「スイングだけならアマチュアがプロを超えることができる」という信念のもと、全国を飛び回りながら熱いレッスンを展開しているフジモンティこと藤本敏雪コーチによる連載企画。全3回にわたって「現代スイング」における重要なポイントを解説します。
第1回となる今回は、現代スイングを論じる上では欠かせない共通言語「Pシステム」について解説。また、レッスン動画で公開中の特別講座でも、門外不出のメソッドを藤本コーチが明かしてくれていますので、そちらもぜひご覧ください。
目次
第1回 |
イマドキのゴルフレッスンに欠かせない |
---|---|
第2回 |
これが現代スイングだ!バックスイングの要点 |
第3回 |
これが現代スイングだ!ダウンスイングの要点 |
特別講座 |
プロを超えるスイングを作ろう! |
「Pシステム」とは?
ゴルフレッスンの現場ではコーチの口から「P3」とか「P6」という用語が出てくる場合があります。これは「Pシステム」というゴルフスイングにおけるポジションを示すもので、たとえばP3はバックスイング、P6はダウンスイングのことです。これを知らないとコーチが何を言っているのかわからなくなるので知識として押さえておきたいところです。

「Pシステム」とは、アドレスからフィニッシュまで、ゴルフスイングを10のポジションに分けたもの。各ポジションは数字の頭にアルファベットの「P」を付けたP1〜P10で示される
欧米の最新理論である「シャローイング」を日本に伝えるフジモンティこと藤本敏雪コーチによれば、この「Pシステム」を使い始めたのは藤本コーチの師匠ジョージ・ガンカス氏と思われているがそうではなく、ガンカス氏が登場する前から存在したそうです。ゴルフスイングの解析が進み、ティーチングがより厳密になったことを背景に、各ポジションの共通認識が必要になったのでしょう。いまではゴルフスイングを10のポジションに分ける「Pシステム」が現代スイングを論じる上では欠かせないワードになっています。
ゴルフスイングの10ポジション
P1
アドレス

P2・P3
バックスイング

P2はシャフトが地面と平行

P3は腕が地面と平行
P4
トップオブスイング

P5・P6
ダウンスイング

P5は腕が地面と平行

P6はシャフトが地面と平行
P7
インパクト

P8・P9
フォロースルー

P8はシャフトが地面と平行

P9は腕が地面と平行
P10
フィニッシュ

各ポジションで守るべきルール
これら10のポジションではそれぞれで守るべきルールがあって、たとえばP3とP6でクラブフェースの向きと上体の傾きが一致していることはそのひとつです。

個性はあれども、それらのルールを守ることがまっすぐボールを飛ばす上で必要になってきます。
その中でも特に重要なものを3つピックアップして紹介しましょう。
【P1】アドレスのポイント

アドレスではバランスの良い姿勢をつくることが重要です。そのためには前にも後ろにも体重がかかり過ぎないということが条件となります。脇の下、ヒザ、土踏まずの前あたりが重力に沿って一直線に揃えばOKなので、クラブを当ててチェックしてください。
【P4】トップオブスイングのポイント

左手が甲側に折れてしまうことを背屈といいますが、P4の段階で背屈しているとフェースが開いたままクラブが下りてきてしまいます。これを防ぐためにはバックスイングが上がり切るときに左手で掌屈動作を入れていきます。そのまま下ろせばインパクトでフェース面がスクエアになりますので、この掌屈動作はフェースの面を安定させるために重要です。
【P6】ダウンスイング(シャフトが地面と平行)のポイント

シャフトが水平まで下りてきたときにフェースが開いていると、そこから手を使ってフェース面をスクエアに戻すという作業が必要になってきます。これだとインパクトでフェース面が狂いやすいので、P6の段階でスクエアにしておき、そのまま体の回転でインパクトまで下ろすと、フェース面がスクエアでかつハンドファーストの形になります。
いかがでしたか? 今回は現代スイングを論じる上では欠かせない共通言語「Pシステム」を中心に解説しましたが、レッスン動画で公開中の特別講座「プロを超えるスイングを作ろう!」では、藤本コーチがさらに詳しく現代スイングの作り方を明かしてくれています。そちらもぜひご覧ください!