現在、熊本県、さいたま市、宮古島市の合同企画として「MC-β こどもぬり絵デザインコンテスト」を実施しています。
小学生にMC-βの塗り絵を行ってもらい、各自治体それぞれ1作品、優秀賞を選出。
その優秀賞のデザインをMC-βの車体にラッピングし、
東京モーターショー内のSMART MOBILITY CITY 2015にて試乗及び展示を行う予定です。
その後もラッピングされたMC-βは3自治体で2016年3月末まで運用・走行いたします。
Hondaは、各地域と一緒に行う「MC-β こどもぬり絵デザインコンテスト」を通じて、
超小型モビリティは社会との調和を目指した暮らしに必要な乗り物ということを広めていきます。
東京モーターショー内のSMART MOBILITY CITY 2015での展示やMC-βの試乗会、
またSMCアドバンス・テクノロジー・セミナーの様子などをまとめました。
各自治体から選ばれた3つの優秀作品でMC-β車両のラッピングを行いました。
その後、実際に各地域で走行したり、各小学校で小学生たちにお披露目しました。
熊本県、さいたま市、宮古島市の小学生たちにMC-βの塗り絵を行ってもらい、その中から各自治体それぞれ1作品、優秀賞を選出しました。
東京モーターショー内で、未来の都市や暮らしをつくる最新技術を展示する“SMART MOBILITY CITY 2015”。Hondaは「つくる・つかう・つながる技術で実現する、安心で快適な暮らし」をテーマにブースを出展。再生可能エネルギーでつくった電気を超小型EV(電気自動車)で使い、エネルギーの調達コストの低減や非常時の電源の確保を提案。バッテリーを着脱可能にした超小型EVの「Honda MBEV(Mobile Battery EV) Concept」も展示し、注目を集めました。
Hondaブースの隣には超小型モビリティ「MC-β」の試乗コースを設け、「こどもぬり絵デザインコンテスト」の各地域の最優秀デザインにカラーリングされた「MC-β」が待機。試乗希望者を先着順で受け付け、会場内のコースを1周していただきました。普通免許があればどなたでも試乗できるため、性別・年代を問わないさまざまな方が「MC-β」の性能や乗り心地を体感。なかには「超小型モビリティを街で見かけて乗ってみたかった」「超小型モビリティに興味があり、いろいろなメーカーのものを乗り比べている」とおっしゃる方もおられ、「暮らしの中でMC-βをこんなふうに使いたい」という具体的な声も聞かれました。
“2人で乗れる”と聞き、カップルで試乗しました。後部座席が意外に広くて、荷物を置くスペースもありました。
20代 男性・女性
加速が軽自動車並みにいいですね! 少しスピードが出ていても問題なく曲がれて、これなら車の流れにもスムーズに入れそう。
30代 男性
超小型車に興味がありました。自宅近くは路地が多いので、小道が多い地域を移動するのにちょうどいいですね。
20代 女性
静かだけど、よく加速しますね。小回りが利くし、狭めの道にぴったり。レンタカーより気軽だし、カーシェアリングに使えそう。
40代 男性
仕事で近距離の納品が多いので、ぜひ使いたいです。カラーリングされた車体を見て、会社の宣伝になると思いました。
50代 男性
静かで小回りが効いて、操作性にはなんの問題もなし。女性が子どもを送り迎えするのにいいと思いました。
30代 男性
2015年11月4日、“SMART MOBILITY CITY 2015”の一環として、アドバンス・テクノロジー・セミナー“スマートモビリティが変える未来のくらし”が開催されました。セミナーは2部構成で、第1部は国土交通省自動車局環境政策課長による基調講演のあと、2013年よりHondaとともに実証実験を続けてきた熊本県・さいたま市・宮古島市の3自治体のご担当者が、実証実験の成果報告をされました。第2部では、石田東生筑波大学教授をモデレーターに迎えて、3自治体の代表者と本田技研工業株式会社取締役専務執行役員・福尾幸一がパネルディスカッションに参加。スマートモビリティとまちの関係性について活発な議論を行いました。
【 熊本県の実証実験 】
毎年1700万人の観光客が訪れる阿蘇地方では、路線バスが1時間に1本程度で、電車で来る観光客は待ち時間が多く時間を持て余す課題がありました。阿蘇駅で「MC-β」を1時間1000円で貸し出したところ、電車を待つ時間の有効活用だけでなく滞在時間の延長が観光客の満足度に寄与しました。さらに「ここでしかできない体験で阿蘇を満喫できた!」とアトラクションのように楽しむ姿が多く見られました。
また訪問介護サービス事業者が利用者宅に伺う移動手段としてMC-βが利用されました。訪問先の駐車スペースが狭い場合が多いので、小さいMC-βはスタッフや利用者のご家族からも好評でした。高齢化社会でますます活躍が期待されます。
【 さいたま市の実証実験 】
首都圏の交通の要衝にあるさいたま市ですが、一部に公共交通機関が少ない「交通不便地区」が存在します。こうした地区の住民の方々に「MC-β」のモニタリングを実施したところ、「公共交通機関までの短距離移動にちょうどいい」「手軽で高齢者や子育て世代も使いやすい」という声が寄せられました。
わざわざ市役所まで「MC-βを販売してほしい」と直訴に来られた市民もおり、ご担当者は「確かなニーズがある」と実感。「1日も早く、超小型モビリティが社会のシステムとして普及してほしい」と締めくくられました。
【 宮古島市の実証実験 】
離島ではエネルギーを自給自足できないことが大きな課題。宮古島市でも太陽光発電や風力発電などを設置し、島外から運び込むガソリンへの依存度を減らす努力を続けています。「MC-β」は島でつくった電気で動くので、「燃料費はゼロに近い」とモニターにとても好評でした。
さらに見逃せないのが災害時の有用性。毎年台風が襲来して停電が起き、一部の市民が避難所で過ごすことから、「MC-β」を災害時の貴重な電源として活用。市役所の実験でも「MC-β」は避難所にムリなく入り、携帯電話の充電や扇風機・パソコン・TVなどに使えたそうです。
実証実験にご協力いただいた3つの自治体のうち、「過疎対策」にも取り組んでいる熊本県・小野泰輔副知事より興味深い提言がありました。その内容は、「人口減少社会においては街づくりもコンパクトであるべき。しかし、街のインフラを急にコンパクトにすることは事実上不可能だし、人々のライフスタイルも簡単には変わらない。そこで大きな役割を果たすのがモビリティだ」というもの。また、モデレーターの石田東生教授からも「モビリティだけで考える時代は終わった。エネルギー問題、災害から立ち直る強靭性、地域の自立など、幅広い位置づけからモビリティに何が求められているのか議論すべき」という指摘がありました。
これに対して3自治体の実証実験のすべてに参加したHondaの福尾幸一専務は、「街と共存できるモビリティを皆さんと考えていきたい」と力強く宣言。
最後に「日本は課題解決先進国であるべき。メーカーは社会のニーズにきめ細かく対応する必要があり、国は法整備を迅速かつ柔軟に進める必要がある」とパネリストの意見が一致しました。
環境TOPICSでも「MC-β こどもぬり絵デザインコンテスト」の記事がご覧いただけます。