OCEAN MASTER STORY

世界のプロが選んだHonda

世界で活躍するHonda船外機の
知られざるストーリー

2017.10.10

A Home of Norwegian Salmon
Honda船外機が活躍する
北欧のサーモン養殖場

ノルウェー北部の街・ハーシュタに、クレイヴァ養殖場を訪ねる


ノルウェー取材班:
三井貴行(本田技研工業株式会社)・FINN HOGE(AS KELLOX)・LINDA KARLSEN(AS KELLOX)・大野晴一郎(Foresta)
スローで作業目標に近づき、リバースで重量物を引っ張り、終われば全速で次の作業海面へ移動する。毎日がこの繰り返しで、年間にしてみるとエンジンの稼働時間は1000時間に達する。タフなエンジンでなければ養殖場では使えない。
マザーシップの舷側にはフェンダーがわりの古タイヤが吊るされ、どこにでも接舷可能。ランチタイムには、スタッフがブリッジに併設されたサロンに集まってくる。
サーモンをどんなワインに合わせるか。
取材中、そんなことばかり考えていた。
たとえばスモークサーモンだったら、煙で燻したようなアロマが楽しめるフランス産の白ワイン、プイイ・ヒュメを合わせるだろうし、辛口のロゼのスパークリングワインも合う。このロゼのスパークリングは、脂っこいサーモンを刺身で食べる時も相性が良い。
これは本職のソムリエに教わったことだが、サーモンを食べる時はその調理方法やソースによっても変わってくるが、一般的にはフルボディの白ワインが合う。たとえばカシの樽で熟成したシャルドネ。またはミルクティーのような香りが楽しめるビオニエ。試してはいないが、皮つきで焼くときはタンニンの少ない軽めの赤ワインもいけるらしい。
マザーシップは無動力船だ。位置調整が必要な時は巨体を作業艇で押す。Honda船外機のパワーが活かされる。
Honda船外機を扱うハーシュタマリーナAS。クレイヴァ養殖場のBF150のメンテナンスも行っている。
今、ノルウェー産のサーモンはカーゴの直行便で、9時間30分ほどで日本へ運ばれると聴いた。
魚好きで、その質にこだわる日本人は、いつでも新鮮なノルウェー生まれのサーモンを楽しめるようになった。だからこそ、クレイヴァ養殖場で育てられるサーモンは品質の管理が重要なわけだ。
Honda船外機は、その一役を担っていた。
ハーシュタマリーナASの共同経営者、スティーブ・ニガルドさん(左)とマッド・ヨハンセンさん。ふたりともHonda船外機のことを熟知し、ユーザーをサポートしている。
ハーシュタマリーナの桟橋に舫われた奥のボートは、Honda船外機BF150がマウントされたAMT 215 PH(全長6.4m全幅2.4m)の新艇。日本風に言うとキャビンクルーザーだが、建造元のAMT社のカタログには、「超」が付くほどの釣り艤装を施したプロフィッシングモデルが紹介されている。釣り好きは一見の価値がある。ちなみにAMT社はフィンランドに本社を置くボートビルダーで、すべてのモデルにHonda船外機が搭載される。一方、手前はBF20が搭載されたKMV 320 Dromedilleというスエーデン製の小型ボート。全長3.2mだがステアリング仕様。楽しそうなボートだ。
写真・文:大野晴一郎
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