OCEAN MASTER STORY

世界のプロが選んだHonda

世界で活躍するHonda船外機の
知られざるストーリー

2015.11.27

雪に閉ざされる湖

仙境、銀山湖 2

発電機販売が50年を迎えたHondaが、
東京モーターショー2015に新たな製品を提案した。
それは発電機ならぬ蓄電機だった!

E500のデザインは、1965年に発売されたE300を彷彿とさせるキュービックデザインで、ガソリン給油口をモチーフにした蓄電口や、コントロールパネルの一面レイアウト、片手持ちできるハンドルなど、懐かしさと新しさ、そして何よりも親しみやすい可愛らしいデザインが、モーターショー来場者の心をくすぐっていた。 「船に集う人」の必携アイテムとして、ボートライフの楽しみがさらに広がる予感を大いに感じさせてくれるギアになりそうだ。
東京モーターショー2015に展示されたE500。
これが1965年に発売開始され、携帯発電機の代名詞ともなったE300という発電機(写真:Honda)。
開高さんが銀山湖へ持参したと思われるE100。当時のカタログにはこのような写真が使われていた。Honda初の携帯発電機E40をベースに開発し、1966年に市販されたE80の後継モデルとして1969年に発売された(写真:Honda。E100カタログより)。
E80(写真:Honda)。
ここで発電機と蓄電機の違いについてちょっと触れておきたい。 ガソリンエンジンでオルタネータを起動し、電気を生むのが発電機。 発電機の中でも、商用電源同等以上の高品質な電気をつくる正弦波インバーターという発電機技術や、それをコンパクト化する技術がHondaの得意とするところだが、この正弦波インバーターやコンパクト化という得意技を活かしたのが蓄電機である。エンジンで発電せず、商用電源から電気を取り込み、それを貯めてパワーソースとして使う。 生活に寄り添い、便利に役立ちながらライフスタイルを充実させ、幅広い年代に支持される商品となるよう、来年度中の商品化をめざして開発中とのことだ。
  1. 出力は定格300W、最大500W。リチウムイオンバッテリーとHonda独自の正弦波インバーターを搭載し、連続使用時間は300Wで約1時間。
  2. 重量目標は誰もが持てる6kg。電気を簡単に持ち運びでき、屋内外どちらでも使用できる。コンセプトは「どこでもコンセント」
参考文献: フィッシュ・オン(開高健著・新潮社版)/ 白いページI、II(開高健著・角川文庫)

取材協力: 村杉
〒946-0084 新潟県北魚沼郡湯之谷村銀山平温泉 TEL:02579-5-2451(冬季02579-5-2528)
営業期間:4月10日〜11月10日
文・写真:大野晴一郎
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