芝博士の豆知識

森の緑と、街や庭の緑は、
似て非なるモノ。

街は街の緑、森は森の緑
一般的に緑には、リラックスできる、ホッとするなど、心を落ち着かせる安らぎの効果があります。街や集合住宅が緑をたくさん取り入れているのも、その効果や視覚的なイメージアップを期待しているからなのでしょう。しかし、緑にもいろいろな種類があるもの。山、森、木々の緑、そして芝生。すべて緑ですから、「どれも変わらないだろう」と思う人が多いかもしれません。しかし、私は違うものとして捉えています。日本は70%が山であり、森も木もたくさんある国です。ですから街には芝生のような質の違う緑を提案したいと考えています。木々が生い茂った"森の中"のイメージより、芝生のほうが明るく開放的ですし、憩いの場にもふさわしい空間になるのではないでしょうか。あまり語られてはいませんが、高さのある樹木は、時が経てばより背丈が伸びる。管理によっては、死角をつくりやすく、防犯面からみるとおすすめできません。その点、芝生であれば見通しもよく安心です。
芝生の上での
運動回復力に違い!?
緑の効果を数値で証明できないかと思い、以前こんな実験をしました。まったく緑がない交差点、並木道、公園の芝生の上の3カ所で、当時の学生10人くらいに運動(踏み台昇降)をさせ、運動前後の心拍数の回復率、持久力などを比較してみました。計算してみると、緑のない交差点では心拍数の回復率が悪く、緑がある芝生、並木では回復率がアップしました。緑のある場所では高い運動効果も得られるので、芝生の庭でストレッチや軽い運動をするのもいいでしょう。
環境教育にもオススメ
キレイな芝生を保つために役割分担をしたり、芝生の上でゴロゴロしながらおしゃべりしたり。芝生をネタに家族でいろいろ話し合えるようになるのが理想ですね。理科教育や環境教育は、なにも学校や教室だけのものではありません。家庭の芝生を題材にして、子どもたちにいろいろなことを教えられるようになれば、最高だと思います。

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