高濱龍一郎がシリーズチャンピオン獲得!
佐合は125ランキング首位を堅守

初のチャンピオンを獲得した高濱
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タイトル獲得速報
ポイントリーダーの高濱は、ランキング2位の小池田(Y)に対し41点、3位の熱田孝高に対し44点のアドバンテージをつけて、この第10戦に臨んだ。残す最終戦で獲得可能な最多得点は46点(1ヒート20点+GPボーナス3点)なので、今大会で小池田と熱田にそれ以上の差をつければ、チャンピオン獲得が決定する状況だった。グリーンパーク弘楽園は、高濱が得意とするコースだったが、生憎の天候とプレッシャーから、苦しいレースを強いられることとなった。
●250ヒート1
好スタートから序盤をリードしたのは大河原(Y)。成田、高木(K)、小池田、熱田孝高、田中(K)に続き、高濱は7番手でレースを始めた。上位の混戦を順調に抜け出した田中が6周目にリーダーとなり、10周目には熱田も大河原をかわして2番手に浮上。一方、注目の高濱は、4番手までポジションを上げていた。
中盤は田中と熱田がテール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げたが、13周目に熱田が転倒で自滅すると、田中と高木がワンツーでチェッカーに駆け込んだ。
高濱は一時3番手まで浮上したが、終盤になるとペースが衰え5位でチェッカーを受けた。熱田のリタイアにより、マジックの対象は小池田一人に絞られたが、小池田が8位に終わったため、高濱のリードはこの時点で44点となった。
●250ヒート2
スタートと同時に強く降りだした雨の中、序盤からトップに立ったのは、またしても大河原だった。成田、小池田、田中、田島(Y)、熱田という上位陣の中に高濱はいない。スタートで出遅れた高濱は、17番手からの追い上げで小池田を上回らなければならなかった。
3周目からは成田がリーダーとなり、田中と熱田を従えてトップグループを形成する。小池田は転倒で上位から脱落。先頭では三つ巴のバトルが延々と続いたが、中盤以降トップの座を守った田中が逃げ切った。
悪化するコンディション下で、後方からの追撃を続けた高濱は、徐々にポジションを挽回し、5位でチェッカー。この結果、高濱は初の全日本チャンピオンに輝いた。チームHRCにとっては、実に9年ぶりのタイトル獲得(1991年の宮内隆行以来)だった。

初優勝をパーフェクトで飾った戸田
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●125ヒート1
ホールショットの勝谷をかわして、1周目から戸田がトップに立った。4周目には勝谷が前に出て、戸田と佐合を従える。勝谷は佐合に対する19点のビハインドを挽回するため、一気に引き離しにかかったが、マシントラブルでスローダウンを喫し、15周目にリタイア。中盤以降は、トップに返り咲いた戸田が佐合の追撃を振り切り、初優勝を飾った。
●125ヒート2
1周目からトップに立った戸田が、序盤から独走態勢を築く。チャンピオン争いの当事者である佐合は11番手、勝谷は16番手からのスタートとなった。佐合は4周目の転倒で後方に脱落したが、勝谷は着実にポジションアップを図り、11周目には戸田、高見に次ぐ3位の座を確保した。16周目以降は高見がリーダーとなったが、ラスト2周で周遅れに絡んで転倒。戸田が再度トップの座を奪回し、2ヒート連取を果たした。
勝谷は3位、佐合は終盤の挽回で12位。この日の2レースを終えた結果、125クラスのチャンピオン争いには大躍進の戸田が加わることになった。首位の佐合が205点、勝谷と戸田が180点。タイトル確定は最終戦に持ち込まれる。

佐々木メカと喜びを分かち合う高濱
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250cc
高濱龍一郎(5/5位)
めっちゃうれしい!初優勝のときよりも全然うれしい!もっと違う喜び……。てゆーか、今は気持ちの整理ができてなくて、まだ何が何だかわからないみたいな……。何しゃべったらええねん。なんか、落ち着いてからもっとじっくりしゃべりたい……。でもレース終わってみて、ようやくわかりました、緊張してたんだなって。プレッシャーなんて全然感じてないつもりだったんだけど、終わった途端に楽になったんで「あぁこれは相当緊張してたんだ」って実感しました。あぁ、今、すごい腹減ってきました。実は朝から何も食べてなかったんです。今回は絶対に決めるつもりで来ました。ここで決められへんかったら、もうチャンピオンなんてないぐらいのつもりでした。事前に小池田とヨッシー(熱田孝高)とのポイント差とか計算してたんですが、もうレースになったら順位も何も考えなかったですね。ただただ、自分らしい走りを心がけただけです。レース後ササヤン(佐々木メカ)に教えてもらうまで、チャンピオン取れてたことなんて、全然わからなかったです。今まで高濱龍一郎を応援してくれたファンのみなさん、スポンサーのみなさん、チームやホンダさん、それから杉尾さんに心から感謝したいです。あぁ、なんかまたうれしくなってきたぞ!オレ、やりました!
熱田 孝高(リタイア/3位)
ヒート1は勝てるレースでしたね。オレの方がスピードあったから、あそこで無理に勝負しなくても、じっくり攻めるべきでした。ジャンプの着地点が悪くて、マシンから落ちたまま引きずられてるとこに、後続車に突っ込まれたんです。再スタートした後すぐにブレーキレバーがなくなってることがわかって、リタイアしました。本当はオレの優勝で、ハマー(高濱)のチャンピオンに花を添えたかったんですけどね。
小田切一剛(18位/DNS)
ケガした膝がだいぶ良くなってきたので、1ヵ月前から練習を始めたんですが、カムバックって言えるような走りじゃなかったです。痛いのと力が入らないのと両方で、100%出せなかったです。だからヒート2は出るのやめました。最終戦は出るのやめて、治療に専念して、来年の開幕戦に備えるつもりです。
125cc
戸田 蔵人(1/1位)
みんなに感謝したい気持ちでいっぱいです。東福寺さん(チーム監督)、スポンサーのみなさん、一緒に夏合宿したチームのみんな……。今までは練習や予選では速くても、本番の決勝になるとだめだったんです。ミスっちゃったり、波に乗れなかったり……。今回はスタートいいのが二つ揃っちゃいましたね。いつもだめで、こんなの年に1〜2回しかないですよ。後ろとか気にしないで、無心で走れたのが良かったんだと思います。
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