉物同様に予定にはない食材でしたが、こちらもメニューに採用します。本シリーズのテーマは「地産地消」。地域振興・活性化という意味でも地元の食材活用に積極的にチャレンジします。
決めた!ショゴの付け合わせにはこのワカメを使おう。肉厚なワカメが加わると良きアクセントになりそうな予感。
これで食材の準備はすべて完了。満を持してキャンプ場へ向かいます!

すべて焚き火で調理!“地産地消キャンプご飯”を作る

相模湾から山間へと場所を移して、「ビオトピアオートキャンプ場」に到着しました。受付を済ませたらすぐにサイト設営にかかります。
今回のキャンプのゴール、ビオトピアオートキャンプ場へ。“地産地消キャンプご飯”を作っていきます。
わくわく広場 二宮店からクルマで約45分。東京ドーム13個分もの広大な敷地の「ビオトピア」という施設の一部が、オートキャンプ場として整備されています。
サイトの広さは15×15m以上で、神奈川県県西地域最大級だとか。キャンプ場周辺の電柱が撤去されていて、アウトドア気分を損なわない雰囲気も魅力です。
ZR-Vはさすがの収納力。テントやキッチン周りの道具に加え、魚用に大きめのクーラーボックスを持ち出しましたが、荷室に余裕で収まりました。荷室の床面には、汚れ防止のため純正オプションのラゲッジトレーを装着。キャンプ道具の汚れから荷室を守ってくれます。
まずはいつも使っているソロ用テントをサクサク設営していきます。
今回は焚き火だけで調理するので、キッチンは調理台を組み立てるくらいで完了です。
キャンプサイトが完成しました! 曇り空で日射しが弱かったのと、焚き火の煙を逃がしやすくするために、あえてタープは立てていません。
キッチンはシンプルに調理台と焚き火台のみ。魚の処理には水が必須なので、大きめのウォータージャグを使いやすい場所に配置しました。
「焚き火だけで何品も同時に作れるの?」と思う方もいるでしょうが、焚き火向きの調理器具とアイデアさえあれば余裕です。むしろ何かしら制約がある方がよりアウトドアっぽくなって面白いですよ!
それでは、魚の下処理から調理にかかっていきましょう!
用意した主な食材
①ショゴ(カンパチの幼魚) ②ハナダイ ③カマス ④ショウガ ⑤ニンニク ⑥ズッキーニ ⑦ナス ⑧シイタケ ⑨お米 ⑩ワカメ ⑪九条ネギ ⑫スイスチャード ⑬ハンダマ
メインとなる魚は、地引網体験で獲得したショゴ(カンパチの幼魚)、ハナダイ、カマスの3種。これらを使って「スモーキーカルパッチョ」「炊き込みご飯」「スカペーチェ」の3品を作ります。
日中の屋外調理は魚が傷みやすいので、下処理したらすぐにクーラーボックスに入れたり氷に浸けたりして保冷しましょう。
下処理は魚の種類や大きさによって変わります。鯛ご飯のハナダイは一尾を丸ごと使うので、鱗を削いで内臓を取り除けばOK。
ショゴは鱗を削いで内臓を取り除いたら三枚に下ろして、最後に皮を剥いで完了。半身の真ん中に走る小骨をとげ抜きなどで抜いておくと、より食べやすくなります。
カマスは小さいうえに揚げ物にするので、骨が気にならないと考えて下処理せずに使いました。
大きい魚は鱗取り作業が必須なので、鱗取り器を用意しておくといいでしょう。鱗取り器がない場合は包丁の背でも鱗を取れますが、刃先が自分に向くので十分に気をつけて!
焚き火調理は、薪が燃え切って炭のようになった「熾火」の状態で行うのが基本。600℃くらいの熱さで安定するため熱源として使いやすく、グリルにも煮込みにもうってつけです。
熾火の状態をキープしたいので、燃え切らないように追加用の細目の薪を用意しておくといいですよ!
ダッチオーブンなら少量の油で揚げ物が行えます。屋外なので少量なら油の後片付けも困りません。
ダッチオーブンやスキレットのような蓄熱性が高い調理器具を使うと、焚き火調理でも熱加減を安定させられます。
ご飯を炊くときは薪を追加し、団扇などで空気を送って薪の燃焼を促し火力と炎をあげ、鍋の底と脇を熱します。
屋外の調理では風によって火の当たり所が変わります。温度のムラを無くすために、鍋を小まめに回転させましょう!
ショゴのスモーキーカルパッチョに使うウッドチップを炒っていきます。焚き火調理というと豪快なイメージがあるかもしれませんが、細やかな工夫も取り入れることが可能です。
魚の新鮮さと焚き火調理の良さの両立に挑戦してみました!
ということで、地引網漁で獲った魚と地元の食材を使った“地産地消キャンプご飯”全3品が完成しました!

カマスの他にも、油と相性の良いナスとズッキーニも素揚げにして、マリネ液でまとめたスカペーチェ。地元産の葉物野菜で彩りも豊かです。
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ショゴのスモーキーカルパッチョはふくよかな香りもさることながら、燻されることで弾力が増した食感もポイント。
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ハナダイを1尾丸ごと使った炊き込みご飯は、見た目も豪華な1品。尾頭付きでおめでタイ!
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どれも焚き火調理初心者でも作りやすいレシピになっているので、ぜひチャレンジしてみてください。もちろんスーパーで買った下処理済みのお魚であれば、さらに簡単に作れますよ。
自分で獲った食材を自分で調理していただくのは、代えがたい喜びがあるもの。魚の鮮度も味わいたいので、できあがったらすぐにいただきましょう!
まずは炊き込みご飯のハナダイをほぐしてご飯に混ぜ込んでから……。
「パクッ、モグモグ……」

「うまいっ!!!!!!」


我ながら抜群でした。その日の朝に獲れた新鮮な魚を使った料理って、なんでこんなに美味しいのでしょう?

鯛の味と香りをまとったお米を食べると、無条件で幸せになるね。わずかなお焦げをつくったお米の炊き加減もバッチリで、狙い通り!
スカペーチェはカマスの身がふんわりして最高。葉物のスイスチャードとハンダマはどちらも苦みがあって、マリネ液の酸味と相性抜群だ!
スモーキーカルパッチョは急遽採用したワカメの付け合わせも抜群の働き! スモークしたショゴとワカメの食感のコントラストが食べていて楽しいね。
ただでさえ美味しい料理も、焚き火で作るとさらに美味しく感じるんだよな〜。
と、自画自賛しながらいただくのもまた楽しいもの。地引網も体験できてキャンプご飯も美味しく作れて、最高の1日になりました。
アウトドアのフィールドで過ごしながらその土地の食材をいただく贅沢な時間。こうやって過ごしていると、土地の恵みへの感謝がいっそう強まる気がします。
体験も食事も地産地消にこだわるコンセプトは、行きたい場所に移動して主体的に行動するキャンプとどれだけ相性が良いことか! ぜひ皆さんも、自分が行きたい土地とそこでしかできない体験を探していただけたらと思います。
以上で、地引網体験レポートと“地産地消キャンプご飯”づくりは終了です。紹介した料理の詳細なレシピを「料理レシピ」ページに掲載しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
今回作ったキャンプ飯の
レシピをチェック!
カマスのスカペーチェ

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ショゴの和風スモーキーカルパッチョ

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ハナダイの炊き込みご飯

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今回利用した施設

湘南地引網 市五郎丸〒259-0123
神奈川県中郡二宮町 袖ヶ浦海岸
https://ichigoro-maru.amebaownd.com/

わくわく広場 二宮店〒259-0133
神奈川県中郡二宮町百合ヶ丘2-2-1
https://wakuwaku-hiroba.com/shop/%e3%82%8f%e3%81%8f%e3%82%8f%e3%81%8f%e5%ba%83%e5%a0%b4%e3%80%80%e4%ba%8c%e5%ae%ae%e5%ba%97

ビオトピアオートキャンプ場〒258-0015
神奈川県足柄上郡大井町山田885
https://www.biotopia.jp/autocamp/

今回登場したHondaのクルマ
ZR-V ※オプション装着車
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  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年7月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。