エバーツ、バイラー、2-3位表彰台(ヒート1)。
予選ではS.エバーツ(CR250M)が1'59"610、平均スピード57.787km/hで、只一人、1分59秒台をマークしてポールポジションを獲得。2番手はS.トーテリ(K)の2'00"059でその差は00"449。そして、P.バイラー(H)が2'00"551で3番手、まだヒザと足首が完治していないF.ボレー(H)は2'02"156で7番手につけた。
ヒート1、ボーランドがホールショットを取り、J.モーリス(ホンダ)、トーテリが続き、エバーツとバイラーはスタートに失敗して10番手あたりからのスタートとなった。オープニングラップはトップのトーテリに、T.ボーランド(Y)、M.イーストウッド(H)、J.カールソン(H)、バイラー、Y.デマリア(K)、エバーツが続き、ボレーは大きく出遅れて21番手だった。
5周目、エバーツは4番手に浮上。トップのトーテリはややリード、そしてボーランド、バイラー、エバーツはほぼ同間隔で追従するが、8周目にデマリアはヒザをひねってリタイアを強いられる。
15分すぎ、トーテリのリードは7秒に広がり、2番手のボーランドにバイラーが迫り、デットヒートを展開。同時に飛んだジャンプの次のコーナーでバイラーが前に出るが、その背後にはエバーツがピタリと追従して三つ巴の2位争いとなる。
20分過ぎ、エバーツはついにボーランドを捕らえて3位に浮上。30分過ぎには、トーテリは2番手のバイラーに14秒のリードをはかり、バイラーに3秒遅れてエバーツが続いた。35分過ぎ、エバーツは2番手のバイラーに約3mというところまで迫り、残り2周のサインが出るころ、バイラーはちょっとしたミスでエバーツにパスされて3番手に後退して、ついにエバーツは2位に浮上したが、トーテリは約14秒のリードでこのヒートを制した。バイラーは3位、ボレーは15位でゴールした。
ヒート2、デマリアがホールショットをとり、タイトル争い真っ只中のトーテリとエバーツは共に出遅れて15番手前後からのレースとなる。1ラップ目、デマリアとマスキオがトップ争いのバトルを展開、それにボレー、バイラー、ボーランドが続き、トーテリは10番手まで浮上してきた。しかしエバーツは転倒してしまい、しかもサイレンサーを破損させてかなりのノイズとともに、なんと26番手で姿を現した。
中盤過ぎ、依然としてデマリアがリード、3番手のボーランドはマスキオをパスして2番手に浮上、その後ろではM.ベルブーツ(S)とトーテリが4位争いを展開。ボーランドは激しいアタックの末、12周目にデマリアからトップを奪い、トーテリは3番手に浮上、この頃、鬼の追撃をみせたエバーツは6番手にまで浮上していた。
28分後、ボーランドはトップをキープ、そしてトーテリが2番手に浮上、デマリアとベルブーツは3位争いとなる。残り10分、トーテリはボーランドをパスしてトップにつけ、3番手にベルブーツ、そしてデマリアと続く。エバーツは5番手から1つでもポジションを上げようと激しいアタックをし続け、ラスト3周でデマリアをかわして4位につけた。残り2分、2番手のボーランドはちよっとしたミスでベルブーツにパスされて3位に後退、エバーツはなんとかボーランドをパスしようとトライするが時間切れで4位でフィニッシュ。
トーテリはベルブーツに3秒弱のリードで勝利を獲得。3位にボーランド、そしてエバーツ、デマリアが続いてゴール。ボレーは7位、バイラーは7周目に3位につけていたが、転倒して頭を強打、リタイアを強いられた。
しかし、ゴール後のノイズテストでエバーツは117 デシベルを計測、19デシベルのオーバーで、なんと失格が言い渡され、せっかく26番手から4位にまで浮上して稼いだ13ポイントは無効となってしまった!これで、チャンピオンシップはトーテリの10ポイントリードとなり、エバーツはランキング2位に後退、終盤戦にむけてのトーテリへ激しいアタックが開始されることになる。
S.エバーツ(2位/4位でゴールするが失格)
今回はポールポジションを取ったけれど、明日のレースは別物だからね。でも、コンディション、マシンの調子もグットだし、コースも好きだよ。今日の走りも楽しかった。もちろんアベレージも時速57kmと速いけれど、でも、最初の練習だからね。今は少しバンピーになってきているから、フベレージも少し下がるからベターになってきている。マシンは今、新しいパイプがきていて少し速いんだよ。でも、1本しかないから、気をつけないとね。
ヒート1は、スタートが良くなかった。常にプッシュを続けて、でも序盤は前にいろんなライダーがいるから気をつけて走った。でも、最終的に2位でコールできたから良かった。でも、これ以上ポイントは失いたくないね。
ヒート2、多分、4位になっているかどうかは分からないけれど、今年最悪のスタートになってしまった。オープニングラップに転倒して、他車がマシンの上を走っていったので、サイレンサーにダメージを負ってしまった。その後は、パワーがいつもの半分くらいしかなくて、いいレースができなかった。でも、4位まで追い上げたからいい走りはできたと思う。サイレンサーについては、メカニックのサインを待っていたけれど、もし1分のペナルティをかせられたとしても、とにかく1つでもポジションを上げるというほうを取ったんだ。(しかし、17デシベルオーバーで、長いジュリーミーティングの末、失格と決定が下される)残り4戦、とにかタイトルにむけて、全力投球あるのみだよ。
P.バイラー(3位/転倒リタイア)
タイムプラクティスのタイムについては、何といおうか、3番手のタイムはそんなに良くはないけど、でも、自分は予選の走りより本番のほうがいい走りができるからね。今日はトーテリにコンマ5秒、エバーツにコンマ9秒のビハインドのタイムとかなり近づいているので、決勝では彼らをビートできることを願っている。サーキットは上り下り、そしてテクニカルな部分も多くてグットだと思う。レースになれば、もっとバンピーになってくるから、ライダーのぎりょう耐久性も問われるし、本当の意味でのMXサーキットだね。
ヒート1は、スタートボードを持ったミス.ブラジルが、ちょっとミスしてスタートの出だしを失敗してしまった。でも、序盤に3位、中盤に2位にアップしてからは、終盤までエバーツを抑えて走ったが、スモールミスを犯してしまい、3位に後退してしまった。ちょっとガッカリしているよ。とってもいい走りができて2番手にいたのに……。
ヒート2は、とにかく勝ちに行ったんだ。2番手に上がってデマリアに迫ったんだけど、下りのジャンプで柔らかい砂にフロントが乗って滑りだして、ハンドルバーが横になってしまって、そのままジャンプしたから転倒。その後はストップしたのは覚えているよ。頭を打って、5分くらい休んでいたら、なんとか歩けるようになった。自分のヒート2はここで終わり。今のスピードだったら勝てたのに、ヒート2は0ポイントだからね、今日はハッピーにはなれない。次は絶対に勝つよ。トライハードでいくからね。体のほうはOKだったよ。
F.ボレー(15/8位)
今の自分のコンディション(まだヒザと足首は100%のではない。予選の後は足首が腫れていた)では、そんなに悪くないと思っているよ。勿論、そんなにいいとは思っているわけではないけどね。サーキットはかなりのハイスピードで、今の自分のコンディションでは、ちょっときついね。でも、ここのサーキットは素晴らしいと思う。 ヒート1は15位と余り良くなかった。でも、とにかくポイントを取りたかったからね。ヒート2は8位で8ポイント取れたけれど……。そんなに多いポイントじゃないけれど、足のほうが完璧じゃないからね。でも、結果としては満足のいくものじゃないよ。次のレースはもっといい結果を出せる様にと思っているけど、2週間後だからそれまでに良くなっているかどうかは、今のところ何とも言えない。
●次戦は、8月9日ドイツで開催されます。
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