2001年スーパーバイク世界選手権第1戦スペイン大会は、スーパーバイクの世界選手権としては、これまで最高の3万5千人の観客を集めて行われた。
舞台は、今年で2回目の開催となるバレンシアサーキット。2日間の予選は、雲の流れが速く、目まぐるしく天候が変わる難しいコンディション。さらに強い風が選手たちを苦しめることになった。
予選初日は、T.コルサー(A)がトップタイム。ディフェンディングチャンピオンのエドワーズ(H)は6位。岡田忠之(H)13位と、Honda勢は慎重な出だし。2日目2回目の予選でも、このコースを得意とするコルサーが今季初PPを獲得。エドワーズは6位とポジションこそ変わらなかったが着実にセットアップを詰めることに成功。岡田も2回目の予選で4番手に浮上。上位16人で争われるスーパーポールでは、エドワーズが地力を発揮して3番手フロントローにつけ、岡田も7番手2列目からスーパーバイクのデビュー戦に挑むことになった。
決勝は快晴。予選日に吹き荒れていた強い風も止み、絶好のコンディション。しかし、気温が予選日より5度ほど上昇して24度に達し、路面温度も予選日に比べて上昇したことから難しいレースが予想された。
第1レースは、予選2番手のR.ラコーニ(A)がホールショットを奪い、2列目スタートの岡田が絶好のスタートを切って2番手と大幅なポジションアップ。そしてエドワーズ、T.コルサーと続いた。しかし、岡田は6周目にトラブルが発生してスローダウン。惜しくも優勝戦線から脱落。エドワーズも中盤以降ペースを上げられずじりじりと後退して6位でフィニッシュ。PPスタートのコルサーが開幕戦第1レースを制した。
第2レースは、第1レースを制したコルサーが絶好のスタートを切り、第1レースの雪辱に燃えるエドワーズと続いた。そして第1レースで悔しいリタイヤに終っていた岡田も5番手前後と好スタートを切ったが、オープニングラップの2コーナーで痛恨の転倒。またしても悔しいリタイヤに終った。その後、レースは、コルサーが逃げ、その後方では、エドワーズが、T.ベイリス(D)、G.ラビッラ(K)と激しい2位争いを演じたが、中盤になって思うようにペースを上げられず4位に終った。しかし、2レースともに着実にポイントを獲得。ランキングこそ4位だったが、2連覇に向けて確実にシーズンのスタートを切った。
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